三位一体節後第11日曜日にきくのは、ヘルムート・リリングたちによる「主イエス・キリスト、汝こよなき宝」(Hänssler CLASSIC CD 92.036)です。このカンタータは1724年8月20日の初演。バルトロメーウス・リングヴァルトの同名コラールにもとづくコラール・カンタータで、第1曲合唱曲(詩の第1節)、第2曲コラール(同第2節)、第3曲アリア、第4曲コラールとレチタティーヴォ、第5曲アリア、第6曲レチタティーヴォ、第7曲二重唱、第8曲コラール(同第8節)、という全8曲からなっています。第2曲のコラールはアルトによって歌われ、オブリガートはヴァイオリンのユニゾンと通奏低音。趣向としては、カンタータ「目覚めよ、とわれらに呼ばわる物見らの声」の第4曲(テノールおよび弦楽と通奏低音)と同じです。リリングたちの録音は1973年(第7曲の二重唱のみ1981年)。管弦楽と合唱はシュトゥットガルト・バッハ・コレギウムとフランクフルト・カントライです。