水曜。
毎年この時期は『忘年会耐久マラソン』シーズンとして、
毎夜宴席のハシゴを強いられている(まあ嫌いではないんだけど)。
で、今年も予想通り夜は「24日(クリスマスイブ)しか空いてない」状況なのだが・・・
幸運なコトに今夜の予定が急遽キャンセルに。
空いた時間は有効に活用しなきゃ!ってことで、気になってたある映画を観に行こうと、
速攻で会社を出て・・・観たのがコレ。
< 442 日系部隊 ~アメリカ史上最強の陸軍 ~ >
第二次大戦中にアメリカが在米日系人を収容所に強制隔離していた事実は広く知られているが、
そんな差別・偏見に遭いながらも「アメリカ兵」として出征した日系人で編成された『442』部隊。
数多くの激戦を戦い米軍史上もっとも多くの勲章を受け、帰還時にはトルーマン大統領が自ら出迎え
「諸君は敵だけでなく偏見とも戦い、そして勝ったのだ」と最大級の賛辞を送った部隊である。
観る前は正直「最近流行り?の『昔の日本人はスバラシかった』な翼賛的映画かな」と
思っていたのだが、さにあらず。
もちろん偏見・差別とも闘い、更に最前線で超人的活躍を成し遂げた元兵士たちへ賛辞と尊敬は惜しまないが、
作品後半は『戦争とは』という根源的問いにフォーカスされた構成となっており
唯の賛美的内容ではない奥深さがあった。
「戦場でやったのは結局『人殺し』なんですよ」
「この勲章(名誉勲章=米国最高位勲章)は、あの戦いで死んでいった兵士の為に付けている。
決して自分の為につけてるんじゃない」
など、現在80歳代後半~90代になろうとしている元兵士たちの生々しい証言。
そして帰還後は数十年にわたり「PTSD」に悩まされたという告白。
どんな「大義」があっても、そして彼らのような「敵」以外に様々なものとも
闘わなければならない状況におかれた人たちであっても、
『戦争』とは関わった全ての人に残酷な傷跡を残すのだと
いうことを改めて思い知らされた。
決して「勝者」がその行為に対する免罪符を得られるわけではないのだ。
ましてや敗者はいわんやだ。
しかし一方、彼らが偏見や差別に対する苦難を引き受けてくれたことにより
戦後の米国における日系人の評価が飛躍的に向上したのもまぎれもない事実である。
(たとえば部隊生き残りの一人、ダニエル・イノウエ氏は現在上院議員兼上院名誉副議長でもある)
同じ『血』を引く民族の一員として誇りに思うと同時に、頭が下がる思いで一杯である。
また彼らとは逆に『祖国(米国)「のみ」への忠誠』への宣誓を拒否し、
結果刑務所(収容所ではない)に入れられていた日系人達にも、
元兵士同様の勇気、信念そして日本への想いを感じ同様に頭を下げずにはいられない。
442部隊の兵士たちが、突撃の際に叫んだ「バンザイ!」そして「Go For Broke!」。
日本人の一人として、その言葉を重く受け止めたい。
そして多くの日本人に、ぜひ観て欲しい映画である。
今年最高のドキュメンタリー映画に巡り合えた一夜。
P.S
日系アメリカ兵関連といえば、先日放映された
フジテレビ/ザ・ノンフィクション「沖縄 引き裂かれた兄弟 ヤンバルの森で何があったのか」も
実に秀逸かつ深い深い内容だった。
実の兄弟が日本軍と米軍に分かれ、故郷・沖縄の森で対峙する・・・
そして、その後の二人のそれぞれの歩みを追ったドキュメンタリー。
こちらも必見です。機会があれば感想書きます。
毎年この時期は『忘年会耐久マラソン』シーズンとして、
毎夜宴席のハシゴを強いられている(まあ嫌いではないんだけど)。
で、今年も予想通り夜は「24日(クリスマスイブ)しか空いてない」状況なのだが・・・
幸運なコトに今夜の予定が急遽キャンセルに。
空いた時間は有効に活用しなきゃ!ってことで、気になってたある映画を観に行こうと、
速攻で会社を出て・・・観たのがコレ。
< 442 日系部隊 ~アメリカ史上最強の陸軍 ~ >
第二次大戦中にアメリカが在米日系人を収容所に強制隔離していた事実は広く知られているが、
そんな差別・偏見に遭いながらも「アメリカ兵」として出征した日系人で編成された『442』部隊。
数多くの激戦を戦い米軍史上もっとも多くの勲章を受け、帰還時にはトルーマン大統領が自ら出迎え
「諸君は敵だけでなく偏見とも戦い、そして勝ったのだ」と最大級の賛辞を送った部隊である。
観る前は正直「最近流行り?の『昔の日本人はスバラシかった』な翼賛的映画かな」と
思っていたのだが、さにあらず。
もちろん偏見・差別とも闘い、更に最前線で超人的活躍を成し遂げた元兵士たちへ賛辞と尊敬は惜しまないが、
作品後半は『戦争とは』という根源的問いにフォーカスされた構成となっており
唯の賛美的内容ではない奥深さがあった。
「戦場でやったのは結局『人殺し』なんですよ」
「この勲章(名誉勲章=米国最高位勲章)は、あの戦いで死んでいった兵士の為に付けている。
決して自分の為につけてるんじゃない」
など、現在80歳代後半~90代になろうとしている元兵士たちの生々しい証言。
そして帰還後は数十年にわたり「PTSD」に悩まされたという告白。
どんな「大義」があっても、そして彼らのような「敵」以外に様々なものとも
闘わなければならない状況におかれた人たちであっても、
『戦争』とは関わった全ての人に残酷な傷跡を残すのだと
いうことを改めて思い知らされた。
決して「勝者」がその行為に対する免罪符を得られるわけではないのだ。
ましてや敗者はいわんやだ。
しかし一方、彼らが偏見や差別に対する苦難を引き受けてくれたことにより
戦後の米国における日系人の評価が飛躍的に向上したのもまぎれもない事実である。
(たとえば部隊生き残りの一人、ダニエル・イノウエ氏は現在上院議員兼上院名誉副議長でもある)
同じ『血』を引く民族の一員として誇りに思うと同時に、頭が下がる思いで一杯である。
また彼らとは逆に『祖国(米国)「のみ」への忠誠』への宣誓を拒否し、
結果刑務所(収容所ではない)に入れられていた日系人達にも、
元兵士同様の勇気、信念そして日本への想いを感じ同様に頭を下げずにはいられない。
442部隊の兵士たちが、突撃の際に叫んだ「バンザイ!」そして「Go For Broke!」。
日本人の一人として、その言葉を重く受け止めたい。
そして多くの日本人に、ぜひ観て欲しい映画である。
今年最高のドキュメンタリー映画に巡り合えた一夜。
P.S
日系アメリカ兵関連といえば、先日放映された
フジテレビ/ザ・ノンフィクション「沖縄 引き裂かれた兄弟 ヤンバルの森で何があったのか」も
実に秀逸かつ深い深い内容だった。
実の兄弟が日本軍と米軍に分かれ、故郷・沖縄の森で対峙する・・・
そして、その後の二人のそれぞれの歩みを追ったドキュメンタリー。
こちらも必見です。機会があれば感想書きます。