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その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

浜松半日観光(2/2):勇壮で壮観な凧揚げ合戦は超オススメ

2025-05-15 08:52:52 | 旅行 日本

今回の浜松でのサプライズ体験は予期せぬ「凧揚げ合戦」の見学でした。

朝の旅ランの途中、まだ7時にもならないうちに住宅街から威勢のいいラッパの合奏と揃いの法被を着て整列した20名ほどの一団が行進しているのに出くわしました。まるで戦中期の村の戦地への出征者を送り出す行事のような雰囲気です。いったん何だろうかと足を暫し止めて成り行きを見守っていると、一団は神社に入り、凧を掲げて祈願。何か、凧にまつわる行事があるんだなと感じました。

中田島砂丘の周辺を散策していると、砂丘に隣接した広場に多くのテントが張られ、人が段々と集まり始めています。ようやく、浜松の祭り「凧揚げ合戦」の会場ということを理解しました。まだ人はまばらですが、高揚感と緊張感が伝わってきます。

ホテルに戻ると、浜松の「凧揚げ合戦」についてリサーチ。なんと江戸時代にその走りがあり、明治期から本格的に行事として確立した行事のようです。それがこの日の5月3日から3日間に渡って、行われることが判明。171の町がおらが町の大凧を揚げる祭りだったのです。もともと、家康ゆかりの浜松城を訪れるつもりでいたのですが、急遽、予定を変更し、凧揚げ合戦見学に出かけることにしました。

チェックアウト後、浜松駅から出ている臨時シャトルバスに乗り込んで、再び会場へ。会場に向かって移動中、祭り開始の10時に開会の号砲が鳴り響きます。

会場に到着すると、すでに多くの凧が空中に上がっています。その春の真っ青な空に、太平洋からの風を目いっぱい受けて高く上がる凧の壮観なこと。そして、町毎のラッパ隊が揚げ手や凧を叱咤激励するかの如く、ラッパとともに囃し立てます。

 

町ごとの法被を老若男女問わず、皆が着込んでいて、地縁血縁の中で法被も引き継がれていくのか、相当の年季が入ってます。皆さん、襷をかけていて、「組長」「取締役」「副組長」「青年監督」といった役職?がついているのは、こういうところにも序列があるのねとちょっと笑ってしまいました。

町毎のテントが長屋のようにぎっしりと並び、まだ10時、11時ですが既に男連中は顔を紅くして酔っぱらってる者多数。女性陣もビール片手に話したり、囃したり、色っぽい。観光イベントである前に、おらが町のプライドかけた大事な祭りという空気が充満してます。

凧が揚がっている空を見て、ふらふら歩いていると、必死で凧をコントロールしようとしてる人たちや、凧を揚げる場所やタイミングを計っている人たちに突きとばれそうになります。

こう言った勇壮なリアル祭りは久しぶりなので、見てるだけ、その場にいるだけで興奮していきます。昔、見に行った青森のねぶた祭の時も感じましたが、祭りに参加したくなります。

あっという間にお昼近くになってしまったので、私の時間切れ。朝立ち寄った遠州灘海浜公園にはまつり会館があって、この凧揚げ合戦についての歴史や凧・糸の製作などについての展示もあり、ちょっと見ただけですが、非常に興味深いものでした。

全くの偶然ではありましたが、私としては、このゴールデンウイークの最も印象に残ったイベントで、是非、今度はこの見学を目的に家族と足を運んでみたいと思いました。


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