今こそ出でよっ！ 国産セクシー歌謡グループ

■ソウル恋の奴隷 c/w ソウル恋泥棒 / ポピーズ (東芝)

現在、ほとんど絶滅の危機に瀕しているのが、国産セクシー歌謡グループでしょう。

しかし、決してその需要が落ち込んでいない事は、韓国から出稼ぎに来ているＫＡＲＡあたりを見ていれば、我国の現状は寂しいばかり……。

まあ……、なんでこんなになったか！？

という嘆きの答えは難しいながらも、そうなってみると往年の芸能界が懐かしくも素晴らしく思えるのは、サイケおやじばかりでは無いでしょう。

それはまさに有象無象、西野バレエ団のレ・ガールズは言わずがな、ゴールデン・ハーフやシュークリーム、クーコとエンジェルス等々のメジャー組を発端に、キャンディーズやピンク・レディあたりの老若男女にも受け入れられたアイドル路線組も含めれば、そうした存在そのものが、当時の景気の良さを表わしていたと言えない事もありません。

つまり彼女達の存在意義はテレビや映画へ登場の他に所謂営業、各種イベントでの人集めに有用であった事は、例えばパチンコ屋とかスーパーの特設会場における熱気等々で体験された皆様も大勢いらっしゃると推察致します。

なにしろそこは、何時も以上にキワドイ衣装を纏った彼女達に会える場合も少なくありませんでしたし、例えカラオケであっても、ライプステージの生々しさはギラギラした欲望を満たすイメージの記憶を与えてくれたのですから、良い時代でした♪♪～♪

しかし、だからと言って、彼女達がルックスとサービス精神だけで営業をやっていたわけではありません。

歌手、あるいはダンサーとしてのそれなりの実力を、きっちり身につけていたのが昭和の芸能タレント！

そこで本日取り上げましたポピーズは、日劇ダンシングチームの選抜メンバーで構成された本格派ガールズ歌謡グループとして売り出され、おそらくデビューしたのは昭和49(1974)年頃だと記憶しているのですが、とにかく踊りも歌も上手く、当然ながら常に発散されるフェロモン過多の雰囲気も強い印象を残しています。

ちなみにメンバーは山田順子、西田さよ子、片田雪子、杉山智子、坂本明美、松本祥子がデビュー時の顔ぶれとされていますが、個人的な記憶ではメンバーチェンジも頻繁だったような気がしていますし、それは芸名と顔が一致しないという如何にも理由と共に、特別な大ヒットを出せなかった事にも要因があるのかもしれません。

ただし、当時のテレビの歌番組等々には出演も多く、また既に述べたとおり、営業でも売れていたことは間違いありません。なにしろサイケおやじは、ポピーズのステージを無料イベントではありましたが、数回は見ていますからねぇ～♪

実は掲載したシングル盤は昭和52(1977)年、そうした会場の売店でゲットしたもので、ジャケ写からも一目瞭然、既にメンバーは５人になっていた頃のレコードです。

そして演じられているのが、昭和歌謡曲ではフェロモン系トップスタアの奥村チヨが十八番の二大ヒットを当時の流行に合わせたディスコ調にアレンジした、これがキワモノとは言い切れない爽快バージョン！

もう、原曲元ネタが知れわたっているだけに、萩田光雄のアレンジも小細工なしの直球勝負で、好感が持てますよ♪♪～♪　当然ながら、ポピーズの歌いっぷりも屈託がありません。

あぁ～、こういうものが作られ、実演されていた「昭和」という時代は、だからこそ、何があっても前向きでいられたような気さえします。

それでも、ひとつだけ不満があるとすれば、当時は家庭ビデオが普及していませんでしたからねぇ……。本格的なミュージックビデオが残されなかった事です。

もしも、それがあったなら！？

確かな実力で溌剌と躍動し、セクシーなフェロモンを撒き散らしたポピーズは、絶対に現在までの芸能史に刻まれた存在だと思うばかり……。

時を経て、1990年代のＣ.Ｃ.ガールズやＴバックスが人気を集めていたバブル時代後期のような、そうしたスマートな猥雑感を持ったセクシーグループが今日登場するとすれば、ポピーズは絶好の前例としてコピーされるに相応しいでしょう。

ということで、ポピーズは数枚のシングル盤を残した後、在籍メンバーは芸名を変えたグループになったとか、バックダンサー兼コーラスグループの活動をやっていたとか、様々な情報が錯綜してはおりますが、ポピーズ名義の音源はＣＤに纏められていますので、機会があればお楽しみ下さいませ。

絶対に彼女達の動くお姿が見たくなるはずですよ♪♪～♪

誰か、映像を纏めてくれませんかねぇ～～～。

サイケおやじは、決死的熱望であります。