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OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

最初っからMJQ

2007-12-17 14:46:36 | Weblog

すっかりデタラメを露呈した国民年金は、ようやく今日からカッコつけの尻拭いが始るようですが、長い間、テキトーな仕事をやってきた社会保険庁の役人達には、処分が下るんでしょうか?

悪党面の厚生大臣が、鬼の首をとったように発言していますが、肝心の社会保険庁の当事者達に対する断罪に、全く触れていないのは、???ですね。

ということで、本日は――

Modern Jazz Quartet (Savoy / 東芝)

モダンジャズ・カルテット=MJQは、ディジー・ガレスピー楽団のリズム隊が独立して結成されたらしいのですが、その初期にはメンバーが流動的でしたし、レコーディングだって必ずしもMJQ名義ばかりではありませんでした。

このアルバムは、そんな彼等の初期の演奏を集めたオムニバス盤で、収録曲は本来、MJQ名義ではありません。

しかも一応はオリジナルとされるアメリカプレスのサボイ盤は、全12曲を独自の編集でAB面に振り分けてあるので、アナログ盤時代はセッション毎に聴きたいという欲求があると、些か厄介でした。

ところが1970年代に我国の東芝EMIから再発されたLPは、そのあたりの事情が考慮されたのか、オリジナル盤とは異なるセッション毎の編集にされていました――

1951年8月24日録音
 A-1 Milt Meets Sid
 A-2 D & E
 A-3 Yesterdays
 A-4 Between The Devil And The Deep Blue Sea

 厳密に言えばMJQではなく、ミルト・ジャクソン・カルテットとしてのセッションで、ディジー・ガレスピーのレーベルだった「Dee Gee」から発売された音源です。
 メンバーはミルト・ジャクソン(vib)、ジョン・ルイス(p)、レイ・ブラウン(b)、ケニー・クラーク(ds) という、本当に夢のような顔合わせ! バンドとしての纏まりも最高です。
 特に「D & E」は後々までMJQにとっては十八番となるブルース曲ですが、ここでは既にしてグルーヴィなハードバップ色が強く、ヒバップから一歩抜け出した演奏が見事です。またスローな歌物解釈を聞かせる「Yesterdays」では、バラード名人のミルト・ジャクソンが流石であり、快適なテンポの「Between The Devil And The Deep Blue Sea」は和み優先ですが、いずれもレイ・ブラウンの名人芸というベースワークが目立ちます。
 しかしジョン・ルイスが、実はしっかりと手綱を締めている感じもありますから、これはもうMJQといって過言ではないと思います。もちろんビバップ色が強い「Milt Meets Sid」ではケニー・クラークが奮闘していますし、ミルト・ジャクソンも凄いです!

1951年9月18日録音
 A-5 Autumn Breeze
 A-6 Moving Nicely
 B-1 Round About Midnight
 B-2 Bluesology

 これも「Dee Gee」に吹き込まれたセッションで、メンバーはミルト・ジャクソン(vib)、ジョン・ルイス(p)、パーシー・ヒース(b)、アル・ジョーンズ(ds) となっていますが、発売された時の名義はミルト・ジャクソン・カルテットでした。
 しかし一聴して全体の演奏は、ますますMJQに近くなっていると感じます。特にミルト・ジャクソンが書いた「Autumn Breeze」のしっとりした演奏は絶品♪ 歌心あふれるヴァイブラフォンが素晴らしく、また寄り添うジョン・ルイスのコードワークもシンプルで嫌味がありません。また「Moving Nicely」はテーマアンサンブルからしてMJQそのものです。
 ただし「Bluesology」は、あくまでもミルト・ジャクソンのブルースになっていて、途中でちらりと「Bag's Groove」のテーマメロディが出るのもご愛嬌♪ 「Round About Midnight」は、ちょいと素直すぎます。

1952年4月録音
 B-3 Softly As In A Morning Sunrise
 B-4 Love Me Pretty Baby
 B-5 Heart And Soul
 B-6 True Blues

 このセッションは、やはりマイナーレーベルの「Hi-Lo」に吹き込まれたもので、メンバーはミルト・ジャクソン(vib)、ジョン・ルイス(p)、パーシー・ヒース(b)、ケニー・クラーク(ds) という、良く知られたオリジナルのMJQになっていますが、ここでも本来の発売名義はミルト・ジャクソン・カルテットでした。
 そして何と言っても興味深いのが、後に決定的な名演が残される「Softly As In A Morning Sunrise」の初期バージョンでしょう。その1955年にプレスティッジに吹き込まれた名演バージョンは、バロックと欧州カラーに染上げられて印象的でしたが、ここでもイントロに「チゴイネルワイゼン」のようなメロディを使う凝りようです♪ 当然、ミルト・ジャクソンやジョン・ルイスのアドリブ展開は完成されていますよ。
 また「Heart And Soul」はテーマからアドリブまで美メロの宝庫♪ ミルト・ジャクソンの天才性にジョン・ルイスが彩りを添え、強靭なベースとドラムスが後押しした名演だと思います。
 さらにハードボイルドな「Love Me Pretty Baby」、軽いブルースの「True Blues」でもミルト・ジャクソンは絶好調なのでした。

ということで、元々はSPやEP向けの短い演奏ばかりなので、それなりにプログラムしたアメリカ盤のアルバムより、曲単位で楽しみたい私は、セッション毎に纏まった日本盤を買ってしまったのです。

まあ、当然ながら、アメリカ盤の方が良い音なんでしょうが、何時かはCDも欲しい名演ばかりです。

そして人工着色したようなジャケットが、如何にもサボイらしいところだと思います。

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2 コメント

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Unknown (奇巌丈)
2007-12-17 23:16:50
ご存じと思いますが、記録不整合、あるいは消失が山積し、紙台帳も廃棄されているのは国民年金と厚生年金。役人が入る共済年金は記録も完璧で紙台帳も揃っているのだそうです。2年後には社会保険庁は国民年金機構に変わる訳で、当然ながらそれ以前の犯罪歴も証拠も消えるのでは?
返信する
どーしようもない (サイケおやじ)
2007-12-18 15:10:15
☆奇巌丈様
やっぱり、そういう事ですか!?
社会保険庁で働く者は、今回のボーナスは無し!
というくらいの断罪があって、しかるべきかと思いますね。
返信する

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