インドのコルコタ、バンガローで開催されている AFC ユース大会 は1次リーグの全日程を終え、日本を含むベスト8が出揃った。
その顔ぶれを見るとほぼ予想通り。今回 ASEAN 地区から出て来た3カ国、タイ、ベトナム、マレーシアは残念ながら1次リーグで全て姿を消した。 これら3カ国は来年のアジアカップのホスト国(もう1つのインドネシアは予選J組でタイに破れて本大会出場出来ず。) ベトナムとマレーシアは共にグループDに組み入れられ、初戦で相対した。試合は開始11分、マレーシアDFバクティアルがベトナムのティン・クゥアン・ヌグイェンからのクロスをヘディングでクリアーしようとしたがそれを自陣のゴールに入れてしまい自殺点を献上してしまうが、前半ロスタイムにモハド・キリル・ムヒメーン・ザンブリの得点で同点に追いついた。しかしヴェトナムはティン・クアン・ヌグイェンが63分に逆転ゴールを決め、そのままベトナムが1点のリードを守って勝利を収め、グループDに同居するサウジアラビア、イラクへの挑戦権を手に入れた。かつては“東アジア王者”で韓国、日本を破って五輪に出場をしたマレーシアであったが、マレーシアユース代表のK・ラジャゴパル監督は2点目を喫してから3人の攻撃的な選手を投入するも同点ゴールは生まれなかった。今大会はシャフィク・ラヒムとモハド・ブニャミン・ウマール(共に膝前十字靭帯の再建手術からの復帰)、K・グルサミー、ファルデリン・カディル(共に膝の負傷)らが怪我から復調したものの、ハルディ・チャールズ・パルシ、モハド・アリフ・ファズリー・サイディン、モハド・ファウジ・アリッフィンのDF3名、モハド・ヌラリフ・ザイナル・アビディン(MF)、そしてストライカーのモハド・ザクアン・アドハ・アブドゥル・ラザクの5選手が大会直前に代表から怪我のためチームから離脱したのが痛かったとコメント。一方のヴェトナムは2002年カタール大会から3大会連続で本大会に進出。東南アジアでは今やタイに次いでナンバー2の地位にある。今大会の目標はベスト8。あわよくば来年のカナダ行きの切符をつかみたいところだったが続くイラク戦は厳しい戦いを強いられた。 バンガロールで行われた試合、イラクU-20代表アブドゥッラー・アブドゥル・ハミド監督は国情から来る準備不足を何度も嘆いてはいたものの、第1戦では強豪サウジアラビア相手にモハマド・ハルカードの試合終了間際の同点弾によって2-2で引き分けた。ベトナム戦ではハメード・アケール、ラフィド・モハメドそしてモハメド・マンソウルが先発に起用された。 一方、この試合に勝ってベスト8進出に向けて大きく前進したいベトナムは、マレーシア戦の先発MFトラン・ヴァン・ホンに替えてヌグイェン・ミン・コンを起用しイラク戦に臨んだ。試合は地力に優るイラクが華麗なパス回しと豊富な運動量でヴェトナムを圧倒。11分、ハルカードのクロスをベトナムゴール前でムハマド・ウサマが合わせ先制ゴールを突き刺した。 イラクはその後も13分、25分に決定機を掴むがヴェトナムGKビン・タン・ヌグイェンがピンチを凌いだ。そしての5分後にはベトナムがカン・ヌグイェン・ヴァンが左サイドのスペースを突破し、パワフルなシュートを放ったが、ボールはイラクゴールのわずかに左上にそれた。 そして36分、イラクはハルカードのパスを受けたクシェンが追加点を上げてリードを広げた。後半に入ってもイラクの攻勢が続くが ベトナムは74分、カイ・ヌグイェン・ヴァンがイラクペナルティエリア内でモフディーに倒されPKを得てそれをカイが決めて1点差とした。バーレーン人のアブドゥルハメード・エブラヒム主審はモフディーにイエローカードを出した。しかし81分、クゥオン・ヴォ・フアンの自陣ペナルティエリア内でのミスパスを拾ったイラクのクシェンが楽々とゴールを決めてイラクが 3-1 で勝利を収めた。それでも第3戦のサウジアラビア戦にはベスト8進出を賭けて臨んだ。