どの業種にも言えることだと思いますが、同様な作業を行う場合でも、ショップや作業する人によって考え方が違ったり、作業方法が違う場合がほとんどです。さらに機械物で、純正ではなくカスタムを行う場合は、千差万別です。
毎年恒例の冬ごもり前の点検整備と部品変更でお預かりです。オーナーの方が、軽井沢在住なので、これから春まで冬場は、ガレージ保管になります。エアクリーナーはK&N製ですので、洗浄です。
ダイヤフラムは、回転や作動不良は見られないので、平気そうです。スパークプラグは、NGK製JR9Cが装着されていましたので、8番の新品(JR8C)に戻しました。
エンジンオイル、オイルフィルター、ギアオイル交換中です。シフトシャフトのオイルシールからオイル漏れがありましたので、エンジンオイルを入れる前にクランクケースカバーを外し、オイルシール交換です。
オイルシール交換後、漏れたオイルは洗浄しました。
クーラントは、エンジンオイル混入や漏れ等は見られないので、全量交換のみです。
キャリパーは、3カ所とも点検清掃のみです。
フルードは、フロント&リアブレーキ及びクラッチの3カ所とも交換です。リザーブタンクがすべて丸いタイプなので、写真が似ています。
ヘッドライトバルブのロー側が切れていましたので、交換です。フロントフォークオイルを交換しましたが、ダストシールもヒビが入り始めていましたので、交換です。
バッテリー交換です。オーナーのご希望により、今回は、GSユアサ製の液式純正バッテリーを使用です。マフラーを外し、オーナー持ち込のスイングアームに交換です。スイングアームはそれほど苦労しなかったのですが、スイングアームとマフラーの製作者が違うため、組み合わせ装着に、苦労しました。スイングアームの下側に補強バーが溶接されているのですが、この形状が新旧のスイングアームで違いました。
新しいスイングアームを装着し、マフラーを戻し、エンジンを始動です。エンジン始動前と始動後(ヘッドライト消灯時)の電圧です。充電系は、平気そうです。始動前の電圧が低いのは、液式純正バッテリーのためです。
今回交換した部品類です。右側のエキパイは完全に分離で、外側のカバーのみでつながっていました。
左側のエキパイは、穴が開いていましたので、叩くと割れる状態です。
クランクケースカバーのボルトはステンコートに交換しました。他のボルトもできるだけ交換しました。
スイングアームを交換しましたが、その際、ピボットのベアリングとオイルシールは交換しました。長さが変わったので、ドライブシャフトも交換です。ゲイルスピード製リアホイールは、スイングアームに合わせてセンター出ししましたので、トルクロッドはピロボールタイプに交換しました。リアホイール加工時に、ハブダストカバーも装着しました。
最終チェックと試乗です。各部、なるべくきれいにしてみました。また、リアタイヤのセンター出しを行ったので、走行時の挙動が変わり、左右の曲がり方の緩和と直線走行時の微妙なハンドル修整が緩和されたので、ハンドルを握るではなく手を添えている程度になりましたので、楽になったと思います。ただ、フロントタイヤは、既に偏摩耗していますので、少し安定しません。新品タイヤに交換すれば、改善されます。いずれにしても以前より、楽に乗れると思います。よろしくお願いいたします。
2018.11.25 作業担当 ヤダ(矢田)