「グッド!モーニング」を聞き流しながら打鍵しています。
朝から何度も、いや、昨日から何度も見ているメンバー4人の謝罪会見。というか、テレビもおかしなもので、今まで「山口メンバー」だったのが、不起訴が決まると、いつのまにか「山口さん」に変わっている・・・「メンバー」を「容疑者」と読み替えるのなら、「容疑者4人の謝罪会見」っておかしなこととなってしまいます。もう、ジャニーズだけ「メンバー」っていうのを辞めた方がよいのでは・・・
話かわって、標題の「留年しないで卒業する率 大学 69.3% 短大 56.5%」というのはリンクしている産業能率大学のHPから引っ張ってきてのも。どうやら「卒業率はトップクラス」だそうです。
「産能では、大学・短大ともに毎年1,000人以上の卒業生を輩出しています。また、大学入学者の約8割を占める3年次編入学生の標準学習期間(2年間)での卒業率は69.3%で(2017年3月度卒業生)、短大1年次入学者の標準学習期間(2年間)での卒業率は56.5%であり(2017年3月度卒業生)、高い卒業率を誇っています。」
通信制大学としては、本当にトップクラスでしょう。でも、通学制の大学も加えるなら、そんなにトップレベルではないのでは・・・と思っています。
ただ、「卒業率トップクラス」という点を「本学の特色 」のトップにとは・・・「そこPRする点とちゃうやろ!」と感じてしまいます。
同様に思っていいか微妙ですが、例えば・・・「〇〇教授の楽しい授業、単位習得率100%、誰でも単位が取れますよ!」って、〇〇教授のプロフィール欄に書かれていたらどうでしょう。「この教授、アホちゃう。」とか「まともに授業をやる気あんのか!」とか「ディプロマミルか?」「クズ科目・・・」と思えてきませんか?
本学は、学生を集めるためなのか、ことさら「誰でも卒業できそう」「おもしろそう」「あまり学習しなくてよさそう」という印象操作を行っています。そう、「卒業率はトップクラス」とか、「わかりやすい&おもしろい教材(POINT2)」「学習期間を短縮して無理なく学べる編入学制度(POINT1)」「資格等で単位認定(POINT6)」といった「本学の特色」です。
「このHPを作ったやつはアホか!」と、つくづく思ってしまいます。無論、簡単に、楽して、学位が欲しいというニーズを持った人の心を揺さぶるものかもしれません。しかし、真剣に「大学でしっかり学びたい」と思う人の心には、こんな宣伝では全く響きません。というか、近寄るべきものではない「ディプロマミルまがいの大学」とさえ錯誤させます。
無論、通信制大学に対する不安を持っている人々に、卒業率を伝えることはいいでしょう。しかし、それを「本学の特色のトップに持ってくるな!」と言いたいわけで。「Q&Aの片隅にでも入れておけばいいじゃん」と思う、本学の卒業生は私だけでしょうか。
「産能大学の通信を卒業しました!」と言った瞬間「ああ、あの卒業率トップの通信制大学でしょ?」と連想され、「卒業率トップクラスって、誰でも卒業できるできるんでしょ?」「2年分の学費を払えば学位がもらえるんでしょ?」「バカでも入学すれば学位がもらえる大学でしょ?」と誤解を与えると、HP作成者は思わないのでしょうか?
そもそも「学位」というものは、容易に取得できないから価値があるものです。本学においても「所定の単位」を取得しないと卒業できないし、学位も授与されません。スクーリングにも出席しないといけないし、スクーリングに参加すればグループワークもあり、発表とかもしなければなりません。レポートも概ね2単位毎に1通作成しなければなりません。マークシートのものもあれば、記述式のレポートもあります。合格点に達しなければレポートを再提出することとなります。基本、レポートの合格と科目修得試験の合格を以て単位が認定されます。3年次編入で必要な単位は62単位。15単位以上をスクーリングで取得する必要があります。そういう「壁」を乗り越えて、ようやく卒業が確定するわけで、「その過程」が「学位」に置き換わるのです。
それをすっ飛ばして、「トップクラスの卒業率69.3%」を前面に押し出すと、「通信制大学で誰でも卒業できる可能性がトップクラス」と印象付けられ、「誰でも卒業できる」とか「バカでもOK」とか「ディプロマミル」とか連想されてしまうのです。それでなくても、通信制大学の多くは入学試験がない代わりに、厳しい単位認定で、卒業を絞り込むことで卒業生の品質保証をしていると思われているのに、本学はそれに逆行しています。
それはさておき・・・前にも言ったかもしれませんが、明星大学大学院の入学案内のQ&Aに、所定の2年間での修了する学生は7割程度と書かれています。そう、卒業率にすると70%。大学院修士課程なら卒業率7割はさほど珍しいものではありませんし、そんなものをアピールする学校もありません。
本当、本末転倒・・・もっと、別のところで頑張ってもらえると、卒業生としてはうれしいな~