サウジアラビアのジルソン・ヌネス監督は第2戦のマレーシア戦(2-0で勝利)と同じメンバーで、そしてベトナムのロン・レ・トゥアン監督はストライカーのヒエプ・プク・ヒュンと中盤のディエウ・ヌゴク・ヌグイェンを起用した布陣でこの試合に臨んだ。ヴェトナムは開始13分にPKを献上してしまいアルアルビシ・ユファイン。アリに先制ゴールを許し苦しい立ち上がりのヴェトナムはその後も防戦一方。終了間際にはナシル・アル・セリミのCKからゴール前の混戦となったところをモハメド・アル・ビシが押し込まれて2点目を献上し万事休す。 これで準々決勝の日本の対戦相手はサウジアラビアに決まった。試合後のヌネス監督は“日本は強豪でインターバルも我々より1日長い”とコメントしながらも準々決勝の日本戦には“自信がある”との言葉で締め括った。その要因とするのはセットプレーからの攻撃でこの日はCK7本のチャンスから1得点決めたがマレーシア戦の2得点は共にセットプレーから。日本はサウジのセットプレーには要注意だ。ヴェトナム得意のショートパスは劣悪なインドのピッチコンディションでは生きなかったか?中東の列強に対して最後は体力差で押し切られた感じだった。
そして東南アジアの雄、タイは初戦のUAE戦を劇的な勝利を収める最高のスタートを切った。
前半のUAEの猛攻を無失点に凌いだタイは後半開始早々の47分にダンダが先制ゴールを上げる。後半に入って別人の様に見違えたタイ、というよりもダンダがUAEゴールに迫り立て続けに2度決定機を掴むが追加点はならなかった。そして82分、UAEのジャケ・ボンネヴァイ監督はモハメド・アル・シェッヒに代えてイブラヒム・アリを投入。この交代が当たって89分にイブラヒム・アリが同点ゴールを決めた。その時のダンダの心境はどうだっただろう?しかし、彼を救ったのは後半ロスタイム、終了間際のドンチュイのヘディングシュート。このゴールでタイがUAEから貴重な勝ち点3を手にした。
タイのパヨン・クンナン監督は「我々がUAEにプレッシャーを与える1点目を取れたのはラッキーだった。この試合で勝ち点3を取れる最後の最後でのゴールを決められたことを嬉しく思う。」と語った。
落胆を隠せないUAEのジャケ・ボンネヴァイ監督は、1点のビハインドから立ち直るのが難しかったとし、「ミスによって1点を先行された。その後自身をなくしかけていた選手たちが立ち直るのは難しかった。同点には追いついたものの、集中力を欠いてしまい、勝ち点3という大きな代償を払うこととなった。」と語った。
続く11月1日に行われた第2戦は初戦の中国戦を0-1 と失ったオーストラリアが相手。もう星を落とせないオーストラリアは開始から強い当たりでタイゴールを襲い、ナサン・バーンズの2ゴールなどで3-1 でタイを退けた。
A-League Adelaide United 所属のバーンズは26分と後半ロスタイムに得点、そして32分にはQueensland Roar 所属のダリオ・ヴィドシッチがPKによる1点を決めた。タイはスッティヌン・プコンが39分に1点を返すにとどまった。オーストラリアは22分、エースストライカーのブルース・ジテがタイのMFクリアンクライ・ピムラトを蹴とばして退場と以降10人で戦う苦しい展開となったが、最後は実力がそのまま出た様だった。このジティも Adelaide United 所属。今大会、AFC ユース大会初出場のオーストラリアはメンバーの中でA League 所属の選手が5人。そして Kaz Patafta がポルトガルのベンフィカ、 David Williams がデンマークの Brondby に所属し、他の多くはAIS ( Australia Institute of Sports ) の所属。ここはオーストラリアのスポーツ育成機関とでも言おうか、多くの世界レベルの選手を産出しており、先の女子のバスケットボール世界選手権で優勝を飾ったオーストラリア代表チームの多くはここの所属だ。 