OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

ジョージ・フェイムについて、まずはちょっぴり

2012-02-25 15:41:10 | Pops

ポニーとクライドのバラード / Georgie Fame (CBS / 日本コロムビア)

昭和40年代の我国で、今となっては必要以上に称賛されていた洋画のひとつが「俺たちに明日はない / Bonnie and Clyde (アーサー・ぺン監督)」だったと思うのは、独りサイケおやじだけでしょうか。

ご存じのとおり、この作品は1930年代のアメリカに実在したボニー・パーカーとクライド・バロウのカップルが銀行強盗や殺人等々の重犯罪を続けた末、警官隊に包囲され、射殺されるまでの顛末を描いた所謂アメリカンニューシネマの決定版というのが、正当な評価でしょう。

もちろんサイケおやじも青春時代に鑑賞し、そのカッコE~という意味合いのクールな演出や温故知新のファッション感覚、主役のフェイ・ダナウェイとウォーレン・ビューティーの存在感の強さにはシビれるところが多々ありました。

しかし、それに追従するが如き映画やテレビドラマが夥しく作られていく現実が積み重なると、基本的に天の邪鬼なサイケおやじは辟易するばかり……。

また主題歌として1968年にヒットした本日ご紹介の「ポニーとクライドのパラード / The Ballad Of Bannie & Clyde」にしても、丸っきりワザとらしい、所謂ヴォードヴィル調の疑似ジャズソング!?

不遜にも、そんな感じにサイケおやじはリアルタイムから思っていたんですから、今となっては額に汗が滲みます。

当然ながら、歌っているジョージ・フェイムはフヌケのジャズシンガー?

なぁ~んて、失礼がら、本当にそう思っていたんですよ、当時は。

ところが現実のジョージ・フェイムは、これまた皆様ご存じのとおり、今日では日本でもすっかり人気が定着したクラブミュージックの人気歌手にして、グルーヴィなオルガン奏者であり、1960年代のロンドンをクールに彩ったニクイ奴!

サイケおやじが、それにハッと気がつかされたのは、1970年代も後半の事でしたから、このシングル曲「ポニーとクライドのパラード / The Ballad Of Bannie & Clyde」が流行ってから既に10年近くも経っていましたし、加えてそれは軽妙洒脱な持ち味が決して作為的なものでは無く、本来の資質であった点に集約されているような気がしたのです。

つまり、「ボニーとクライドのパラード / The Ballad Of Bannie & Clyde」は、一説によると本人の意向よりはプロデューサーやレコード会社からの要請で歌わされたと言われていますが、結果的にヒットしたのは、ジョージ・フェイムにはジャズもR&Bも、白人感覚でお洒落にやれるセンスがあったからでしょう。

そして実際、ここに聞かれるヴォードヴィル調の音楽もまた、温故知新の流行りとして、後々まで我国の映画やドラマの劇伴に流用されている事は述べるまでもありません。

ということで、本日はサイケおやじとジョージ・フェイムの邂逅の入り口を、少~しばかり書いてみました。もちろん掲載した私有のシングル盤にしても、リアルタイムで買ったわけではなく、実は映画好きの友人から譲り受けたものですから、大きな事は言えません。

そしてジョージ・フェイムの本質についても、実は未だ理解出来ない部分がありますので、映画本篇「俺たちに明日はない」に対する暴言共々、ご容赦願いたいところです。

失礼致しました。

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