Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

Auckland にて イ・ワ・モ・トッ ! テルオッ !!

2006-11-22 | Aussie & Kiwi
ハーフタイム中にベンチにいる選手達はボールを蹴ったりして身体を動かす事を知ったのは日本リーグの試合を見る様になってからだ。これが高校生くらいなら監督、顧問の先生の話を聴く様にとのことであろう。岩本がボールを蹴り出すかなと思っていたらゴール裏に待機していた日本人と話を始めた。そしてそこにもう1人日本人が加わり記念撮影まで始めた。後で最初に話していた人は現地の彼のコーディネーターである事がわかった。そしてこの様にハーフタイム中でも写真を撮ったりサインをしたりとは現地ではあまり珍しい事ではないらしい。そして岩本は他の控え選手と一緒にボールを蹴り出した。気の毒なのはアウェーのWellington の選手達。彼等のコートの半分は地元の子供達のミニゲームと言う“ハーフタイムショー”に占領されてしまった。岩本の背番号53番は随分重たい重たい様に思えたが、これは故障した右足首のリハビリの為にNHKの企画で東海道五十三次を踏破したことに因んでつけた番号らしい。本当にサッカーが出来る状態ではなかったらしい。前節の試合Christchurch遠征に帯同せずに当地の邦人の人達はがっかりしたとの事。この試合も出番はあるかな?後半開始時には両チーム選手交代はなかった。今度は開始から Auckland が押す展開。48分には Gordon のクロスに Jordan があわせるがGKがブロック。11分には右から Mulrooney が上げるが中に居る2トップの Young と Jordan は僅かに届かない。この右のMF Mulrooney は England の国籍だ。12月の FIFA Club World Cup の出場権を勝ち取った事で話題になっている Auckland City FC だがこのチームはセミプロのチーム。とうよりも New Zealand Football Championship 所属8チーム全てがアマチュアチームと言える。選手全員は他に何か仕事を持っていると思われる。そんな中 Auckland City は昨年設立されたらしく、2004-05, 2005-06 と連続優勝を果たしている。そして今年5月地元開催の Oceania Club Championship で優勝を果たした。

http://en.wikipedia.org/wiki/Oceania_Club_Championship_2006#Match_Schedule

タヒチのパペーテで行われた昨シーズンのこの大会にも Auckland City は出場したが優勝した Sydney FC と今年の決勝戦を戦った AS Pirae に1次リーグで破れ準決勝には進めなかった。 もし今シーズンもA League で優勝したSydney FC がいたらどうなっていただろう? 
後半から Wellington ゴール裏に観戦の場を移したが横で日本人女性が熱心にビデオを回して試合の動きや岩本の動向を映している。あまりに熱心にビデオ撮影しているので、声を掛けられなかったが、その向こう側から現地の人が色々彼女に話しかけ、応対しているの聴いて判ったが彼女も岩本のコーディネーターの1人らしい。その望遠付きのカメラのおかげでベンチの岩本がコーチの指示を受けユニフォームに着替えているのが判った。そろそろ登場かと思ったとき、 Wellington の右サイドバック Birch が怪我の為 Smith と交替した。このSmith もかつては New Zealand U-20 にも選ばれた。 そしてその2分後、地元サポーター達からの拍手に送られて岩本が登場した。ポジションは左MF。身長180cmでKIWI の選手達の中に混じっても見劣りしない体格だ。サンガ時代の岩本へのテーマ曲と最後に"イ・ワ・モトッ!!テルオッ!!”と叫んだ事を思い出す。まさかここでは叫べないが。早速左サイドから来たボールをワンタッチで右サイドの味方に早いパスを出し、周囲をうならせる。他の選手との違いは攻撃面だけでなく守備面でも能力を発揮し、相手ボールになってもボールを追う事だ。そしてワンタッチで局面を変えるなど、格の違いを見せる。そしてCK のこぼれ球をペナルティーエリアのやや外から半身の態勢でシュートを放ちながらも球道はおしくもポストをかすめたがしっかりとゴール方向を捕らえ、観客からは拍手喝采だ。一方の Team Wellington 、後半は良い所が無い。 Auckland の右サイドバック All Whites にも選ばれた実績もある Jonathan Perry が効果的に上がってくるので前方の攻撃陣4人と ボランチの間が開いてしまいボールが繋がらず防戦一方。GKが代表の Bannatyne でなければあと1~2点は入っていただろう。そして試合もこのまま終わろうかと言うロスタイム、右コーナー付近でボールをキープした Wellington のDFの後方から岩本が激しくタックルを入れた。審判は直ぐにホイッスルを鳴らす。DFは怒りを露に、しかし岩本は淡々とした表情。すると主審がレッドカードを岩本に見せる。すると踵を返した岩本はそのまま控え室に直行した。そしてその数秒後にホイッスル。終了直前に彼がなぜあんな無用な反則を犯したのか判らない。さっき日本人女性に話しかけていた地元の人も同じ事を私に尋ねてきた。後日彼の公式ホームページを見ると“こちらの選手は直ぐにボールに来なくて足に来る”と書かれていたので、その前に何かされたのかもしれない。 その地元の人に彼はどんな選手だったか?とか訊かれて話が弾むと、その人の仲間がやって来た。その仲間はかつて Auckland ( どこのチームかは訊きそびれたが) でプレーをしたらしい。そして一緒にビールを飲もうと誘われた。グランド内にある控え室の2階がパブの様なつくりになっていて、そこで話をしようと言う事だった。 そこには…….