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キャノンデール、レフティの歴史

2014-10-08 22:02:00 | サスペンション
思い返せば随分と歴史を積み重ねていたんですねえ。最初はかなり色物的存在でしたけど(苦笑)。








よく諦めずに続けた物です。

レフティには様々な思いを抱いている人も多いでしょう。……多くは苦い記憶かもしれませんけど(苦笑)。キャノンデールがオリジナルのコーダディスクブレーキをリリースしていたのも、まだまだMTB用ディスクブレーキの性能が安定しない中での苦肉の策だったのでしょう。なにせレフティはディスクブレーキ以外使えませんから。

インナーチューブもダメでした。レフティはおそらくWRCなどに使われるベアリングタイプのショックに着想を得たのだと私は考えています。しかし本家でもベラボーにセッティングが難しいです。それがMTBであまりコストが掛けられないとしたら、結果は自ずと見えてきます。キャノンデールを多く扱うショップではレフティを再調整するところもありますね。あれはベアリング部に使用するシム調整をしています。しかもそれは個体別に異なるようなので面倒極まりありません(苦笑)。

そしてローラーベアリングのために多角形にしたインナーチューブは、シール性が非常に悪かったのです。フォークブーツを取り付けても、伸びるときに負圧が掛かり水分を吸い上げてしまい、抜け出さないまま錆びを呼んでしまうという悪循環も生んでいました。ですが数年前に内部と露出部の形状を変更し、グンとシール性が高まりました。

ダンパーも正直初期のオリジナルはイマイチでした。その後ロックショックスやフォックス、マグラなどと手を組んで……、今に至ります。

……普通のサスペンションなら、ここまでトラブルを抱えなかっただろうにとも思います(苦笑)。しかしこれらの試行錯誤があったればこそ、ホログラムクランクとならんでキャノンデールの代名詞的パーツとなったのでしょう。

今のキャノンデールには、かつてのような痺れるようなアクの強さはありません。レフティはそのころの名残を感じさせる貴重なプロダクトです。これからも進化し続けてほしいものです。