海に吹く風

海の大好きな私
ここで皆さんとお話しましょう

日々思うこと、短歌についても書いていきます

果物の歌

2009-12-30 14:12:17 | 短歌

夕ぐれのテーブルにある寂しさにうつすら濡るる青葡萄の実

雌鹿の瞳のやうな葡萄の実濡れたるままに皿にしずもる

複眼の眼をして我を見つめたりテーブルの上の夜の葡萄は

ラ・フランスの香りが部屋にあふれ過ぎ秋の夜長の読書は終わり

両腕でわが身抱える形して西洋梨は熟す日を待つ

知らぬまにつけられた痣広がつて茶色に腐る箱入りの桃

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4 コメント

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新年おめでとうございます (やねうらねこ)
2010-01-01 08:45:27
新年おめでとうございます

 本年もどうぞよろしくお願いします。

>雌鹿の瞳のやうな葡萄の実濡れたるままに皿にしずもる

の初句からの表現にどきっとしました。

 昨年は沙羅さん…いろいろと充実していたのではないですか。どうやら近隣のリアル歌会へも参加されているようですね。…読んでいて気がつきました。
 新しい年が沙羅さんにとってよき年になりますように!
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やねうらねこさん (沙羅)
2010-01-01 09:55:36
今年もどうぞよろしくお願いします。
去年は短歌を勉強する新しい場所が増え、そういう意味では充実していたのですが、短歌の成長という点ではあんまり。。
今年は力を抜いてのんびり行くことにしました。
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あけましておめでとうございます (ボブ)
2010-01-01 11:18:07
今年もよろしくお願い致します。

葡萄の歌の一連、いいですね!
葡萄といえば茂吉とか言われているようですが、これは今年最初の好きな歌になりました。

今年も沙羅さんは快調にとばしそうな予感、って感じですね(^_^;)


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ボブさん (沙羅)
2010-01-01 12:43:24
今年もよろしくお願いします!
実は種明かしをすると・・葡萄のイメージは葛原妙子の『葡萄木立』に触発されました。
夜の葡萄って卵や瞳を連想してちょっと不気味なイメ-ジが。
他の果物も私の想念を宿しちゃうようなそんなイメージを抱きます。
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