OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

猛暑に夢見る歌を

2013-07-12 15:19:15 | 歌謡曲

シティ・ライツ・バイ・ザ・ムーンライト c/w グッバイ! グッバイ! グッパイ!
                                                                / 惣領泰則とジム・ロック・シンガーズ (日本ビクター)

もはや熱帯と化した日本の夏には、ベタベタしない音楽が必要ということで、本日は掲載のシングル盤♪♪~♪

演じている惣領泰則とジム・ロック・シンガーズについては、拙ブログでもボチボチと書いてきましたが、どちからといえばスタジオセッショングループ的な存在であり、それでも洋楽のバブルガムポップスにありがちな、楽曲優先の所謂「実態の無いグループ」ではありません。

それはリーダーの惣領泰則がシング・アウト~ブラウン・ライスで煮詰めてきた様々なアイディアの発展集成というか、少なくともサイケおやじにとっては、歌謡曲と洋楽ポップスの理想の融合を素直に楽しめるのが、ジム・ロック・シンガーズというわけです。

ちなみに惣領泰則は決して先頭に立って歌っているのではなく、あくまでもソングライター&アレンジャーであり、またプロデューサーとしての総合的な仕切りを堂々とやっているのが、その立場でしょう。

これは前述のブラウン・ライスを最初にアメリカで認めたMGMレコードの社長であるマイク・カープが、カウシルズやオズモンズ等々のファミリーグループをプロデュースするのと並行し、自らマイク・カーブ・コングリゲーションという混声合唱団を率いて、数多くのレコーディングを残し、広く人気を集めていた前例に沿うものと思います。

で、こちらのジム・ロック・シンガーズは惣領智子、広松美和子、比山貴咏史、牧ミユキ、河内広明=現・芹澤廣明が、このシングル盤のメインボーカリストに参加して、リード&コーラスを歌っていると推察されますが、他にも演奏パートには同じくブラウン・ライスで活動を共にしていた金田一昌吾(b) や市原康(ds)、さらには井上鑑(key) 等々の参加が、このシングル盤収録の両面曲と共にレコーディングされ、昭和52(1977)年に発売されたアルバム「グッバイ! グッバイ! グッパイ!」所収のクレジットデータで確認されます。

つまり、このシングル盤は件のアルバムからのカットではありますが、逆に言えば惣領泰則の音楽的意図が凝縮されたエッセンスとしてのジム・ロック・シンガーズが堪能出来ますよ♪♪~♪

まずはA面「シティ・ライツ・バイ・ザ・ムーンライト」をお聞きくださいませ。

このソフト&メロウな雰囲気の良さは、当時既に確立されていた我国のニューミュージックという新しい歌謡曲の中にあっても突出した味わいの深さで、柔らかなメロディ展開とジャズっぽいリズム、ゴージャスなコーラスワークの見事なコラポレーションなぁ~んて書いてしまうと、なんだかどっかの宣伝コピーみたいですが、それが本当なんですから、どうにもならない快楽主義は大絶頂♪♪~♪

う~ん、流石は惣領泰則の作編曲が十八番のエレピ多用主義で、お洒落の極みですねぇ~♪

さらに夢見るような歌詞の世界は「KURO & KYOZO」のクレジットで、もちろん名曲「プカプカ」でお馴染みの西岡恭蔵夫婦によるものなんでしょうかねぇ~、やっぱり和みますよ♪♪~♪

そして皆様ご存じのように、この「シティ・ライツ・バイ・ザ・ムーンライト」は同時期に惣領智子のリーダーバージョンも作られ、彼女名義のアルバムに収録されましたので、聴き比べも楽しいはずです。

また、これがど~しても避けられない運命(?)として、昭和59(1984)年に出たチェッカーズの初めての大ヒット曲「涙のリクエスト」を歌ってしまうのは、それがここに参加している芹澤廣明の作曲という因縁があるからでして、それを許容する惣領泰則の度量の大きさは、もしかすると他に元ネタがあるのか!?

と勘繰ってしまうところに、サイケおやじの天の邪鬼があったりします。

一方、B面の「グッバイ! グッバイ! グッパイ!」は惣領泰則が作詞作曲&アレンジの全てを司った軽快なカントリーロック風の歌謡フォークなんですが、その爽やかさの中に潜む絶妙のニューソウルっぽいスパイスが侮れません。

特にサビの展開とバックの演奏&コーラスワークが、黒いんですねぇ~♪

ということで、夏バテには、こういう音楽が一番効き目ありそうに思うですが、何故かきっちりした再発が行われていないのは、何故???

当然ながら夏バテ回復どころか、年中愛聴すれば、仕事や私生活の疲れやストレスなんか霧散すること請け合いなのが、惣領泰則の提供してくれる音楽の真相なんですがねぇ~~~~。

こんな願いは届くのでせうか……。

そこでとりあえず、残されたレコードを聴き続けているのでした。

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