(つくば市にある政府系宇宙研究所。案内された小会議室で)
(作者註: ト書きは武内Pが書いているとの想定)
硲道夫(sideMのキャラ)。お待ち申しておりました。私、国立宇宙研の研究員、硲道夫です。皆様との連絡係を所長から仰せつかりました。
武内P、白石紬、桜守歌織。よろしくお願いします。
硲。さっそく本日の予定ですが、お聞きの通り、まず本研究所の所長に挨拶していただきます。その後、皆様と関連する施設をざっと見学。関係者の紹介と計画の概要説明。
紬。盛りだくさんなこと。
歌織。先方も忙しいのよ。そうでしょ?。
武内P。滅多に経験できないことです。くれぐれも聞き漏らさないように。
紬。で、宇宙旅行ができるのでしょうか。
硲。それに関しては計画の概要説明の折に。ざっと言えば可能性ありです。
歌織。行けないこともある。
硲。予備の予備です。しかし、その機会が来たら今後の訓練がものを言います。
武内P。私は見ているだけ。
硲。ですけど、計画の概要は知っておかないと、…アイドルでしたっけ、そちらの活躍も期待されていますから。
紬。宇宙船内で歌って踊る。
硲。詳細は後ほど詰めるとして、ざっとした理解はそれでOKです。
歌織。何と、宇宙デビュー。楽しみだわ。
武内P。だから予備の予備と。
硲。その時になって慌ててもらっては困ります。訓練は真剣です。
(所長との面会の後、施設をぐるっと回る。解説は丁寧だったが、正直、分からないことだらけだった)
硲。これで主要な施設は巡りました。どれ、お昼にしましょう。職員食堂へどうぞ。
武内P。盛りだくさんでした。疲れました。
硲。お嬢様方、1500円以内で好きなものを選んでください。
武内P。細かいですね。
硲。国立なので金銭トラブルは何としても避けたいので、このありさま。
(とにかく4人で食事)
紬。どうでした?、お姉様(歌織のこと)。何か分かりましたか?。
歌織。分かるも何も、ちんぷんかんぷん。
紬。などと言って、ずいぶん分かってらっしゃる感じでした。
歌織。ざっとは調べてきたもの。あなたはどうなの?。
紬。細かな点が分かりません。概要もいまいち。
硲。何でも質問してください。私で分からなければ、技術を呼びます。
紬。どのロケットに乗せてくださるのですか。
硲。計画は後ほど詳しく説明します。おそらくはB国の連絡船に乗ることになるかと。
紬。訓練はどうするの?。
硲。直接に乗り込んでの訓練は無理だから、あの手この手で疑似経験します。…、乗ってきましたね。
歌織。危険はあるでしょ?。
硲。危険が無いと言えばウソになります。でも今では研究者も普通に宇宙に行きますから、昔のような冒険の感じは無い。どれ、解説になりますから司令室に移動しましょう。お盆を持ってください。
歌織。宇宙司令室で食事するの?。
硲。非常事態にはそうなりますから、特別ではありません。
(宇宙司令室と言っても研究所のだから実際に使われるのはまれらしい。でも本物)
紬。誰もいません。
硲。ここは予備施設です。宇宙基地の司令室の運用に差し支えがあれば、ここが本拠地になる。しかし、今までそんな経験はありません。訓練は何度もやりました。電源ONと。
(画面にそれっぽい画像が出て来る)
歌織。うわあ、本物みたい。
武内P。本物です。といっても直接見るのは初めて。
硲。私もそんなに見てないですよ。内容は分かりますけど。
紬。世界地図に周回軌道。宇宙ステーションとか。
硲。よくご存じで。ほら、今ここに国際宇宙ステーションがいる。
紬。交信できるのかしら。
硲。船内の様子は分かるはずです。アクセスできるかな。
歌織。出てきた。夢みたい。
硲。びっくり。やってみるものです。
歌織。そんなに特別なことなの?。
硲。地表すれすれを秒速8kmで移動する物体と直接交信なんて、ものすごい技術。
紬。すれすれ。
硲。高度400kmでしたか。地球の半径が6500kmくらい。直径2mの地球儀の上6cmくらいを時速3万キロとかで飛んでいる。
歌織。それに乗るの?。
硲。秘密。
武内P。そんなことだろうと思った。いつ分かるんです?、本当のところは。
硲。1年後には分かるでしょう。すべて無かったこと、の可能性も含めて。どれ、食事の続きをしましょう。
紬。地球が綺麗。
歌織。乗れたら直接見られるわよ。