オーストラリアのアンジェ・ポステコグロウ監督は “退場が出てもパニックに陥らず、肩を落とさなかった。その直後の先制ゴールがリズムをよくした”と語り、 “我々はファンタスティックな2得点を挙げ、私は今日の勝利を嬉しく思う。80分間を10人で戦ったが、選手たちは素晴らしいファイティングスピリットを見せた。”と続けた。タイのパヨン・クンナン監督は「今日はアンラッキーな日だった。我々は数的優位を生かせず、ストライカーはフィニッシュの精度にかけていた。」と言葉少なに語った。最終戦の相手は既に2勝を上げている中国。昨年のFIFA U-17 では北朝鮮と共にベスト8に進出を果たしたがこの大会にエントリーされているメンバーで 2005 FIFA U-17 大会に出場したのは2名のみ。この試合引分でもベスト8進出が決る中国は前半32分にシュ・デーンがその4分後、バイ・レイからのクロスに合わせてゴール前からヤン・シュがシュートするも得点には至らなかった。勝たねばならないタイは前半終了間際にアナウィン・ジュジェーンがシュートを放つと中国GKワン・ダレイが弾き、チャイナロン・タトンがリバウンドに合わせようとしたがショートミス。両チームとも得点無く前半を折り返した。後半に入って73分前のUAE戦で2得点を挙げたワン・ヨンポがジャン・イェに代わって投入されピッチに現れてからわずか5分後に30ヤードの位置から強烈なボレーシュートを放ち決勝点を挙げた。 タイのパヨン・クンナン監督は「この大会では運が無かった。選手たちは非常によくプレーしたが、決定機を生かせなかった。」と述べた。もう1つのグループCの試合はオーストラリアがUAEを 2-0 で降し、準々決勝は韓国とあたる事になった。本大会に進出したASEAN 3カ国。この中から何人かの選手が来年のアジアカップそして五輪予選に出て来ることだろう。ASEAN諸国もかつての様な“草刈場”に甘んじる事は無くなったが、東アジア、中東諸国と比較するとまだあと1歩という感が否めない。来年のアジアカップではホスト国のどこかがベスト8に進出出来るだろうか…. 続く
その顔ぶれを見るとほぼ予想通り。今回 ASEAN 地区から出て来た3カ国、タイ、ベトナム、マレーシアは残念ながら1次リーグで全て姿を消した。 これら3カ国は来年のアジアカップのホスト国(もう1つのインドネシアは予選J組でタイに破れて本大会出場出来ず。) ベトナムとマレーシアは共にグループDに組み入れられ、初戦で相対した。試合は開始11分、マレーシアDFバクティアルがベトナムのティン・クゥアン・ヌグイェンからのクロスをヘディングでクリアーしようとしたがそれを自陣のゴールに入れてしまい自殺点を献上してしまうが、前半ロスタイムにモハド・キリル・ムヒメーン・ザンブリの得点で同点に追いついた。しかしヴェトナムはティン・クアン・ヌグイェンが63分に逆転ゴールを決め、そのままベトナムが1点のリードを守って勝利を収め、グループDに同居するサウジアラビア、イラクへの挑戦権を手に入れた。かつては“東アジア王者”で韓国、日本を破って五輪に出場をしたマレーシアであったが、マレーシアユース代表のK・ラジャゴパル監督は2点目を喫してから3人の攻撃的な選手を投入するも同点ゴールは生まれなかった。今大会はシャフィク・ラヒムとモハド・ブニャミン・ウマール(共に膝前十字靭帯の再建手術からの復帰)、K・グルサミー、ファルデリン・カディル(共に膝の負傷)らが怪我から復調したものの、ハルディ・チャールズ・パルシ、モハド・アリフ・ファズリー・サイディン、モハド・ファウジ・アリッフィンのDF3名、モハド・ヌラリフ・ザイナル・アビディン(MF)、そしてストライカーのモハド・ザクアン・アドハ・アブドゥル・ラザクの5選手が大会直前に代表から怪我のためチームから離脱したのが痛かったとコメント。一方のヴェトナムは2002年カタール大会から3大会連続で本大会に進出。東南アジアでは今やタイに次いでナンバー2の地位にある。今大会の目標はベスト8。