元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

個性派アンプ『SOULNOTE』使用開始!(その2)

2007-09-08 07:22:32 | プア・オーディオへの招待
 新しいアンプ、SOULNOTEのsa1.0は福岡市のディーラー「吉田苑」から購入したが、早めに予約していたおかげでショップ特製の“sa1.0専用RCAケーブル(写真参照)”が付いてきた。ついでなので、これを含めた手持ちのRCAケーブルのアンプとの相性を設置する前にチェックしてみた。なお、スピーカーケーブルはディーラーでの試聴時にも持参して結果が良好だったBeldenの8460をバイワイヤリングでスピーカー(KEFのiQ3)に繋げてある。



 まずは昨年shima2372から調達したBeldenの89463という線材を使った青色のケーブル。BeldenのRCAケーブルは中低域に筋肉が付く傾向があるが、それはこの新しいアンプでも同様だ。しかし、低音の広がりは出てきたものの、全般的に音が重くなってしまい、軽やかさが後退する。残念ながらこれはアンマッチである。この線材に限らずBeldenのRCAケーブルは“希薄な中低音を張り出させたい”という特殊用途にしか向かないのではないかと思ったりした。

 次はリファレンスで使っている「吉田苑」のLSSCだ。さすがにここでもバランスが良く、情報量ではBeldenの方に少し分があるとは思うが、上手い具合に“聴かせどころ”をまとめてくる。アンプに合っている・・・・というより、KEFのスピーカーと相性が良いのであろう。MOGAMIのNEGLEX2534を使用したRCAケーブル(Rec-Produce謹製)も試してみた。相変わらず、大きな情報量とフラットな特性で破綻のない展開だ。どんなシステムにも合う汎用性はケーブル界(?)随一。ただし、あまりにも音が“スッピン”過ぎて曲によっては物足りない場合もあり。スピーカーケーブルにBeldenのような業務系を持ってきているせいもあるだろうが。

 さて、いよいよ「吉田苑」オリジナルの“sa1.0専用RCAケーブル”を繋げてみる。中域がパァッと明るくなり聴き手に正面から迫ってくるような感じの独特の音。なかなか闊達なサウンドだが、残念ながら私のシステムに合っているとは言い難い。もともとKEFのスピーカーが中域を膨らませてマッタリと聴かせるタイプなので、その相乗効果で必要以上の中域の押し出しが目立つようになったと思われる(ハイスピードでアキュレートな傾向のスピーカーには合いそうである)。

 結果、今まで通りLSSCがメインでMOGAMIがサブということになったが、本当にこれらが一番適しているとは誰も断言出来ないわけで、折を見てまたケーブル類を別途購入し(注:あくまでもリーズナブルなプライスのもの。常識外れの高価な物は買う予定はない ^^;)音の違いを楽しむのも悪くないと思う。



 sa1.0で感心したのは、RCAケーブルの入力端子の“口径”が適正であること。前のPM8001はその点ヒドかった。装着後のホールド性を高めるためかどうか知らないが、ヘンに“口径”が大きいのだ。おかげで差し込む際には力一杯押し込まねばならなかったが、参ったのは外す時だ。プラグが端子に噛み付いた状態になり、アンプの背面を引っ剥がすほどの力任せの難行苦行が必要になる。これはある意味“不良品”ではなかったろうか。また、電源ケーブルについてはディーラーから“SOULNOTEのアンプは付属の電源ケーブルを使うことを前提にして音をチューニングしている”という話を聞いたので、とりあえずエージングが終わるまで付属品を繋げることにした(いずれ手持ちのBeldenの電源ケーブルと交換してみたい)。

 最後になるが、sa1.0は低能率・低インピーダンスのスピーカーはうまく駆動できないし、大音量派のリスナーにも全く合わないという欠点はあるにせよ、一般家庭で常識的な音量で楽しむ限り、この価格帯ではこれ以上のクォリティは不要と思われるほどの品質だと思う。実は購入する際に某大手ブランドの製品のいくつかと聴き比べたが、ほどほどの音量での再生に関してはsa1.0の圧勝。他のハイパワーを売り物にした製品って、いったい何なのかと思ってしまう。また本製品には三点支持でセッティングするためのスパイクが付属品として同梱してある。今のところ設置箇所を微調整しなければならないため、通常のゴム足で運用しているが、いずれスパイクを履かせたスクエアなセッティングを試みるつもりだ。その時にはまたリポートする予定である。
コメント
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