Mr.コンティのRising JAPAN

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サッカールー ホーム最終戦

2006-05-28 | FIFA World Cup
日本時間の27日午前1時に我が日本代表はフランクフルト空港に到着。いよいよ現地入りをした。ワールドカップの開幕がまた近づいたと感じさせられる報道が続く。 そして5月26日はオーストラリア代表が次の合宿先オランダに向けて出発した。Socceroo がドイツに向けて出発した前日、 Melbourne Cricket Ground でギリシア代表を向え 95,103人の大観衆の前で 1-0 と勝利を収めた。この大観衆は競技場の有料入場者数の収容新記録との事。オーストラリアにはここより収容能力の高い競技場は無いのでオーストラリア記録となる。この試合には地元オーストラリア代表サポーターのみならずギリシア代表のサポーターも数多く詰め掛けたらしい。彼らの殆どはギリシアからの移民で、代表の来豪に自らのアイデンティティも再確認出来たと思う。両国のサッカーでの力関係からこの試合は26年振りの対戦で、その時はアテネで行われ 3-3 で引分けている。恐らくイタリアで行われた欧州選手権に向けてのギリシアの強化試合であったのではないか?尊敬する元 Socceroo Johnny Warren 氏の著書によると 1969年はホームで1970年はアウェーでギリシアと対戦しておりそれぞれ 1-0, 3-1 で勝利を収めている。特に1970年のアテネでの勝利はギリシアが過去5年間で初めてホームゲームで破れた試合であった。 当時の日本は万国博覧会で沸いた1年であった。試合前日、ギリシア戦についてのコメントを求められると“日本戦までに3試合の強化試合の1つ”としながらも“欧州王者と戦えるのは価値がある。彼らは全て偉大な選手だ。ギリシアは欧州大陸予選を突破出来なかったが欧州王者のプライドを世界に示すためにも欧州選手権時よりも攻撃的に仕掛けてくるだろう” “結果については杞憂する必要は無い。目的はメンタル、フィジカル、戦術、戦略をフィットさせること”と語りながらも“明日の試合には”サプライズ“は多くは無い。交代枠6人まで認められるが全てを使い切るかは解らない。”“これは”さぁファンを楽しませようぜ“と言う様な試合でも多くを変えるものでもない。”と言いながらも“最も大切なのは観客、国民が試合を楽しむ事で、それが我々にプレッシャーとはならない”と結んだ。 それから36年。オーストラリア戦に臨むギリシア代表のスタメンは2年前の欧州選手権そしてワールドカップ予選でも中心だったハリステアスを含め8人の選手を含んでいた。そして話題の21歳のサマラスもスタメンに名を連ね2トップの布陣。一方のオーストラリア、GKにはプレーオフの立役者シュヴァルツゥアーでは無く AC ミランの第二GK カラッツが起用された。GKの起用に就いては“シュヴァルツァー、カラッツかは五分五分”とコメント。カラッツは2001年のウルグアイとのプレーオフの初戦で起用された。しかし彼は代表でも五輪、 U-20, U-17 でも第二GKに甘んじている。ドイツで長年の苦労が報われるのはレーマンだけではないか?フィールドプレーヤーはエマートン、ムーア、ネイル、チッパーフィールドの4バックにスココ、ゲレラのボランチ(気味?)ヴィドゥーカのワントップの下にはブレッシアーノ、クリナ、ステリョフスキーの3人。 GK以外は予想通り 4-2-3-1 のスタメン。ヒディング監督はいよいよキューウェル抜きの日本戦を本格的に考察せねばならなくなったか? 試合は開始からオーストラリアのペース。開始10分に3度のCKのチャンスを得たがゴールには結びつかず、16分に4度目の左からのCKをブレッシアーノがファーサイドに入れネイル、ステリョフスキーがそれぞれヘッドでペナルティーエリア外のスココに戻し、そのままスココが豪快にゴール右上隅に決めて先制。ギリシアGKニコポリディスはシュートの軌道を見送るしかなかった。24分にはブレッシアーノが20mの直接FKがゴールを襲うなど優位に試合を進める。43分にはヴィドゥーカが抜け出してゴール前でフリーになる直前にジャージーを掴まれて倒され、PKをアピールするがイングランド人マイク=リレー主審はノーホィッスル。スココ、クリナの2人が右の空いたスペースへ侵入を繰り返しチャンスを広げた。特にスココの出来は良かった。キューウェル、ケーヒルの欠場で“代役”ストライカーを務めたステリョフスキーは幾度のチャンスを創りその攻撃力は“新発見”と評価された。負傷の為にウルグアイとのプレーオフに出場出来なかったムーアは体格を生かしたCBとしての存在感をアピールした。しかしGKカラッツは不安定な立ち上がりでペナルティーエリア外から入れられたハイクロスを捕れなかったり、ゴールの片方に寄り過ぎてもう片方を大きく空けたりと不安定であった。幸運な事に危険地域にあまりボールは入れられなかった。

ギリシアのオットー=レーハーゲル監督は前半のふがいなさに業を煮やしたか後半は3名の選手を入れ替えて臨んだ。それが功を奏したか立ち上がり5分の間に2本のシュートを放った。しかし、後半のオーストラリアは疲れのせいか精細を欠き追加点を奪えなかった。二人のA-League所属選手を除けば全員が欧州で10ヶ月のシーズンを終えたばかりだったが22日にメルボルン合宿を初めて以来3日間毎日2回、2時間ずつのトレーニングを行ったのが原因だったとかで、コンディショニングを不安視する声も上がったが“我々の目標は初戦の日本戦にベストの状態で臨む事でギリシア戦では無い”と一蹴する。そして“選手達は疲労が溜まっている事は判っているが大観衆の声援がそれを克服させると信じており、さほど危惧もしない、と。
 システムに就いて試合後質問を受けると“それはオランダ合宿で更に考察するが、相手の出方、ストライカーを1人または2人、3人とフォーメーションが替わる事でこちらのフォーメーションを決めたい”これまで 3-5-2 か 4-4-2 のいずれかを用いたが、この日は 4-2-3-1 のシステムを初適用。地元 Melbourne Victory に所属していたトンプソンは60分にヴィドゥーカと替わりワントップに就いたが得点は挙げられなかった。 また6月4日のオランダ戦には負傷で離脱中のアロイージが起用できる目処が立った。 迎え撃つ日本代表、スカウティングは充分に出来たかな?ここで気になるのが飛行時間だ。彼らはどの飛行経路でドイツに向ったのだろう?メルボルンからシドニーが1時間程度。そこからシンガポール経由ではシドニー~シンガポールが7時間50分。シンガポール~アムステルダムが12時間40分だ。チャーター機が代表のメインスポンサーのカンタス航空から手配されるだろうが、オーストラリアからオランダまでの無寄航では距離的に飛べないだろうからシンガポール、または香港経由になるであろうから20時間以上のフライトは必要だ。参考までに東京からフランクフルトは約12時間だ。長時間のフライトは結構堪えるのだけれど。 

AUSTRALIA : Kalac, Emerton, Moore, Neil, Chipperfield, ( 49 : Popovich ) Skoko ( 60 : Wilkshire ) Grella, Cullina, Bresciano, Sterjovski, Viduka ( 60 Thompson )

GREECE : Nikopplidis, Seitaridis, Dellas, Fyssas, Kyriagos, Katsuolius, Giannakopouls, Basinas, Karagounis, Charisteas, Samaras


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