Mr.コンティのRising JAPAN

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混戦の Group E 浦和かシドニーかそれともペルシック・ケデリ

2007-04-29 | Football Asia

 川崎がベスト8に大きく前進を果たしたが浦和レッズの所属する Group E はまだ混戦模様。当面のライバルと見られていた上海申花は3試合白星がなく脱落をしたがもう一つの対抗馬 Sydney FC そしてアウトサイダーと見られていたが蓋を開ければこの組を面白くしているインドネシアの Persik Kediri との三つ巴はまだ続くどころかますます激しくなりそうだ。 4月25日 Sydney FC はParramatta Stadium にPersik Kediri を迎えた。23日に Branco Clina 監督との契約延長が発表され来シーズンのA League に向けて元オランダ代表の Cocu 獲りに本腰を入れ始めたチームフロントであるが、その前に前節痛い逆転負けを喫した相手 Persik Kederi にリベンジを果たし ACL ベスト8入りの可能性を残したいところであった。 Clina 監督は“ 前節のPersik は勝利に値するチームであったが、我々は Solo City で見せたパフォーマンスよりもずっと良いチームである”と強気のコメントを発する。しかしながらRuben Zadkovich , David Carney らが累積警告で出場停止。Mark Rudan, Robbie Middleby, Mark Milligan そしてTerry McFlynn の4名に故障の不安が残りGK のClint Bolton が調子が今一と決して楽観できる要素ばかりがある訳ではなかった。それでも前日の練習では Miligan は Carney のポジションである左中盤に入り代役は問題が無いと。一方の Persik Kediri のIwan Boedianto 監督は記者会見でブラジル人MFのDanilo Fernando が累積警告で出場停止なのは "a big loss" と認めた。だが前節 Sydney FC を破ったことは地元でも Big Surprise となっておりそれが選手達の自身になっていると。 Solo City の Manahan Stadium のピッチコンディションがホームチームに味方したと言われているが、Paramatta Stadium のピッチコンディションが良ければそれは Persik の選手達にも好影響を及ぼす事となる。心配なのは南半球のシドニーの夜の気温が10度を下回らない事らしい。 Fernando の穴は前節は途中出場であったインドネシア人FW Budi Sudarsono がスタメンに入りゲームメイクも出来るウルグアイ人FW Christian Gonzalez が 司令塔の役割も担うとの事。そして第一節の浦和戦以来のアウェーゲームに就いては “ さいたまスタジアム2002 の5万人の観衆(実際は 31,303 人 ) の前で完全なアウェーゲームを経験しているので恐れる事は無い。前節の Solo City でのゲームよりの良い試合をすると自信をのぞかせていた。 しかしゲームは Sydney FC が Persik を圧倒し 3-0 で快勝した。その立役者はベテランのSteve Corica。かつてはサンフレッチェ広島でもプレーをし3月の浦和レッズ戦でも存在価値を見せつけるプレーを披露した。この試合でも54分と90分にもゴールを決めた。54分の先制ゴールはDavid Zdrilic のヘッドをGK Kurnia Sandy が弾いたのを押し込んだもの。73分には前半20分、この試合最初の決定機、至近距離からのフリーで放ったヘッドを外したAlex Brosque がTerry McFlynn のクロスをまたも David Zdrilic がバックヘッドでそらした所をボレーで叩き込み終了直前にCorica がUfuk Talay のクロスに合わせて途中出場の GK Wahyudi を破ってのこの日2ゴール目であった。このゴールは勝点だけでなく得失点差でも首位浦和レッズに 1 差となる貴重な得点であった。 Visitor の Persik Kediri はこの日は Sydney の前に劣勢を強いられカウンター攻撃にのみ得点機を見出す事に。20分には Alex Brosque が決定機をミスし37分にはMark Rudan がSteve Corica のピンポイントFKに合わせてゴールネットを揺さぶったがベトナム人のMinh Tri Vo 主審はその前にRudan がPersik DF の一人を押したとゴールを認めなかった。そして30分には最大のチャンス,ウルグアイ人FW Cristian Gonzalez が素晴らしいショットを放ったがGK Clint Bolton の美技を引き出すに終わった。こうした序盤の幸運に乗ずることが出来ずに37分にCorica に先制を許しそのまま挽回出来なかった。そして64分にPerik ゴール前の混戦でGK Kurina Sandi が不意に Zdrikic に指を踏まれ交替を余儀なくされた不運も重なった。 Sydney FC としてはMark Rudan の“完璧な”ゴールが無効とされAlex Brosque が決定機を外すといういやな立ち上がりをベテランのSteve Corica のゴールで生き返ったと言ったところだろう。試合前に浦和がアウェーで上海申花とスコアレスドローに終わった事を知りその結果は彼らを大いに勇気付けただろう。(それは Persik イレブンも同じだったと思う)そしてBudi Sudarsono を中心とした Persik のカウンター攻撃にもよく耐え、そしてウルグアイ人FWのRonald FagundezのマークにTerry McFlynn を付けてMark Milliganを4バックの中心に置き、その前にTalay, Middleby, Corica そして McFlynn の4人の中盤を菱型に形成しそれが十分に機能を果たした。 Branco Culina 監督の手腕もこの日は冴えた。そしてこ試合の MVP は何と言ってもDavid Zdrilic かつてのオーストラリア代表選手で2001年豪雨の横浜国際競技場で日本代表との試合にも出場を果たしている。



次節はホーム(そして Aussie Stadium )に上海申花を迎えるがここで勝点を挙げて5月23日のさいたま決戦に臨みたいところだろう。また敗れたとは言えホームで上海申花、Sydney FC を連破している Persik のIwan Boedianto 監督は次の浦和戦ではリベンジを果たす自信は十分にあるとのコメントを残して帰国の途についた。同日上海に乗り込みスコアレスドローに終わった浦和レッズ。4日前にはホームで川崎に敗れ不敗記録に終止符が打たれ永井が怪我で離脱しワシントンの調子が今一の中でのアウェーゲーム。小野が序盤に足を痛め山田が退場。そしてワシントンを下げて長谷部をワントップに起用せざるを得なかった苦しい台所。ポンテ一人が気をはいていたいたらしいが、もし上海申花がまだベスト8進出争いから“離脱”していなければ勝点を拾えただろうか?次節はアウェーでの Persik Kediri 戦。闘莉王そして山田が累積警告で出場出来ない。しかも次節はベスト8進出争いをする3チームの中で唯一アウェーゲームである。レッズはこれからが踏ん張りどころだ。