東濃IFR

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八柱山コリメーションタワー解体工事に係る物輸(2023年7月18日その1)

2023年09月27日 07時01分53秒 | 航空機
情報と言うものはいつ、どこに転がっているかわからない。
5月のある日、友人からこんなのがあるよ、とURLが送られてきた。
アドレスを見ると長野県からの発表のようだが…


おや、発表は長野県だが施主はJAXAか。


わざわざヘリコプターを使用する旨が記載されている。
一括撤去ではないだろうけど見に行ってはみたい。
施工会社は九州電力関係の仕事を多く行っているよう。
ってことはもしかして九州からヘリが来るかも?

6/19に見慣れぬ機体が自前レーダーにコンタクト。
機体番号からして…西日本空輸のJA018Wが通過して行ったのを確認する。
そしてその日の松本空港の話題を独占していた。
どうやら西空さんがやるみたいだ。
次の日に現場に行けるかどうか考えてみたが無理っぽい。
ここはあのお方の任せよう。

しばらくした6/23にJA018Wは九州へと戻って行った。
工期はまだある。
今回は恐らく解体用資材の荷揚げだろう。
そうなるとそれらで解体した廃材の降ろしがある。
大体1か月後くらいだろうか

そして梅雨も本格的になり、まもなく梅雨明けが聞こえる頃。
7/15に西空のJA003Wが名古屋に飛来する。
予想通りなこともあったが念のためチラシに記載のあったJAXAの電話番号に問い合わせてみる。
すると天候にもよりますが…と前置きがあり、日程を教えてくれたのだった。
じゃあ行くか!

霧ヶ峰へ向かう走り慣れた道から外れ九十九道を走る。
そこには有名な看板がある。


日本最高点ではないけど結構高い。恵那山よりちょっと低いくらい。


 ここを越えれば目的地までもうすぐ。はやる気持ちを抑えつつ車をコントロール。
 指定された場所に到着したが関係者の車は一台もいない。
 あれ?今日はお休みになっちゃったかな…

 9時になって誰も来なければ転戦しようと思ったとき、福岡ナンバーの車がやってきて安堵する。
 と思ったら運転していた人と目が合いお互いに「え!」
 なんと、以前別現場で見学に来ていた西空の営業さんだった。
 私のことを覚えていてくれて、撮影可能な場所まで案内してくれた。
 その後ろには群馬の某氏。本当、この方には負ける(笑)

 しばらくして施工会社の方もやって来る。
 そもそもこのコリメーションタワーとはなんぞや?と質問する。
 アンテナの方向的に臼田宇宙空間観測所(以降臼田局)の関連設備かと思うのだけど…



グーグルマップより。八柱山より北西を見ると東を向く臼局田と南東を向く美笹局が見える。


 答えてくれたのはこのタワーを建設にも関わった方。
 自分の予想通り臼田局に関連する設備だそうだ。
 臼田局建設当時、電波の指向性を校正する設備が無く、
 それを担ったのがこの八柱コリメーションタワーとのこと。(すごく大雑把ですが)
 このタワーが解体されるということは新しく稼働した、
 美笹深宇宙探査用地上局(以降美笹局)に全て臼田局の業務が引き継がれるのかと聞くとそうではないみたい。
 確かに臼田局のこれまでの業務は減ったらしいが減った量以上に他機関からの使用が多く入り忙しいとか。
 まだしばらくは臼田局の解体予定は無さそうとのことで一安心。
 「建設の時は東邦航空のラマでやったよ」と今ではもう見れないSA315Bの名前も。
 うん、見たかった…。当時6歳くらいだよ(笑)

 さて、地上関係者は揃ったがヘリが来ない。
 どうやら周辺別荘地のことを配慮して作業は10時以降開始と決めているそうだ。
 さらにヘリは松本空港にいるが、クルーは朝の福岡-松本便で来てそれから準備とのこと。
 松本空港のライブカメラを見ていると確かにその通りだった。
 ライブカメラからヘリがいなくなり、離陸したとの話も聞こえてきた。
 今日の風だと八ヶ岳西側は雲が湧きやすい。
 南から東へとぐるっと回りこんでくるかな?

 

11:23 予想通り、ぐるっと回って来た。


目の前を通過して


11:25 作業場所の状況を確認。


11:26 場外に向かってアプローチ開始。


ファイナルアプローチ…


11:27 高地だから慎重に


着陸。


すぐに整備士が降機。エンジンカット。


 作業の準備が行われ、整ったところで本日のKYを実施。
 昼食もとっているようで、すぐに作業に入るつもりだ。
 


さて、準備は整った。


11:52 バッテリーオン。


11:53 エンジンスタート。


11:55 ゆっくりと上昇開始。


上がれ~


後退しつつフック位置を確認。


反転して現場へと向かう。


コリメーションタワーはこの辺りにあったようだ。高度を下げて…


11:59 おや、少ない…


12:00 場外の指定された場所へと降ろして


フックから切り離し。


横っ飛びしながら反転。


12:01 どんどん行くよ。


 監督さんに話を聞くと気温、標高から考えて余裕を持って650キロ程度に抑えてあるとか。
 412なら1トン以上はいけるが機体をいたわってだろう。
 あまり重いと燃料も食うし。



12:14 雲が高くなってきたかな。


12:16 他社同型機の場合と荷物の視認方法が違う。コパイ席からドアを開けて見ている。


 中部エリアの会社は後部席でスライドドアオープン。
 そしてハーネスを付けて機体に固定して確認している。
 会社が違えばやり方も色々と違うんだな。



もっと近寄ってもいいと言われても、私の安全圏はここまで。


同じコースを


荷物を置いて


反転しながらの加速ノーズダウンがすごい。


次の荷物を置いたらフックを持った。ってことは


着陸、小休止へ。



続きます。
コメント
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