鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代前半のオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその1913~絵本3冊②

2020-04-09 06:43:43 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、絵本3冊②です。

前回に引き続き絵本を3冊ご紹介します。

①「きょうりゅうのおおきさってどれくらい?」大島英太郎

先日読んだ「とりになったきょうりゅうのはなし 改訂版」が気に入ったので、作者・大島さんの2冊目を読みました。
どちらも2019年発行のため、最新研究を反映しています。

AMAZONの内容紹介を引用します。
=====
恐竜には、全長約35mの大きなものから1m以下の小さなものまで、いろいろな大きさのものがいました。
そんな恐竜を、現代の身近なものの大きさと比べながら紹介します。
トリケラトプスは公園のジャングルジムと同じくらい、座ったティラノサウルスはバスと同じくらい。
シノサウロプテリクスは猫と同じくらい……!
子どもたちの生活の場の中に恐竜が描かれることで、恐竜の大きさがリアルに感じられます。
そして、太古の昔に生きていた恐竜が、親しく身近なものに思えてくる作品です。
巻末には、登場する恐竜たちの解説文つき。
時代・食べ物・生息場所などが分かります。
本作は「かがくのとも」2013年1月号のハードカバー化ですが、単行本化にあたり絵柄と解説文の一部を変更しました。
最近は化石の状態が良ければ恐竜の色や模様が推測でき、シノサウロプテリクスはお腹が白かったことがわかっています。
単行本ではそのような最新研究を反映させました。
=====

映画「ジュラシックパーク」では恐竜と人、車の大きさが対比できる場面がふんだんにありましたし、続編では恐竜が街を闊歩する場面までありました。
ただただ壊しまくり殺しまくる派手な映画でしたから、ハラハラしっぱなしで、ゆっくり大きさを対比することなどできるはずもありませんでした。
ましてや恐怖は相手を大きく見せます。
ゆっくり冷静に大きさを対比するなら本書が適任です。
1mを少し超えるくらいの背丈の子どもたちが恐竜にまとわりつくことで、そのサイズ感がリアルに感じられます。
そして日常の風景である公園の遊具、商店街、二階建て住宅、動物園に恐竜を登場させることで、サイズ感は一層身近なものになります。
この絵本ではあり得ない場面をごく自然に見せていますが、それは作者の確かなデッサン力と正確な科学知識の賜物です。
トリケラトプスの解説に幼体は目が大きいと書いてあり、裏表紙に幼体がまさにその通りに描かれていた辺りの心配りも気に入りました。
作者の今後の制作活動がとても楽しみです。

②「ツリーハウス 」ロナルド・トルマン、マライヤ・トルマン

「文字の無い絵本で、絵がとても美しい上、物語が伝わる」という評判を聞き、読むことにしました。
これまで文字の無い絵本を何冊か読みましたが、その中でも
 「アンジュール」ガブリエル・バンサン
 「アライバル」ショーン・タン
の2冊の印象は強烈でした。
果たして「ツリーハウス 」はどうでしょうか?

AMAZONの内容紹介を引用します。
=====
ことばはなくても、絵が、かたりかけてくれる。
ほら、もうおはなしははじまっているよ。
シロクマが、クジラにのってやってきて…
木の上の家からうまれる物語。
ボローニャ国際児童図書賞(ボローニャラガッツィ賞)・イタリア2010年、金の絵筆賞・オランダ2010年、トロイスドルフ絵本賞・ドイツ2011年、世界各国で受賞。
=====

ツリーハウスを訪れる動物たちが描かれています。
シロクマとクマが暮らし始めたツリーハウスの下をフラミンゴの大群が通り過ぎます。
サイが木に激突してハウスを揺らしたあと、ハウスに上がり込みます。
カバまでも、狭いハウスでくつろぎます。
他にもたくさんの動物たちがハウスの周りに集いますが、夕方になると帰っていきます。
賑やかさの余韻を楽しむクマたち。
彼らには明日も楽しい一日が待っていることでしょう。
本書は、読者の気持ちを穏やかにしてくれる絵本で、頭を空っぽにしてただ穏やかな音楽を聴きたい、という日に、頭を空っぽにしてただ読みたい、そんな絵本です。

③「木の実は旅する」渡辺一夫・著/安池和也・画

AMAZONの内容紹介を引用します。
=====
木は、数十年数百年、といった長い期間にわたり、たくさんのタネを生産し続けます。
しかし、せっかくつくったタネも、芽生えた場所が、親の木の下だと、うまく育つことができません。
そこで、木は、すこしでも遠くでタネを芽生えさせようと、さまざまな運び手たちの協力を得て、子ども(木の実)に「旅」をさせるのです。
=====

果実、種子、葉っぱ等が全て実物大で細密に描かれています。
この「実物大」というのが素晴らしいアイデアです。
実物を見たことがないのは子どもだけでなく大人も一緒。
その大きさを知ると、風や鳥や動物たちによって運ばれていく木の実の旅をより身近に感じることができます。
松笠は雨の日に笠を閉じ、晴れた日に開いて種を飛ばすことや、20年も地中で発芽のチャンスを待つ種があることなどのミニ情報も配置されていて楽しく読めます。
また「1本の木から数十万個もの実が旅立つが、大人の木になるのはその内の1個か2個」だということを知り、自然の厳しさも学びました。
これはおススメです!


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« お気に入りその1912~向田邦子 | トップ | お気に入りその1914~すごい標本 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

鬼平・竹鶴以外のお気に入り」カテゴリの最新記事