元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「エンド・オブ・デイズ」

2014-12-19 06:29:31 | 映画の感想(あ行)
 (原題:End of Days )99年作品。題材自体がウサン臭く、監督も三流だったので元より期待なんかしていない(笑)。まあ、出来自体も予想通りだったが、ならば“観る価値は全然無いか”と問われれば、そうでもない。いくらB級(C級?)とはいえ割り切って接すれば、面白いところも見つかるものだ。

 99年の年末、ニューヨークの繁華街では新年の訪れを待つ人々で賑わっていた。そんな中、ジェリコ・ケイン(アーノルド・シュワルツェネッガー)は自殺願望に浸りながら無気力な生活を送っていた。彼は刑事時代に妻子を失い、今では警備会社に勤めて糊口を凌いでいる。その日彼に割り当てられた仕事は、株ブローカーの護衛だった。



 いつも誰かに狙われているらしいその株屋に対し、謎の一団が早速攻撃を仕掛けてくる。だがジェリコが追いつめた相手はバチカンの元修道士で、サタンの世界支配を食い止めなければならないと言う。株屋こそサタンの化身であり、アップタウンに住むクリスティーン・ヨークなる女と12月31日の夜11時から12時までの間に交わってしまうと、世界は破滅することを知ったジェリコは、悪魔に対して決死の戦いを挑む。

 展開はものすごく御都合主義的で、どうしてサタンが株屋の姿に身をやつしているのか、なぜ生身の人間である主人公がオカルト的存在と互角に渡り合えるのか、そのあたりの説明は一切ない。そもそも1999年が“運命の分かれ道”の時期で、クリスティーンが事件の重要人物である理由というのも、完全に無理筋だ。

 しかしながら、こんな映画にも見どころはある。それは悪役のガブリエル・バーンのカッコ良さだ。ダークスーツをビシッと着こなすダンディぶり。そして、かなりスケベであるのも嬉しい(爆)。レストランでいきなりセクハラを仕掛けるのをはじめ、母娘と3Pするところもイケる。それに比べて、シュワ氏演じるジェリコは単なる小汚いオッサンだ。ロビン・タニー扮するヒロインも実に垢抜けない。

 ハッキリ言って、劇中で扱われるミレニアムだのハルマゲドンだのはどうでもよく、それよりバーン御大演じる好色一代男のアッパレな所行をもっと描いてほしかった(笑)。監督はピーター・ハイアムズで、ヘタレっぷりは相変わらず。音楽はジョン・デブニーが担当しているが、それよりもガンズ・アンド・ローゼスによる主題曲が印象に残った。
コメント
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