BIKEBIND自転車日記ブログ2

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DVOサスペンション、始動!

2012-10-04 04:44:00 | 自転車




ついに彼らが動き出します。NEWメーカー・
DVOサスペンションの登場です!

『ディーヴォ』と読むみたいですね。







↑これが設計段階のピストンとバルブ。モーターサイクルフォークと同じようにコンプレッション側とリバウンド側のオイル経路が分かれています。『ボトム・ローダー』と名付けられたユニットはコンプレッション、ハイ&ローリバウンド、が調整可能。なんとなくテックインに似ている印象を受けますね。





どうやら立体プリンターを導入したようで、見せびらかしたいようです(笑)。これは倒立サスペンションのエンド部分のようですね。インナーチューブガードの取り付けダボが見て取れます。
http://www.dvosuspension.com/
http://www.vitalmtb.com/news/press-release/Press-Release-Former-Marzocchi-USA-Founder-to-Launch-DVO-Suspension-Gunning-for-the-Top,647

ホームページの最初の開店予告時間に間に合わず、その2日後くらいに設定されたカウンターが動き始めましたがこの締め切りにもオープンできませんでした(苦笑)。で、私が家に帰ってきたらやっとこさ切り替わっていました。さすがアメリカ人(笑)!

しかし! 肝心の商品はアップされておらず、基本的に「俺たちはこうしたいんっだ!」「こんなものを買ったんだぜ! ヒャッホー!!」というようなことが記されているのみ。……おい!

所信表明

Bryson Martin SR from DVOSUSPENSION on Vimeo.



俺たちこそが、マルゾッキの真の後継者なんだぜい! 80年のノウハウを知ってるんだぜい! テネコ・マルゾッキとは違うんだぜい! と言っているような……(笑)。

[[youtube:1b1n_0X-fw0]]

ここ数日でアジアオフィスも立ち上がったようです。動画には立体プリンターで作ったエンドの完成体の設計図が登場します。DH用フォークを作ることは確定しているようです。製作はSRサンツアーが請け負うようです。ホダカにマルゾッキの生産が移ると聞いて動き出したメンツですから、サンツアーには信頼を置いていると言うことなんでしょうか。

で、ホームページを徘徊していると、製品らしき断片がちょっと登場しました。



おお! と思いきや……、これはサンツアー・デュロラックスのようです。残念(涙)。


ただライディングシーンにも出てくるのでこれは間に合わないから代用品でと言うより、中身、すなわちダンパーなどをテストしていると考えるのが妥当ではないかと。アウターもインナーも今はマグネシウム&アルミと基本的に決まっています。エンド規格もそうです。そして剛性としてそこまで極端に出来の悪い製品は、ほぼありません。となるとやはり問題は中身ですよね。ホームページ上でも『ピストン&シムテクノロジー』と銘打ってピックアップしていることからも、彼らの考えが伺えます。海外のショーにも出展しているのでおそらくモックアップに近いものはあるのでしょうが、まだ秘密といったところでしょうか。でもどうやら第一弾はDHフォーク、DH用リヤショックで、2012年の11月頃にテストできたらいいなあといった感じらしいです。



ここからは私見になります。

彼らはインタビューでカワサキのモトクロッサーによりかかり、カヤバのフォークを丁寧に拭いていることからも、これらのような特性を求めていることが予想されます。それはまさにマルゾッキが持っていた美点そのものです。スプリングはAMやXCはエアを使うかもしれませんが、DH用にはリニアな特性のコイル式を使い、ストローク感のあるフォークを作ってくるのではないかと。

そして彼らのこだわりどころであるダンパー。ここは今MTBで主流のカートリッジ式ではなく、ピストンとシムでセッティングを煮詰めたモノになるかと。これは彼らが「ピストンとシムは手間も掛かるし、金も掛かるからみんなやっていないけど……」と書いてあることからも間違いないかと。シムを調整することによるバルビングで理想の特性を追求するんでしょうね。さらにフォークオイルがインナーチューブの潤滑油の役割も果たす、オープンバス形式でしょう。

こんな風に書くと、ロックショックス、フォックスなどが電子制御サスペンションにまで至っている現在、時代遅れな印象すら受けますが、私はそう思いません。もちろんボビングしたり、果てはピッチングしてしまうようなバイクは論外ですが、乗り手の走りに応じたセッティングというのは細かい調整の積み重ねの先にあります。そしてピストンとシムは目眩がするほどバリエーションがあり、奥の深いモノです(もちろん最新のカートリッジダンパーも特性調整はできます)。ならばこそ手法の違いはあれ、DVOのサスペンションもトップクラスの製品になる可能性を秘めています。

なにはともあれ完成品がそのすべてを物語ります。日本に入ってくるか、とても楽しみです。

果たしてゾッキに飢えた私の心を満たしてくれるのでしょうか(笑)?