あわよくば来年のカナダ行きの切符をつかみたいところだったが続くイラク戦は厳しい戦いを強いられた。 バンガロールで行われた試合、イラクU-20代表アブドゥッラー・アブドゥル・ハミド監督は国情から来る準備不足を何度も嘆いてはいたものの、第1戦では強豪サウジアラビア相手にモハマド・ハルカードの試合終了間際の同点弾によって2-2で引き分けた。ベトナム戦ではハメード・アケール、ラフィド・モハメドそしてモハメド・マンソウルが先発に起用された。 一方、この試合に勝ってベスト8進出に向けて大きく前進したいベトナムは、マレーシア戦の先発MFトラン・ヴァン・ホンに替えてヌグイェン・ミン・コンを起用しイラク戦に臨んだ。試合は地力に優るイラクが華麗なパス回しと豊富な運動量でヴェトナムを圧倒。11分、ハルカードのクロスをベトナムゴール前でムハマド・ウサマが合わせ先制ゴールを突き刺した。 イラクはその後も13分、25分に決定機を掴むがヴェトナムGKビン・タン・ヌグイェンがピンチを凌いだ。そしての5分後にはベトナムがカン・ヌグイェン・ヴァンが左サイドのスペースを突破し、パワフルなシュートを放ったが、ボールはイラクゴールのわずかに左上にそれた。 そして36分、イラクはハルカードのパスを受けたクシェンが追加点を上げてリードを広げた。後半に入ってもイラクの攻勢が続くが ベトナムは74分、カイ・ヌグイェン・ヴァンがイラクペナルティエリア内でモフディーに倒されPKを得てそれをカイが決めて1点差とした。バーレーン人のアブドゥルハメード・エブラヒム主審はモフディーにイエローカードを出した。しかし81分、クゥオン・ヴォ・フアンの自陣ペナルティエリア内でのミスパスを拾ったイラクのクシェンが楽々とゴールを決めてイラクが 3-1 で勝利を収めた。それでも第3戦のサウジアラビア戦にはベスト8進出を賭けて臨んだ。サウジアラビアのジルソン・ヌネス監督は第2戦のマレーシア戦(2-0で勝利)と同じメンバーで、そしてベトナムのロン・レ・トゥアン監督はストライカーのヒエプ・プク・ヒュンと中盤のディエウ・ヌゴク・ヌグイェンを起用した布陣でこの試合に臨んだ。ヴェトナムは開始13分にPKを献上してしまいアルアルビシ・ユファイン。アリに先制ゴールを許し苦しい立ち上がりのヴェトナムはその後も防戦一方。終了間際にはナシル・アル・セリミのCKからゴール前の混戦となったところをモハメド・アル・ビシが押し込まれて2点目を献上し万事休す。 これで準々決勝の日本の対戦相手はサウジアラビアに決まった。試合後のヌネス監督は“日本は強豪でインターバルも我々より1日長い”とコメントしながらも準々決勝の日本戦には“自信がある”との言葉で締め括った。その要因とするのはセットプレーからの攻撃でこの日はCK7本のチャンスから1得点決めたがマレーシア戦の2得点は共にセットプレーから。日本はサウジのセットプレーには要注意だ。ヴェトナム得意のショートパスは劣悪なインドのピッチコンディションでは生きなかったか?中東の列強に対して最後は体力差で押し切られた感じだった。
そして東南アジアの雄、タイは初戦のUAE戦を劇的な勝利を収める最高のスタートを切った。
前半のUAEの猛攻を無失点に凌いだタイは後半開始早々の47分にダンダが先制ゴールを上げる。後半に入って別人の様に見違えたタイ、というよりもダンダがUAEゴールに迫り立て続けに2度決定機を掴むが追加点はならなかった。そして82分、UAEのジャケ・ボンネヴァイ監督はモハメド・アル・シェッヒに代えてイブラヒム・アリを投入。この交代が当たって89分にイブラヒム・アリが同点ゴールを決めた。その時のダンダの心境はどうだっただろう?しかし、彼を救ったのは後半ロスタイム、終了間際のドンチュイのヘディングシュート。このゴールでタイがUAEから貴重な勝ち点3を手にした。
タイのパヨン・クンナン監督は「我々がUAEにプレッシャーを与える1点目を取れたのはラッキーだった。この試合で勝ち点3を取れる最後の最後でのゴールを決められたことを嬉しく思う。」と語った。
