Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

6月22日 サムライブルーのフィナーレ

2006-08-13 | FIFA World Cup
ハンブルグの AOLアリーナからGさんの寿司ティクアウェィ店に戻り、置かせてもらっていた荷物をピックアップし19日の夜に泊めて頂いたGさんの自宅に向う。 そして“お疲れでしょう。お風呂どうぞ”のお言葉に甘えて先の一風呂浴びさせて頂いた。本当に後で自分の厚かましさには呆れ、Gさんの心温まる歓待にはただただ頭が下がる思いだ。外はまだまだ明るいが時計の針は午後9時を少し回っている。夏時間を割り引いても午後8時。ハンブルグから遠く離れたドルトムントでは日本代表とブラジル代表の試合が始まっている。“日本戦、テレビでやっていますよ。どうぞ,どうぞ,ゆっくりしてください。私夕飯の準備を始めますから。”とGさんに教えて貰い早速テレビ観戦を始める。試合は既に5分ほど過ぎていた。幸運な事にまだ 0-0 のままだ。日本は玉田、巻が先発だ。コンディションの心配された中村もいる。出場停止の宮本に替わって坪井が起用されている。小笠原、加地がクロアチア戦に続いてスタメンだ。一方のブラジル。メンバーを落としてくれないかな?とロナウド、ロナウジーニョを探すが二人ともテレビに映っている。パレイラ監督は不振のロナウドを日本戦で使って調子を取り戻させようとしているのだろう。その為にはロナウド1人よりもロナウジーニョも居た方が効果的と言う事か?それに不安視されているファン、ルシオもそのまま出ているのも3試合連続完封させて決勝トーナメントに自信を付けさす為か? 7分にはさっそくロナウジーニョからロナウドにスルーが通り、坪井が振り切られシュートを撃たれるが川口がファインセーブで防ぐ。テレビのアナウンサーは“ヨシカツ=カワグチ。ユビロ=イワタ”と紹介。ドイツ語の Jubilo の発音はユビロとなる。9分にはロナウドが中田英をかわしてシュートを放つが上に外してくれた。11分には右サイドをロビーニョが突破しシュートを放つがまた川口がセーブ。セレソンはサイドバックのロベルト=カルロス、カフー、ディフェンシブ=ハーフのゼ・ロベルト、エメルソン。それからFWのアドリアーノをスタメンから落としている。それでも両サイドバックにはシシーニョ ( レアル・マドリード ) 、ジウベルト ( ヘルタ・ベルリン ) 、ボランチにはジュニーニョ=ベルナンブカーノ ( オリンピック・リヨン ) 、ジウベウト=シルバ ( アーセナル ) 。そしてFWはロビーニョ (レアル・マドリード ) これで控えなのだから王国の選手層の厚さを今更ながら認識させられる。でも日本の巻誠一郎だって頑張っている。13分にはインターセプトをするが足を取られる。でも彼のがむしゃらなプレーは共鳴を覚える。“いいぞ。どんどん行け。遠慮するな。”心の中で叫ぶ。15分には巻が頭で落としたのを中村が拾い加地に戻し、中の稲本へ。稲本がそのまま撃つが大きく枠を外す。その直後にはロナウジーニョ、カカと繋がれ最後はロビーニョに撃たれるが川口がセーブ。20分巻、小笠原そして玉田と繋がりシュートに持ち込むがGKジダが難なくキャッチ。21分にはロナウド、23分にはジュニーニョが連続して放ったシュートは川口がまたまたセーブで防ぐ。10年前のアトランタ五輪を思い出す。あの時は 1-0 で勝ったが今回は2点差勝利が必要だ。テレビ音声から日本のサポーターの大声援が聞こえてくる。今大会初めてのナイトゲームの日本はやはり動きが良い。クロアチア、オーストラリア、どちらかが炎天下の試合で無ければ結果はもっと違ったかもしれない。テレビの片隅にはたまにF組の順位が映し出される。クロアチアが勝点4で2位になっている。シュツッツガルトで行われているクロアチア対オーストラリア戦は 1-0 でクロアチアがリードしている。日本はまだ勝点2で4位のままだ。ボール支配率がJapan 40 Brazil 60 と映し出される。大波の様に押し寄せるセレソンの攻撃。防波堤は川口だけなのか?ここであるシーンを思い出した。