三位一体節後第18日曜日にきくのは、ヨッヘン・コヴァルスキー(カウンターテナー)たちによる「神のみにわが心を捧げん」(Berlin Classics 0011322BC)です。このBWV169は1726年10月20日に初演された、全7曲からなるアルト独唱のためのカンタータ。第1曲のシンフォニアなど、独奏オルガン(ここではラファエル・アルパーマン)の華麗なオブリガートも魅力のひとつです。共演はヘルムート・ヘンヒェン指揮カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ室内管弦楽団。第7曲のコラールはRIAS室内合唱団が歌っています。コヴァルスキーは1954年生まれのドイツのカウンターテナー歌手。ハリとツヤのある力強い歌声は、当時一般的なイギリス系のカウンターテナー歌手とは一線を画すものでした。1994年の録音なので、もっとも脂ののっていた時期といえます。