BIKEBIND自転車日記ブログ2

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生産者の信頼、消費者の信頼

2008-07-10 10:34:17 | その他
今、食の安全性が叫ばれています。

国産、国産と。

トレーサビリティだなんだかんだと。ただし偽装の手段も巧妙化、もしくは慣例化して本来の姿を見えにくくしています。

自転車の業界に脚をつっこめば、日本製などほとんどないことにすぐに慣れてしまいます。

というかそもそも全て自国で賄うことが出来る国は日本かイタリアくらいです。近年ではそれに台湾と中国が加わりましたが。

メイドインイタリーやメイドインフランスなどは半分正しくて半分正しくありません。

たとえばロードバイクで現在主流のカーボン。

これは繊維の段階やプリプレグの段階まで遡れば、世界市場の製品8割以上が日本製です。自転車だけに限れば9割以上でしょう。

でもカーボンになる前の繊維はアクリルであったり、ピッチであったりします。両方とも石油に由来するモノです。日本で石油はほとんど採取出来ませんから、中東、ロシアあたりからの輸入品となります。

なにをもって『メイドイン●●●』と為すかは実は非常に難しいのです。

それを説明するか? 説明を受けるか? にはいろいろと疑問点があります。消費者には分からないことが多いのです。それを説明できるのが有能なショップだと言われてしまうと私は有能ではありません(まあ今は働いていないですが)。あまりに多くの国の製品で出来上がっているからです。

そこで大切になってくるのが生産者の信頼でしょう。特に最後の生産者のショップにはとりわけ大きな信頼が必要です。

その信頼は誰でも手に入れることが出来るのでしょうか? お金を出せば手に入れられるモノなのでしょうか? 私は違うと思います。

ショップが信頼に足ると断言するのも難しいです。お金を払った分の価値があるか否かも。

良き生産者、良き消費者とは月日をかけて構築されるのだと私は思います。性急に求めても手に入れることは出来ません。

自分は誰かによって良き人なのでしょうか?