1977年3月イスラエルのテルアビブで行われたイスラエルとのワールドカップ予選のダイジェストがNHKのニュースセンター9時と言う番組で紹介された。試合はホームで地力に優るイスラエルが徹頭徹尾攻め続けているがGK田口が必死でセーブをする。アナウンサーも“日本はゴールキーパー1人でやっている感じです。”と。あれから約30年。舞台はワールドカップ、相手はブラジル。日本サッカー界の進歩の跡だ。そして34分。日本サッカー界歴史的瞬間が訪れる。中田からボールを受けた玉田が稲本にはたき前線に。稲本は左の三都主に渡し、走りこんで来た玉田にスルーが通る。玉田は落ち着いてルッシォを振り切りそのままシュート。ボールはゴールネットを豪快に揺らし日本が先制ゴールを決めた。テレビ音声からは大歓声が聞こえてくる。アナウンサーは何やら早口言葉でまくし立てるが聞き取れるのはタマダ、とヤーパンのみ。“Gさん。入りましたよ。日本が先制しましたよ。”とキッチンのGさんに歴史的ゴールを教える。Gさんは小走りにやってきて映し出されるリプレイを食入る様に見る。ブラジルの失点は日韓大会の準々決勝イングランド戦以来5試合ぶり。日本にとっては本当に歴史的な得点だ。ワールドカップでブラジル相手にリードするなんて何十年も夢見た、いや夢にも出て来ないシーンだった。この時間の為に沢山に人が努力をしたのだ。 “でも、あと1点必要でしょ。”とGさんは冷静なコメント。そうだ。あと1点だ。 これでセレソンは本気になったかパス回しが早くなった様だ。そして画面の片隅にJapan が勝点4で3位に上がってきた。あと1点取ってシュツッツガルトがそのままならば2位に上がる。予感はあった。稲本から巻におしいスルーが渡れば、右サイド加地の突破をジウベルトがファールで止める。その中村から放たれたFKに巻が飛び出して頭に当てるがオフサイド。そしてロスタイムが1分と表示される。何とかこのまま後半を迎えたい、と願う。そしてロナウジーニョが日本ゴールに上がると右のシシーニョに浮き球のパスを。それをシシーニョがヘッドで中に入れ、ロナウドがそのまま頭で押し込み同点ゴールを喫してしまった。スロービデオを見ているみたいだった。Gさんが夕飯の準備を終えてキッチンを出て来る。“今追いつかれましたよ。”と言うと選手達が控え室に吸い込まれていくシーンが映し出される。“あぁ前半が終わったのですか?”“そうです。あと10秒くらいでしたかね。” 本当にあと十数秒だった。この十数秒を埋める為に更に積み重ねが必要なのだろう。 Gさんが丹精を込めてこしらえてくれた夕飯に舌鼓を打ちながら、色々な話をする。今のお店を立ち上げたのはワールドカップ日韓大会終了後から。ドイツ大会のワールドカップも楽しみにしておられたけど過ぎてしまえば本当に早いものと言っておられた。この時勢でまた次の大会がやってくるのでしょうとも。その時に開設間近の2店舗目が更に発展している事を願う。テレビ画面では選手達が出て来た。日本のテレビ局は兎に角しつこい、というかうるさい、と言うか。このドイツのシンプルさを見習って欲しい。画面の片隅にはオーストラリアが勝点4で2位となっている。38分に同点に追いついたのだ。日本は再び勝点2で最下位となっている。こうなるとオーストラリア戦の3失点目が重くのしかかってくる。中田英が右手に前半は巻いていなかったバンテージを巻いていた.....続く


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1 コメント

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Unknown (けいじ)
2006-08-13 00:39:27
はじめましてm(_ _)mけいじっていうものです。今、働きながら心理、福祉関係の資格をとろうと勉強しています。

そのことを含めてブログをはじめました。よかったら友達になってもらいたいと思って送信しました。よろしくお願いしますm(_ _)m
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