海に吹く風

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2008-01-20 21:39:08 | 短歌
 君かへす朝の舗石さくさくと 雪よ林檎の香のごとく降れ  北原白秋

この歌を始めて知って忘れられない印象を残した歌。
さくさくとと言う言葉は雪を踏む音であり、同時にリンゴのかじるときの音とも重なる。
そして林檎の香のごとき雪とは美しいイメージだ。


でもの歌の「君」は人妻であり、一夜を過ごした恋人は夫のいる家へと帰っていかなければいけない。
それがわかって送り出す朝に降る雪は美しくなければいけないのだ。
道ならぬ恋の切なさも、(その当時としては)道徳と法律を犯しているという恐れも・・・隠すほどに


寒い朝の空気は鼻腔を刺激して、本当は香るものはないのに何か香りがするような感じがある。
林檎の香・・もしかしたらそういうことから連想したのかもしれない。


今降っている雨はもしかしたら夜半には雪に変わるだろうか。
この歌を思い出すような夜。。
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