これから楽しむのは、アメリカの鍵盤楽器奏者、バーバラ・ハーバックによる「ゴルトベルク変奏曲」(BWV988)です。ここでの楽器は、ウィラード・マーチン製作(1987年)のフレンチ・モデルの二段鍵盤チェンバロ。録音は明記されていませんが、1989年ごろとみられます。ハーバックの演奏は、即興的な装飾をつけた美しいもの。アリアにおいてもくり返し後に装飾がつけられていますし、同じ傾向は変奏でもみられ、派手に装飾がおこなわれている変奏曲も。アントニオ・ソレールがこの変奏曲を弾いたら、こんな風かも、と思わせる演奏です。
CD : GG-1018(Gasparo Records)