今年もご予約頂いた順番でお預かりし作業していますが、現在作業中のお客様の場合、去年の11~12月あたりにご予約頂いた方になります。車検の方は、車検満了日の都合もあるので、多少前後することはありますが、基本的にご予約順番になります。お待たせしている方も多いかと思いますが、よろしくお願いいたします。
コンディションレベルチェックパックと各部修理でお預かりです。点検から始めます。
フロントフォークのエア圧ですが、タイヤと同じエアバルブなの構造上抜けることもありますし、気温で内圧の変化があるので、タイヤのエア圧と同じように定期的に点検が必要です。リア側のイニシャルと同じような使い方が想定されているので、乗車人員や、積載量の変化でリアサスのイニシャルと伸び側ダンピングを変えるように、フロント側のエア圧も、0.4~1.0kg/cm2の間で調整可能です。当然ですがエア圧の変化で、1G車高が変わりますし、エアサスと同じようにダンピングも変わります。
前後タイヤは、ダンロップ製の純正サイズでホワイトレターです。基本的にですが、タイヤ左側側面製造年月日が表示されており、フロント側2020年13週製造、リア側2022年07週製造でした。一般例ですが、まあまあグリップする範囲で、製造から4年ぐらいが限度です。
エアクリーナーは、K&N製でした。ダイヤフラムは、回転や作動不良は見られないので平気そうです。
過去にキャブレターを外して分解した形跡があり、ステーが曲がっていたことと、中間で連結しているワイヤーがねじれていました。
前後ヘッドカバーガスケットからオイル漏れです。
前後キャリパーですが、パッド残量は有です。清掃は行った方が良いと思います。
ガソリンタンクは、給油口付近、天井側、内部と錆が見られます。(底の黒く見えている部分は錆です。)
フロントフォークのオイル漏れは平気そうです。
リアサスは、新車時部品だと思いますが、バンプラバーが劣化して崩れそうです。
クーラントは、エンジンオイル混入や漏れ等は無さそうなのでしたが、お預かりしている間に、ポンプ前のL字パイプから漏れてきました。
フルードは、劣化もあり、若干少ないので、フロント&リアブレーキ、クラッチの3か所とも交換した方が良いです。
スパークプラグは、デンソー製イリジウムですが、1本カブリがあることと、イグナイターが逆車純正なので、少し点火性能が不足しています。
バッテリーは、点検のみです。Vmax専用バッテリーとのことですが、おそらく中身は、あのバッテリーと同じかと思います。
エンジン始動前と始動後(ヘッドライト消灯時)の電圧です。充電系は、平気そうです。
エンジン始動前と始動後の油面です。
他店でETC装着時にリアフェンダーを外したようですが、取り付けが間違っています。このままだと割れる恐れがあります。タイヤ交換時かと思いますが、ロープでフロントを釣り上げたときかと思いますが、ステムベアリングの上部カバーがめくれあがっています。
ここからは整備に入ります。クーラントを全量抜きますが、シリンダー横のプラグをあまり交換していなかったようで劣化しています。クーラント全量抜き中です。
クーラントを抜いている間に、前後ヘッドカバーガスケット交換です。キャブレターを外している間に、Vブーストジョイント部のゴムを交換です。硬化している上に切れています。
フロントフォークオイル交換中です。ダストシールとトップキャップOリングも交換です。ご希望によりインナーロッドも加工です。
光量アップのため、ヘッドライトリレーを装着し、配線をまとめました。バッテリー付近もリレーを装着し、ETCの配線、充電器用カプラーも配線をまとめました。
今回交換した部品類です。ゴム類は、定期交換部です。
最終チェックと試乗です。基本的には、ノーマルですが、2001年式のためゴム類の劣化が出てきています。旧型Vmaxは、金属部品が多いので、油脂類を定期的に交換し、整備を行っていれば、比較的長持ちします。無事納車になりました。
2023.01.22 作業担当 ヤダ(矢田)