自宅に帰ると「メンタルヘルス・マネジメント検定試験 第29回公開試験受験票」が届いていました。
そうだ、転勤濃厚という噂に翻弄されて、東京の自宅を住所に登録したんだっけ!道理で、なかなか受験票が届かないわけで。ネットで申し込んだので、ネットで出力するのかと勘違いしておりました。
メンタルヘルス・マネジメント検定Ⅱ種の合格率は50%程度。受験のプロの私とすれば、どう転んでも不合格はならない試験。ましてや、現役?の産業カウンセラー、認定心理士で、機構から学士(文学/心理学)を授与されているし、合計で心理学関係の単位を100単位以上取得しているし、不合格の可能性は皆無なのですが・・・こういう思想は危険。資格はみずもの。こういう慢心が不合格を誘因するわけで。
「獅子搏兎」という「ライオンは兎を捕まえる時も、全力で捕まえる」ということわざの通り、どんなに合格可能性が高い資格であっても、どんなに些末な資格であっても、我々、「資格道」に命をかける者は、全力でギリギリ合格を目指さなければなりません。
まあ、ライセンスゲッターは、ギリギリでの合格を美徳としますので。そう、その昔、私もタイガーマスクの虎の穴のごとく、「資格マニアの巣窟」に身を投じたことがあります。本当、そこでの戦いは厳しかった・・・まさに、冥府魔道。
「3ヵ月間、一生懸命勉強して××の資格を満点で合格しました!」な~んていうのは素人。我々資格のプロは年間50を超える試験を受験するため(俗に言うところの週一に相当)、こんな書き込みなんかしようものなら、「満点取るくらいなら合格基準の70点で2つ資格を取れ!」と叩かれます(笑)。10月等、試験が混み合うシーズンはダブルヘッダーは当たり前。トリプルで受験したことも何度もありますから。
「資格日本一」と言われる人と試験会場で遭遇して名刺交換したこともあるし(笑)。それだけ、資格マニアの世界はニッチ。といいつつも、それなりに名前を馳せるには、それなりの大型資格をいくつか取得しておかないといけないのも作法の一つ(そんな作法があったっけ?個人の妄想??)。ネット資格で数を稼いでしまうと「クズマニア(クズ資格マニア)」と見なされ、神聖な戦いの場では一顧だにされません。むしろ「恥ずかしいからお引き取り下さい・・・」って感じ。
ここらへんが難しいのですが、発言力というか、存在感を出すためには、得意分野なり、専門性なりを確立しておかないと、「痛いパッと出がしゃしゃり出てきた」と思われます。数なんだけど、数じゃない微妙な間合いを、資格ゲッターたちは認識し、尊重しているわけで。
まあ、誰にでも「駆け出し」という時期があるので、新参者がはしゃぐ気持ちもわかるのですが、100を超えたなら、それなりの発言できるだけのバックボーンがないと、そのままフェイドアウトすることとなります。ゆえに、ネット資格ばかりの資格マニアは、「玄人の会」(そんな会ありません=筆者の空想)では、見向きもされないし、逆に哀れみさえ感じてしまいます。
私は、「資格戦争」から引退した身なので、発言する資格すらないのですが、その昔は、それなりに存在感はあったわけで。無論、今でも、特定の分野ではいくつも日本一をキープしているし、カウント方法では、まだ、日本一かもしれません。なんせ「公的資格」のビジネス・キャリア制度を日本一で押えたので(笑)。既に旧制度は廃止となったので、どう転んでも他の追随を許さない状況(廃止された制度で日本一とっても仕方ないか・・・)。あと、学位等学校関係のみが出すことができる「教育資格」の分野でも日本一。学位を2桁取得している人は少ないだろうし、ましてや20越えは日本に何人いるのやら・・・
とはいえ「日本三大稲荷」を調べると3つに収まらないのと同様、カウント方法が確立していない以上、「私が日本一です!」「俺が日本一だ!」「わしが日本一じゃ!」と言った者勝ち、発言力が大きい者勝ちって状況に辟易してしまう・・・本当、不毛な戦いの場所が資格の戦場。
といいつつも、この世界と完全に決別できないのは、そこで戦う人の中には、生涯学習の思想と共鳴する部分が大きいため。動機はともかく、彼ら、彼女らは、必死に学んでインプットし、その学びを試験という場でアウトプットするわけです。わずか1点で合否が変わるシビアな世界。そんな世界で切磋琢磨する同志を見捨てることもできないし、逆にリスペクトしてしまいます。
ゆえに、私は高みの見物。若手もいえば、ベテランもいますが、それなりに名前の通った人の戦いは、見ていて爽快です。あぁ、頑張ってるな~と応援したくなります。特に、気象予報士に何度も何度も挑戦してはあと一歩で届かないK先生の戦いは、私の心に強く響いてきます。「また、あの世界で戦いたい・・・」と迷いが生じるほどに(笑)。
無論、戦いませんが。資格ゲッターの皆々様に、幸あらんことを!