映画史上高く評価されている作品で、いろんな映画ランキングにもいつも上位にランクされている。昔、米国でメディア論を履修した際にも、参考映画として挙げられたのも覚えている。以前より一度観たいものだと思っていたが、AmazonPrimeにあることを見つけ視聴。
アメリカの新聞王ケーンの生涯(新聞王ウィリアム・ランドルフ・ハーストがモデル)を死後から遡って追い、富と名声をなした人物の孤独が描かれる。オーソン・ウェルズの監督デビュー作である。
Dying Words(臨終時の言葉)であった「バラのつぼみ(rosebudd)」の謎解きをベースに進む物語はスリリングで引き込まれる。ローアングル、アップ画像を多用した撮影も白黒映画ならではの効果も掛け合わせて映像も迫力満点だ。
自信家で傲慢な実業家ケーンを演ずる若きオーソン・ウェルズの演技も溌剌としていて、世界の覇権国となろうとする伸び盛りのアメリカの野心多き青年実業家ぶりを存分に見せつける。
ただ、正直言うと、十二分に引き込まれた映画だったが、映画素人の私にはなぜ史上ナンバー1アメリカ映画とまで評されるのかは分かりかねた。
スタッフ
監督・製作:オーソン・ウェルズ
脚本:オーソン・ウェルズ、ハーマン・J・マンキーウィッツ
撮影:グレッグ・トーランド
音楽:バーナード・ハーマン
編集:ロバート・ワイズ
キャスト
チャールズ・フォスター・ケーン: オーソン・ウェルズ
ジェデッドアイア・リーランド: ジョゼフ・コットン
スーザン・アレクサンダー: ドロシー・カミンゴア
バーンステイン: エヴェレット・スローン