新型コロナ感染症対策として、小中高校の春休みが前倒しされて来月始めからになるとのことです。大学は入試の関係で一般学生はすでに休みでしょうからそのまま。
時差出退勤の勧告はすでに出ていたか。観測の方もすでに開始しているし。
例の古典幾何学本の翻訳計画は、英文打ち込みを少し先に進めることにしました。高次元対称図形の所です。日本ではあまり突っ込まない2次形式の話から始まって、どうなるのかなと思っていたら、大学教養時代の懐かしい線形代数の話に似てきました。
話題は、高次元の対称図形ですから、超球の表面の話で、とりあえず単位球の表面の話。座標を表すのにベクトル表示した時に、どのように一般の回転を取り扱うかの話。一般の座標変換ですから次元×次元の行列となって、性質を調べるために固有値と固有ベクトルを算出。この時、行列の対角化が出てきます。
ここは線形代数のハイライトの一つで、大学で習った部分です。係数を複素数まで広げると、適切な変換行列によって変換後の座標変換行列は0でない要素(固有値)が対角線に並びます。しかし、実数の範囲だと、最初は数字が対角線上に並びますが、途中から2×2の行列みたいなのが並びます。この2×2の部分は、複素表示ならば固有値が虚数になっているところだそうです。
さすがに虚数のままだと図形として扱えないので、任意の2つを組にすると回転が出てくるとのこと。要するに大学の時の授業での(2次元平面内の)回転→虚数と逆順序で、虚数→回転の戦略。
とは言っても、我々の住む空間は3次元なので、一般の変換は3×3の行列となり、回転は一回しか出てきません。2回出てくる最初は4次元です。なので、4次元の二重回転という言葉が出てきました。これがクリフォード変換と呼ばれるものと似ているそうです。
調べましたが、解説が難解で、私の理解は複素空間での合同変換の事、…らしい。
しかし、トーラス上の螺旋矢印の解説ですぐに分かりました。4次元の座標を、x, y, z, uで表すと、xy平面で円を描く回転と、zu平面で円を描く回転の同時考察です。このトーラス(ドーナツ形)は3次元空間内の2次元図形として描かれていて、その場合の3次元空間全体(ユークリッド空間)は4次元空間内の4次元超球の3次元の表面(超球面)の投射です。なので、ドーナツの中身と外の空間が同相と考えないといけない。元の4次元に戻すと、ドーナツの中身と外が超球面上を2分した、2本の帯(リングと呼ばれる)で包んでいる感じ。その境界線というか境界面が普通のドーナツ型の表面と同相。で、ドーナツの内外2つの中身がそれぞれ独自に流れて(回転して)いる感じ。だから境界面では平行な流れでは無く、螺旋になります。
慣れていないと分からないと思います。地図で言う平射図法のコンピュータグラフィックスの計画があったのですが、ずいぶん以前に頓挫したのでご覧に入れることができません。アニメをみたら一発で理解できるほどのものです。いや、絵に描いた餅で無く、実際に私も見てみたい。