Mr.コンティのRising JAPAN

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ヴィエラ アーセナルを去る

2005-07-18 | EURO Football
7月15日付けのフランスの有名紙、 Le Monde のホームページを見ていたら、ビッグニュースが掲載されていた。1996年から9シーズン、プレミアシップの名門、Arsenal に在籍したフランス代表の主将、 Patrick Viera が イタリア の Juventusに電撃的に移籍する事になった。13日水曜日にユーべ会長の Alessandro Moggi 氏がロンドンに飛び秘密裏に進めた交渉は3日間で締結し、その契約内容は5年契約。移籍金は 2,000 万ユーロ 。支払いは3回に渡って分割で支払われ、契約締結時に1,000万ユーロ、2006年7月14日までに 500万ユーロ。3回目は2007年7月14日までに 500万円ユーロが Gunners に支払われるが、これも為替リスクを伴わない通貨統合が現実となった現在ならではの条件でもあろうか?。 またフランス代表主将のビッグトレードの移籍金締日がフランス革命記念日の7月14日となっているのも何かの縁か? 
今回の Viera の移籍は Capello 監督自らが熱望したらしいが、この因縁も興味深い。
Viera はロンドンに行く前に1年 AC Milan に在籍していた。そのシーズン Milan の指揮をしていたのはFabio Capello であった。その Capello 監督の下、前年 Juventus に奪われたスクデットを取り返したが、Viera がそのタイトル奪還に貢献したとは言えなかった。(だから移籍したのだが。)同シーズンは ロベルト=バッジオ がJuventus から Milan に移籍した事が最大のトピックであったが、今回の Viera の移籍も同様の事が言えるであろう。 
これで Juvenus はDavid=Trezeguet, Lilian Thuram とフランス代表3名を配する事になったが全てが黒人選手だ。だが、昨年の欧州選手権、ギリシャに敗れた準々決勝では Viera だけが出場できずにベンチからチームの敗戦を眺めねばならなかった。98年、地元ワールド杯で優勝して以来、随分とアフリカ系の選手が増えた。実際昨年の EURO でも白人選手は GK Barthez, MF Pires, DF Lizrazu くらいだ。1978年、将軍 ミシェル=プラティニ を擁して12振りに本大会出場を決めた フランス 代表には ボルドー に所属する DF 選手 マリウス=トレゾール という黒人選手がいたが他は白人選手ばかりであった。身体能力の高いアフリカ系の選手が台頭してくる中でチーム力がアップしてくる。そして時には心無い民族的な野次がスタンドから浴びせられる。
ヴィエラがライバルチームのサポーターから心無いブーイングを浴びない事を心から祈る。