■うわのそら / 竹田かほり (ポリドール)
竹田かほりは昭和50年代に強い印象を残した女優ですが、芸能活動の発端はモデル~アイドル歌手という、如何にも定番のコースを歩んだ、その証左が本日掲載のシングル盤です。
発売されたのは昭和50(1975)年で、おそらくは彼女の歌手デビュー作と思われますが、残念ながらヒットしたとは言えません。しかし作詞:きずぎえつこ&作曲:きすぎたかおが提供したA面収録の「うわのそら」は、竹田かほりのほどほとの歌唱力と相まって、不思議と心に残る歌謡フォークのアイドル風展開になっています。
ただし、それが彼女の個性に合っていたかは些か疑問符が打ち消せず、やはり以降しばらくの間、歌手としてよりはセクシー&チャーム系のイメージタレントとして、現代で云うところのグラビアアイドルっぽい活動や女優として売れていった事は説明不要でしょう。
なにしろテレビ出演も夥しい中、殊更ロマンポルノの大ヒット作「桃尻娘(昭和53年・小原宏裕監督)」に主演した事は、永久に忘れられるものではありません。
もちろん、そこには彼女の裸の演技も確かにあります。
が、作品そのものが面白く、グッと惹きつけられる仕上がりになったのは、竹田かほりの個性的な演技があればこそっ!
個人的には「ロマンポルノ BEST 20」、そしてオールタイムの「日本映画 BEST 200」には必ず入れてしまうほど、素直に大好きな映画と言えるのも、不貞腐れているようで憎めない竹田かほりが素晴らし過ぎるからです♪♪~♪
あぁ、その彼女も今や人妻であり、すっかり引退しているわけですが、おそらくは今でもサイケおやじと同じ気持ちで、彼女のレコードを聴いたり、乳首も完全に出していた雑誌グラビア、そしてソフト化もそれなりされているテレビや映画出演の諸作を鑑賞している皆様も大勢いらっしゃるに違いありません。
ということで、実は昨日、久々に上野のアメ横へ行ってみたら、そこは中国人や東南アジア系の出稼ぎ者が様々な飲食店を営業している、なにか不思議な地帯になっていて、相当に驚きました。
で、成り行きから、その中のひとつの店で餃子と肉まんのハーフみたいな食べ物を買ったんですが、そこの狭~い調理場(?)のテレビに松田優作主演のテレビ映画「探偵物語」が映っていて、おぉ~~、当然そこには竹田かほり♪♪~♪
店員が、カワワイネェ~~~、カノジョォ~~♪
とか云々、愛想笑いしてましたですよ。
うむ、彼女の魅力は万国共通という思いを強くしているのでした。