
今回のお気に入りは鬼平犯科帳パート86、原作第11巻です。
諸事情により読み返している鬼平犯科帳。
今回はその第11巻。
男色一本饂飩/土蜘蛛の金五郎/穴/泣き味噌屋/密告/毒/雨隠れの鶴吉
「男色一本饂飩」
忠吾が男色の盗賊に誘拐されます。
口を吸われるだけで済んで読者もホッとしたのではないでしょうか?
本人にとっては一大事だったでしょうが、どこかユーモラスに感じられたのは人徳?
「土蜘蛛の金五郎」
平蔵が乞食侍に扮して盗賊一味を一網打尽にします。
悪逆非道な盗賊一味だからこそ、度を越した善行を行うというのは、鬼平のテーマのひとつ。
平蔵の髪を撫でつけながら、ようやく臭気が取れましたと語りかける久栄。
こんな大変なお役目など辞めて乞食侍になりたいもの、と返す平蔵。
愛情溢れる素敵な言葉に対する答えの何と重たいこと・・・。
「穴」
10年前に引退した盗賊の虫が騒ぎ・・・。
ユーモラスな小品です。
「泣き味噌屋」
妻を惨殺された泣き虫の勘定方同心。
誤解により同僚から一目置かれるようになったが、人はそう簡単に変わるものではない、というエンディングが面白い。
「密告」
ある女が、若い時分に平蔵から受けた恩を返すために、諭しきれなかった息子の悪行を密告し、自害する。
平蔵は、若き日に気まぐれでかけただけの情けを、女が恩に感じて命を絶ったことに戸惑う。
苦しいときは藁にもすがる、というが、つらい境遇のときに受けた恩には千金の値がある、ということか?
「毒」
カミソリでたもとを切り割き財布を掏り盗る男。
その財布に南蛮由来の猛毒が入っていたことから将軍の側近のお家取り潰しにまで発展します。
スリは罪を許され小者に取り立てられ、平蔵夫妻の墓守をして生涯を暮らした、というエピソードは泣かせます。
「雨隠れの鶴吉」
本格の盗賊である鶴吉夫婦が、凶賊に狙われた生家を救う。
本格派ならではの智恵で、力技しか持たぬ奴らを見事陥れる辺りは実に胸がすきます。
あっぱれ!
今回は味わい深い作品が多かったです。
次の巻、またその次の巻とまだまだたくさん読む作品があるということは幸せです。
諸事情により読み返している鬼平犯科帳。
今回はその第11巻。
男色一本饂飩/土蜘蛛の金五郎/穴/泣き味噌屋/密告/毒/雨隠れの鶴吉
「男色一本饂飩」
忠吾が男色の盗賊に誘拐されます。
口を吸われるだけで済んで読者もホッとしたのではないでしょうか?
本人にとっては一大事だったでしょうが、どこかユーモラスに感じられたのは人徳?
「土蜘蛛の金五郎」
平蔵が乞食侍に扮して盗賊一味を一網打尽にします。
悪逆非道な盗賊一味だからこそ、度を越した善行を行うというのは、鬼平のテーマのひとつ。
平蔵の髪を撫でつけながら、ようやく臭気が取れましたと語りかける久栄。
こんな大変なお役目など辞めて乞食侍になりたいもの、と返す平蔵。
愛情溢れる素敵な言葉に対する答えの何と重たいこと・・・。
「穴」
10年前に引退した盗賊の虫が騒ぎ・・・。
ユーモラスな小品です。
「泣き味噌屋」
妻を惨殺された泣き虫の勘定方同心。
誤解により同僚から一目置かれるようになったが、人はそう簡単に変わるものではない、というエンディングが面白い。
「密告」
ある女が、若い時分に平蔵から受けた恩を返すために、諭しきれなかった息子の悪行を密告し、自害する。
平蔵は、若き日に気まぐれでかけただけの情けを、女が恩に感じて命を絶ったことに戸惑う。
苦しいときは藁にもすがる、というが、つらい境遇のときに受けた恩には千金の値がある、ということか?
「毒」
カミソリでたもとを切り割き財布を掏り盗る男。
その財布に南蛮由来の猛毒が入っていたことから将軍の側近のお家取り潰しにまで発展します。
スリは罪を許され小者に取り立てられ、平蔵夫妻の墓守をして生涯を暮らした、というエピソードは泣かせます。
「雨隠れの鶴吉」
本格の盗賊である鶴吉夫婦が、凶賊に狙われた生家を救う。
本格派ならではの智恵で、力技しか持たぬ奴らを見事陥れる辺りは実に胸がすきます。
あっぱれ!
今回は味わい深い作品が多かったです。
次の巻、またその次の巻とまだまだたくさん読む作品があるということは幸せです。
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