Amazonで思わずポチってしまった、私のような立体図形好きの界隈では有名な立体模型、ZOMETOOLの一種、Hyperdoというのが届きました。精密模型なのでかなり高価ですから特に購入はお勧めしません。マニアックなツールです。
実はポチったときにはあまり解説を読んでいませんでした。これは4次元正多胞体の一つ、正120胞体の模型を作るためのキットです。組み立てないといけません。私の観点からはごく親切な解説書が同梱されていますが、少なくとも3次元の正多面体を紙とかで作った方で無いと手に負えないと思います。
穴の空いたボールと接続のための棒のキットです。ボールは12・20面体という図形で、正12面体と正20面体を合わせた感じです。稜というか辺の部分にも穴が空いていて、数学的には菱形30面体の面に相当します。ですから穴は正三角形(20個)と正五角形(12個)と長方形(30個、おそらく黄金比、つまり正三角形の辺の方が正五角形の辺より長い)です。棒の長さと捩れは当然、数学的に厳密な値の数々が採用されています(のはずです)。
3次元の正多面体(プラトン立体)は5種あって、正四面体、立方体、正八面体、正12面体、正20面体です。ケプラー・ポワンソー多面体(星形多面体)の4種を加えて9種にする立場があります。
4次元の正多胞体は6種あって、正5胞体(正四面体相当)、正8胞体(立方体相当)、正16胞体(正八面体相当)、正24胞体(4次元特有)、正120胞体(正12面体相当)、正600胞体(正20面体相当)です。「胞」はcellの直訳で、三次元以上の(超)立体を指します。ちなみに、4次元の正星形多胞体は10種あります。
この中で、正五角形の対称性を持つ正12面体、正20面体、正120胞体、正600胞体は、3/4次元に特有の対称立体で、数ある次元の中で3次元と4次元が特別な場合であることの証左にされます。
もちろん、現世の空間は3次元ですから、正120胞体を地図で言う正射影で三次元に投影した模型です。この模型では5種の正12面体が出てきて、一つは普通の正12面体ですが、3種はいささ拉げ(ひしゃげ)て、つまり押しつぶされていて、残りの1種は2次元にぺちゃんこになっています。感じとしては、正方形を側方から見れば線分ですし、立方体も平面に投射すると正方形とか正六角形とかになる感じ。
ええと、正120胞体は表面が正12面体120個で覆われた4次元超立体なので、そう呼ばれます。
ZOMETOOLの紹介の写真を掲載したくなりましたが、とある事情により、追加のキットを買ってからにします。内容が面白ければ、ですけど、多分、開示します。