分類:歴
養照山 金光寺
いわき市鹿島町久保字西ノ作71
木造宝篋印塔(もくぞうほうきょういんとう)
いわき市鹿島町には市指定有形文化財が4件あるが、指定されたのが最も新しく、文化遺産としては国重要文化財にもなりかねない最も古いものに『木造宝篋印塔(2基)』があります。
昨年(2016)5月に市指定有形文化財になったこの小仏塔は鎌倉時代の天台や真言宗の密教系の信仰から起こり、以後は宗教を問わず造立されたようです。
《金光寺から見つかった木造宝篋印塔の内の1基》
2基ある木造宝篋印塔は、いずれも高さ約90㌢で下から基盤、基礎、塔身、笠、相輪の順で積み上げられ、主に屋外での墓や供養塔に使う一種で石や木、鋳造物の3種がありますが、木造は残る可能性が極めて少ないとされています。
塔には鎌倉時代の文保(1317~1318)の文字があり、14世紀前半の作品と考えられていて金光寺蔵は、供養と逆修の意からか2基があり、小仏塔の下部は朽ち果てたが全容は丁寧な仕上げで、墨書文字の「尼」「逆修善根」、造立年代を思わせる鎌倉末期の文保期(1317~)など墨色は消えても墨に含まれるニカワの凝結により判読でき、貴重さを醸し出しています。
平成27年9月に小仏塔は奈良県の元興寺文化財研究所に運ばれて詳細調査が行われ、同年10月下旬から同県の国宝元興寺禅室で開催された仏塔展示会にも出展されました。
《金光寺の本堂》
冒頭に記した鹿島町にある4つの 「市指定有形文化財」 とは、木造宝篋印塔の他に、御代の大仏(銅像阿弥陀如来坐像)・天皇が書いた懐紙(紙本墨書後西天皇宸翰〈しんかん〉御懐紙)・久保の磨崖仏(阿弥陀如来・薬師如来両坐像の2躯)を指します。
参考資料 : 平成27年秋季特別展パンフレット = 宗教法人 元興寺
振興かしま機関紙 = いわき市暮らしの伝承郷元館長 小野佳秀氏
養照山 金光寺
いわき市鹿島町久保字西ノ作71
木造宝篋印塔(もくぞうほうきょういんとう)
いわき市鹿島町には市指定有形文化財が4件あるが、指定されたのが最も新しく、文化遺産としては国重要文化財にもなりかねない最も古いものに『木造宝篋印塔(2基)』があります。
昨年(2016)5月に市指定有形文化財になったこの小仏塔は鎌倉時代の天台や真言宗の密教系の信仰から起こり、以後は宗教を問わず造立されたようです。
《金光寺から見つかった木造宝篋印塔の内の1基》
2基ある木造宝篋印塔は、いずれも高さ約90㌢で下から基盤、基礎、塔身、笠、相輪の順で積み上げられ、主に屋外での墓や供養塔に使う一種で石や木、鋳造物の3種がありますが、木造は残る可能性が極めて少ないとされています。
塔には鎌倉時代の文保(1317~1318)の文字があり、14世紀前半の作品と考えられていて金光寺蔵は、供養と逆修の意からか2基があり、小仏塔の下部は朽ち果てたが全容は丁寧な仕上げで、墨書文字の「尼」「逆修善根」、造立年代を思わせる鎌倉末期の文保期(1317~)など墨色は消えても墨に含まれるニカワの凝結により判読でき、貴重さを醸し出しています。
平成27年9月に小仏塔は奈良県の元興寺文化財研究所に運ばれて詳細調査が行われ、同年10月下旬から同県の国宝元興寺禅室で開催された仏塔展示会にも出展されました。
《金光寺の本堂》
冒頭に記した鹿島町にある4つの 「市指定有形文化財」 とは、木造宝篋印塔の他に、御代の大仏(銅像阿弥陀如来坐像)・天皇が書いた懐紙(紙本墨書後西天皇宸翰〈しんかん〉御懐紙)・久保の磨崖仏(阿弥陀如来・薬師如来両坐像の2躯)を指します。
参考資料 : 平成27年秋季特別展パンフレット = 宗教法人 元興寺
振興かしま機関紙 = いわき市暮らしの伝承郷元館長 小野佳秀氏