なぜ全体の写真もないのにこのモデルをトップに持ってきたのかというと、このモデルが新生マルゾッキの急先鋒になる可能性を秘めているからです。
マルゾッキが名を馳せたのは名作『Z1』のおかげと言っていいでしょう。それまでに存在しなかった圧倒的なストローク感、剛性、素晴らしいダンピング。重量が重かったといえ、サスペンションの本質を突いたこの作品はロックショックスもマニトウも寄せ付けない圧倒的な性能を誇っていました。そして自転車のサスペンションだから動かない方がいいという変なXC的考えを蹴散らしていったのです。
ところが近年他のメーカーも性能が良くなりアンチボビング機能などを備え始めると、マルゾッキの迷走が始まります。サスペンションで重しとなるのはコイルスプリングとダンパーオイルです。特にダンパーオイルはマルゾッキがオイルバス形式をとっていたこともあり、かなりな重量増になっていました。
ダンパーをカートリッジ式にして、スプリングもエア式に。軽量になりましたがそれまでマルゾッキの持っていたへたれ無いダンピングやおおらかといっていいほどのフリーメンテナンス性が失われてしまいました。そしてここ2年ほどの製品はかなりな量の問題作を作ってしまいました。会社が売却されたとはいえ、これは許される事ではないでしょう。
今回の『44RC3 TI』は一転してマルゾッキの原点に回帰しています。重量は1880gに抑えつつ、15㎜スルークイック、そしてこの重量ながらポジティブスプリングにチタンスプリングを採用しています。さらに底付きしないようにエラストマーも補助的に入れていますね。ネガティブスプリングもコイル式です。
トラベルはスペーサーの入れ替えによる100、120、140㎜の切り替え。インナーチューブは32㎜となっています。
ダンピングはちょっと分かりませんが、これはかなり期待できます!!!
大注目です!!!!!
トリプルエイトもインナーチューブをアウトバテッドするなどかなり軽量化を意識しているようです。600g減量し、3㎏を切ります。
ダートジャンプもいいですね。クラウンの形状などを見直し、30パーセント強度アップ、20パーセントの減量に成功しています。トラベルは80と100㎜が選べるようです。
そのほかにも様々な製品を投入してきます。55にもコイルスプリングバージョンが出ますし、44にもエアスプリングバージョンがあります。29erユーザーにも待望のロングストロークモデル(100、120、140可変)がでます。このモデルはさらに15㎜スルーアクスルにも対応しています。
そしてスルーシャフトクイックもロックショックス・マクスルのようなクイック式に変更してきました。今までのタイプは止まるところがイマイチ定まらなかったので、しょうがないでしょう。これもアップデートだと前向きに受け止めます。
グラフィック的には昨年までのマルゾッキは遊び心があって好きでしたが、サスペンションは高性能でナンボです。
来年は期待大です!!!!
ダイヤテックさん。来年はおねがいしますよーーーーーー!!!!!!!!