幅の無い直線の話。巾の無い線がなぜ見えるのか。これは数学で言う軌跡(locus)と言うやつで、身近なものとしては波があります、…と思います。
海は普通に波がありますし、池では飛び石(水切り)が生み出す同心円状の波。明らかに目に見えますが、その実体は何かと問われると回答に困ります。海や池だと水と空気の境界だ、と言えるでしょうが、電磁波の波って実体が有るのやら無いのやら。
考えると不思議なのは、霧箱とか泡箱で見られる電子や陽子の軌跡。多分、電子などがそこを通過しているのでしょうけど、電子などにはド・ブロイ波というのがあって、二重スリットを何事も無く両方通過してしまいます。多分、酔狂な物理学者が試したでしょうけど、結果はスクリーンの光点と同様で、確率で決まると思います。この手の議論は見たこと無いですが。
計算機に戻って。あるドットと別のドットを結ぶ「幅の無い直線」には(多分複数の)アルゴリズムがあって、その昔はハード化されていました。たとえば、私が所有していたNEC PC-9801 F2の表示ICには、たしか直線と1/8円弧の描画機構が入っていました。
ただ、当時のことですので、整数値のドットとドットを結びます。今、欲しいのはxy座標が実数値の点を結ぶ幅の無い直線(線分)を描画するアルゴリズムです。説明がくどくなりそうなので、続きは気が向けば書きます。