(話がまとまった途端にミリオンライブシアターの改造が始まった。想定される小惑星の衝突まで5年しかないので、とにかく出来るところから突貫工事と言うことらしい。)
(ミリオンシアターの社長室にて。高木社長が来ている)
青羽美咲(シアターの事務員)。工事が始まっています。
高木順二朗。かなり大規模な改造らしい。シアターを秘密基地にする勢いだ。
美咲。冗談を。でも外見はあまり変わらない感じ。
高木。うまくトリックアートで取り繕っている。資材置き場なども。実際には大改造だ。屋上のヘリポートを改良。地下に通信施設と称してメカの修理工場なども作っている。そのために補強工事が必要だからと、シアター本体までかなりの改造だ。それでも外見が変わらないように工夫しているらしい。
美咲。どこからお金が出ているのかしら。
高木。こほん。ミリオンライブは低迷しているように見えるが、普通に儲けてはいるぞ。だがその通り。国から大量の補助金が出ている。
美咲。私たちの税金。
高木。だから社会貢献が求められているのだ。多少の事は我慢して欲しい。
美咲。アイドルたちに動揺が走らないかしら。
高木。赤羽根Pや律子がうまくやってくれるだろう。
(で、当のアイドルたち。シアターの改造自体は秘密でも何でも無いので危険箇所以外は自由に入って良いと言われていて、そのとおりいろいろ見学している。好奇心の強いお年頃の連中だ。)
(ミリオンライブシアターは臨海副都心にある。最初から広めの土地を確保していて、殺風景な公園になっていたのだが、高い囲いが出来たために海以外は周囲が見渡せなくなった。なので林や池や人工の起伏が用意された)
ロコ。ロコの意見も取り入れられたのですよ。
徳川まつり。まつりの意見もです。おとぎの国にするのです。
北上麗花。巡るのが楽しくなりました。
エミリー。小さな日本庭園もあるのです。友人に自慢できます。
(公園部分はシアターの公開時にのみ開放される。だから今はほとんど人はいない。4人は海岸部に出る)
麗花。こちらは都心方向か。東京湾は背中方向。
エミリー。東京は大都会です。
ロコ。あそこ、停泊所かな。
まつり。近づいてみよっか。
(小さな船が係留できる程度のものだった。もちろん今は船は無い)
エミリー。東京湾の観光が出来そう。
まつり。名物にするのです。
(シアターの屋上はものものしいことになっている)
七尾百合子。なんだかすごい設備になっている。
真壁瑞希。あっという間の改造でした。
望月杏奈。ゲームで見たことがある。あれはレーダー。
百合子。冗談。
瑞希。ではなさそうですよ。この間もヘリでは無くてジェット機の離発着訓練がありました。垂直離発着できるやつ。
杏奈。特別な床で無いとできない。
百合子。ここがそうか。良く私たちを入れてくれたわね。
瑞希。アイドルのシアターだから演技か冗談と思ってくれるように偽装しているようです。
杏奈。さすがに駐機場までは無い。
百合子。そこの床がぱかっと開いて、みたいなのは無さそう。
瑞希。地下はそんな感じだそうですよ。
杏奈。杏奈、行ってみたい。
瑞希。行ってみましょう。