落胆を隠せないUAEのジャケ・ボンネヴァイ監督は、1点のビハインドから立ち直るのが難しかったとし、「ミスによって1点を先行された。その後自身をなくしかけていた選手たちが立ち直るのは難しかった。同点には追いついたものの、集中力を欠いてしまい、勝ち点3という大きな代償を払うこととなった。」と語った。
続く11月1日に行われた第2戦は初戦の中国戦を0-1 と失ったオーストラリアが相手。もう星を落とせないオーストラリアは開始から強い当たりでタイゴールを襲い、ナサン・バーンズの2ゴールなどで3-1 でタイを退けた。
A-League Adelaide United 所属のバーンズは26分と後半ロスタイムに得点、そして32分にはQueensland Roar 所属のダリオ・ヴィドシッチがPKによる1点を決めた。タイはスッティヌン・プコンが39分に1点を返すにとどまった。オーストラリアは22分、エースストライカーのブルース・ジテがタイのMFクリアンクライ・ピムラトを蹴とばして退場と以降10人で戦う苦しい展開となったが、最後は実力がそのまま出た様だった。このジティも Adelaide United 所属。今大会、AFC ユース大会初出場のオーストラリアはメンバーの中でA League 所属の選手が5人。そして Kaz Patafta がポルトガルのベンフィカ、 David Williams がデンマークの Brondby に所属し、他の多くはAIS ( Australia Institute of Sports ) の所属。ここはオーストラリアのスポーツ育成機関とでも言おうか、多くの世界レベルの選手を産出しており、先の女子のバスケットボール世界選手権で優勝を飾ったオーストラリア代表チームの多くはここの所属だ。 オーストラリアのアンジェ・ポステコグロウ監督は “退場が出てもパニックに陥らず、肩を落とさなかった。その直後の先制ゴールがリズムをよくした”と語り、 “我々はファンタスティックな2得点を挙げ、私は今日の勝利を嬉しく思う。80分間を10人で戦ったが、選手たちは素晴らしいファイティングスピリットを見せた。”と続けた。タイのパヨン・クンナン監督は「今日はアンラッキーな日だった。我々は数的優位を生かせず、ストライカーはフィニッシュの精度にかけていた。」と言葉少なに語った。最終戦の相手は既に2勝を上げている中国。昨年のFIFA U-17 では北朝鮮と共にベスト8に進出を果たしたがこの大会にエントリーされているメンバーで 2005 FIFA U-17 大会に出場したのは2名のみ。この試合引分でもベスト8進出が決る中国は前半32分にシュ・デーンがその4分後、バイ・レイからのクロスに合わせてゴール前からヤン・シュがシュートするも得点には至らなかった。勝たねばならないタイは前半終了間際にアナウィン・ジュジェーンがシュートを放つと中国GKワン・ダレイが弾き、チャイナロン・タトンがリバウンドに合わせようとしたがショートミス。両チームとも得点無く前半を折り返した。後半に入って73分前のUAE戦で2得点を挙げたワン・ヨンポがジャン・イェに代わって投入されピッチに現れてからわずか5分後に30ヤードの位置から強烈なボレーシュートを放ち決勝点を挙げた。 タイのパヨン・クンナン監督は「この大会では運が無かった。選手たちは非常によくプレーしたが、決定機を生かせなかった。」と述べた。もう1つのグループCの試合はオーストラリアがUAEを 2-0 で降し、準々決勝は韓国とあたる事になった。本大会に進出したASEAN 3カ国。この中から何人かの選手が来年のアジアカップそして五輪予選に出て来ることだろう。ASEAN諸国もかつての様な“草刈場”に甘んじる事は無くなったが、東アジア、中東諸国と比較するとまだあと1歩という感が否めない。来年のアジアカップではホスト国のどこかがベスト8に進出出来るだろうか…. 続く