お気に入りその97～竹鶴政孝25

今回のお気に入りは竹鶴政孝パート25、ゴールドニッカ②です。

待ちに待ったゴールドニッカが届きました。
竹鶴政孝パート24で紹介しました通り、見るからに豪華な作りのウイスキーです。
ボトルは720mlの容量にしては随分と小ぶりに見えます。
よく観察すると、肉厚を相当薄く仕上げているからでした。口周りと腰下のみを厚く仕上げています。
中身はというと、50年の間に若干ウイスキーの量が減り、コルク栓が落下したのか澱が沈殿しています。
澱の問題は、金糸の封印を切るつもりもないので、観賞上何ら問題はありません。
箱の中には竹鶴政孝の挨拶状も入っていました。
日本のウイスキーの父、竹鶴政孝の気合いが伝わる名文ですので、ここに全文を紹介します。
ニッカファンとして感動の一文です。

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ご挨拶
私事、ウヰスキー醸造を志して英国グラスゴー大学に学び大正10年帰朝致しましたが以来この日本に於て如何にかして本場のスコットランド製品に劣らないものを造りたいものと腐心致しました結果風土と水質が最も優れた北海道余市町の地を選び醸造工場を創設致しました。
爾来20有余年研究を重ね精魂を傾けて品質の向上を計って参りましたところ、漸くにして皆様のご期待に添い得るやと卑見する製品を得ましたのでここにゴールドニッカウヰスキーと銘じ江湖のご批判を仰ぐ事に致しました。
本製品の発売については各方面から多大のご厚意とご支援を頂きましたが特に各務クリスタル製作所のご厚意によって前日展審査員佐藤潤四郎先生の手に成る瀟洒にして端正優美な容器を得るに至り古い伝統の内に長い貯蔵を経たニッカウヰスキーが容器の近代美と共に広くご愛酒家の皆様につきぬお悦びを捧げ得るものと確信いたします。
何卒ご賞味の程お願い申し上げます。
ニッカウ井スキー株式会社　社長　竹鶴政孝

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