試合が終わっても痛恨の逆転負けの悔しさが消えかけるどころか日々増して来たのはしばらく南半球に居残っていたせいかもしれない……
メルボルンから隣国ニュージーランド、そして再びオーストラリア大陸に戻りブリスベンを経由して西の果て Perth に移動し帰国をしたのは試合から10日後であった……
これからゆっくりと留守録画をしていた試合を見て、日本の専門誌を読み返して…
悔しさが増してくるだろうなぁ…
試合後の地元紙には Socceroos の記事が掲載されている。
どの紙面も2ゴールを挙げた Tim Cahill の文字と写真が大きく踊っている。
TWO-UP TIM : Cahill 2ゴール
Cahill が2ゴールを挙げアジア王者として Socceroos がワールドカップに向かう。
それはいつか必ず起こる事であった。ほぼ7試合半、7時間に半時間も及ばない間持続していたが、オーストラリアはついにワールドカップの最終予選の長期の冒険旅行において失点を喫した。それはこの予選で最も難しい相手に許したゴールであった。しかし彼が試合終了間際に連続ゴールを挙げて素晴らしいワールドカップでの勝利をもたらした3年前の Kaiserslautern のあの暑い日の様に日本人のハートは再び自身をオーストラリアの救世主であると証明した Tim Cahill によって打ちのめされた。 Everton のその男は40分に Marcus Tulio Tanaka の40分の先制ゴールを59分に彼のトレードマークであるヘディングでオーストラリアを同点に追い付かせた。 そして彼17分後の76分に再び Nicky Carl のコーナーキックのファーサードに Yuki Abe の前に飛び込んで Narazaki Seigo の守るゴールを破り後半の Socceroos は沈黙の前半よりずっと素晴らしいかったことを証明した。Cahill は素晴らしいプレーを見せ、 Socceroos の Pim Verbeek 監督はその MF に惜しみない称賛を送った。
“彼は偉大な選手だ。もしあなたは彼が守備的な働きをしたり、ストライカーをサポートし、ペナルティーエリア内での危険な存在となる働きを見たか? なんと素晴らしい先制ゴールだっただろう? 彼の様な選手がチームにいる事は何とファンタスティックな事だろう。私は Timmy がこのチームにいる事が嬉しくてならない。“
オーストラリアは7試合連続無失点を誇っておりこの試合に臨んだが、ハーフタイム直前に TANAKA の強烈なヘッドが DF Shane Stefanuto の膝にあたりゴールネットに突き刺さったの見て Schwarzer が信じられないと言ったフラストレーションを感じ、尻もちを着いたのは驚きに値しない。その長身のセンターバックをノーマークでペナルティーエリア以内への侵入を許し Kengo Nakamura のコーナーからのヘッドでMCGの大観衆の前で無失点記録をさらに90分伸ばそうとした Shcwarzer の望みをかすめ取った。その後その GKは同僚の同点、逆転ゴールを称賛する事に。
“明らかに真のキャラクターだった。 誰もが失点を喫した事にハーフタイム中うなだれていた。そしてその失点の仕方にも。我々はセットプレーへの守備には very very very 自信があった。失点を喫した事はそれだけの失望だったが、避けられない事であった。いつか起こりうることだった。全て終わったという安堵感だった。後半の挽回は格別だった。この試合を勝つつもりでぎらぎらとやって来た日本の様な相手にまたもベストな football をやらなかった。私は今日は良く出来たと思う。“
Tim Cahill 2ゴールをファンに捧げる
Cahill は翌年のワールドカップ南アフリカ大会への進出を決めた事を祝った前の週の木曜日 ( 6月12日) に King’s Cross のナイトクラブで飲み過ぎてつまみだされたと糾弾されている。また Cahill はシドニーの実兄宅がまさに実兄の Chris Cahill がFA Cup の決勝戦をテレビ観戦している時に強盗に押し入られたことを知っていた。 Cahill は水曜の夜メルボルンで日本戦を自身の2ゴールで逆転で破り、ワールドカップ予選をグループ1位で終えられた事が運が変わる良い機会だと言った。
“それはハードワークだった。 同点ゴールをした後にハートを指したシーンを見てくれ。それは私をサポートしてくれたファンに感謝の気持ちを表したものだ。時に Football ではこれらの事と共に生きて行かねばならなくて人々はそこに無いものを追いかける。しかし私がしていることは自分の Football をする事だ。”
FFA の Ben Buckley Chief Executiveは Cahill がシドニーのナイトクラブで酔って摘まみだされたというレポートは事実で無いと言った。 試合を決めたその Midfielder はそのスポットライトがけっして Socceroos にそれ以上強く当たらなくなりその重荷が選手達に行儀を良くせる事になるという事を認めた。
“我々は世界中でプレーするプロフェッショナルだ。我々はプロフェッショナルでなければならないそうだ、我々は自分の時間には自制出来る範囲で楽しむべきである。もし人々が事実で無い事を追及することはがっかりさせられる事で悲しませられる事である。しかし私が良く感じる事は自国に仕え自分達のゲームにベストの状態で臨む事だ。そして昨夜の試合で私が常にトップコンディションで臨み自国の為に頑張ろうとしたことが証明できた事を期待している。メルボルンの大観衆が見せてくれた事は異例の事だ。我々にとってそれはパフォーマンスを後押ししてくれることでオーストラリアのハートを残してくれた。しかしそれは少し特別なものでドイツでの思い出を思い起こさせてくれ、そして今や南アフリカに向かおうとしている。我々はまた同じ体験が出来る事を望んでいる。”
