今週まずきくのは、ヴィクトリア・ムローヴァによる無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ。このブログで紹介したムローヴァの無伴奏は、モダン仕様のヴァイオリンに裸のガット弦を張り、バロック弓で演奏したオニキスの新録。それとちがって、今日から3日にわたってきくのはフィリップスでの旧録(PHILIPS 434 075-2)で、モダン仕様のヴァイオリンと弓をもちいた、1992年と1993年の録音です。これからきく第1番をふくめ、この旧録はアーティキュレーションに凝っており、古楽なにおいすら漂わせています。緊迫感はあまり感じませんが、それは技術的な余裕がなせるわざなのでしょうか。なお、ムローヴァにはこの第1番のみ、1987年録音の、さらなる旧録もあります。