ドイツでの殊勲の2得点を挙げた日本戦後 Cahill は “この素晴らしい瞬間をファンと分かち合えるなんて驚きだ。”と語っていた。
また Cahill はオーストラリアの予選突破を守備偏重と言われた Pim Verbeek への批判を黙らせたと期待している。
“2大会連続でワールドカップ予選を突破した事は我々が何か特別な事を成し遂げたという事だ。多くの子供達に良い思い出を作る事が出来た。選手として我々のやろうとする事はよき思い出を作りそれを何度も蘇らせる事だ。この試合の運動量が勝利をもたらした。 最終予選で初めて失点を許した事は少し残念であったが、最終的に2位に勝点5の差を付けてグループ首位最終予選の日程を終え、私は多くの偉大な選手達と共にプレーをする事が出来た。我々はここにいる事をありがたく思い、我々がこの試合で観たのはまさに鼻っ柱を折られた事でもある。”
Japan Coach Takeshi Okada under fire after defeat by Australia
岡田日本代表監督オーストラリア戦の敗戦後に更迭にさらされる
日本の岡田監督は予選最終戦で Blue Samurai がオーストラリアに 2-1 で敗れた後戦術不足を指摘され更迭の危機に。
“今すぐ彼をすげかえろ !” “ 日本は戦術不足そして敗れた。”
そして“岡田ジャパンには失望している。” メルボルンでのアウェー戦で敗れた翌朝の日本の新聞はこの様な見出しが叫んでいる。
“日本代表が取り換えなばならないものが一つある。それは監督の首だ。彼は Cahill をマークできる選手を起用すべきであった。それが出来ないコーチは司令官として失格だ。日刊ゲンダイのスズキリュウイチ記者はこの様に批判している。
“岡田監督は本気で世界のベスト4を目指しているのか?もしそうなら彼はあまりにも現実を知らなさすぎる。” 同紙のヒラノチカシ記者はこの様に批判している。
影響力のある朝日新聞は日本のトレードマークであるパスサッカーは前節のカタール戦を 1-1 で引き分けたその試合で同様に無効であった事を思い起こさせている。
“日本は逆境下での再構築の戦術に欠けそして戦力が揃わない時でも勝利をものにする技術にも欠けている。ワールドカップ予選突破を決めてからはぎこちないプレーが続いていた。”
元アジア王者の日本もおーすとらりあも多くの中心選手を欠いていた。
岡田監督は Celtic のスターMF Shunsuke Nakamura を休ませ、2人の欧州ベースの選手に並んでガンバ大阪の Yasuhito Endo を怪我で欠き、 VfL Wolfsburg の Makoto Hasebe は出場停止中であった。
“この試合の敗戦によって大幅な変更の必要は見られなかった。 今夜のパフォーマンスに悲観的になる必要はない。” 試合後の記者会見で岡田監督はこう語った。しかし何人かの選手達はチームの方向性に懸念を示す。
新鋭ストライカーの Shinji Okada はこう語る “オーストラリアはアジアでは列強だが、世界レベルではそうではない。”そして付け加える。“我々はこう言うチームに負けていてはこれ以上はいけない。”
40分に先制ヘッドを決めたブラジル生まれのCB Marcus Tulio Tanaka は涙を溜めて“私の悔しさは留まらない。我々の試合のレベルを上げるのにやるべきことがある。”こう語った。
Nikkei こと日本経済新聞は “ワールドカップのトップ4はここからはるかかなたのところにある。” 日刊スポーツは “ ワールドクラスレベルの戦いでどうやってより上背のあるより強いより技術の優れた選手と戦わねばならないのだろう? 南アフリカに渡る前にやらねばならない事が数多くある。“ と記している。
オーストラリアがワールドカップ予選突破を決め地元に凱旋帰国を果たし、シドニーでバーレーンを破った日の翌日、ワールドカップ出場を記念したイベントが開催されそしてその後 Tim Cahill が何人かの選手とシドニーの歓楽街の一つ Kings Cross のあるバーに出向いて飲みすぎて警備員と乱闘、警察が呼ばれたとの記事が地元タブロイド紙に載ったのは日本戦の前のことだった。
Sydney Morning Herald , The Australian といった一般紙そしてFFAさらに地元ジャーナリストはこの件をタブロイド紙のでっち上げとしているがタブロイド紙はこの件について真っ向から勝負を挑んでおり未だに地元紙にはこの件が話題になっている。
これはオーストラリアにおいてサッカーが市民権を得ている事。 FFA をはじめいまや英雄である Socceroos の機嫌を損ねると新聞ネタにさせてくれないという懸念が一般紙にはあるという見方が強いらしい。
アジア地区予選は最終節を待たずに日本、オーストラリアそして韓国が本大会出場を決めたがその後のゲームで黒星を喫したのは日本だけであった。
それだけ勝負強さに差があるという事か?
しかしオーストラリア戦の日本代表は上記のとおり俊輔、遠藤、長谷部そして中澤までが不在。せめて本田圭祐くらい帯同させておけばと思わなかったか.....
しかし中澤が現地でダウンとは.....ここで物議を醸すのはなぜ CB に阿部を入れたのか?これは Pim Veerbek 監督にとっても謎に思ったと思う。
ボランチの選手もいない中、阿部の心境は”ボランチで使ってくれよ”といったところか?それともカタール戦のパフォーマンスが影響しているのか?
確かに Socceroos も中心選手が不在だったけどその影響は日本の方が厳しかったとおもう。でも帯同選手を選んだのも岡田監督だしなぁ...
Socceroos はワールドカップ出発直前に MCG でブラジルとの試合が決まりそうとのこと。これからの強化を含めた Match Make 、日本はどうなるのか.....