OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

シン歌謡ソウルの彼女

2023-06-14 19:17:40 | ニューミュージック

■イマジネーション c/w ユア・ラブズ・アウェイ
                 / 沢田久美子
(クリスタルバード / キングレコード)

最初に聴いた瞬間、ブッ飛ばされ、サイケおやじを心底シビレさせながら、不思議なほどブレイクしなかったのが本日の主役たる沢田久美子です。

それは昭和54(1979)年、サイケおやじは某レコード屋の店内で流れていた本日掲載のシングル盤B面収録「ユア・ラブズ・アウェイ」を耳にしてからの印象と記憶であり、とにかくも件の楽曲タイトルを知る前に、タイトで激しいリズムパターンを活かしたアップテンポのソウル歌謡をウネリの効いたボーカルスタイルで、しかも絶妙のダビングコーラスまでも歌っている女性シンガーは誰っ!?!

そして速攻で店主に尋ねて、出してもらったシングル盤を確認すれば、それこそが沢田久美子と名乗る、ちょっぴりイケイケタイプのクールなオネ~チャン (^^)

というか、まあ……、失礼ながらルックスに好き嫌いはあろうかと思いますが、それにしてもソウルフルでハートウォームな歌いっぷりの良さは完全にサイケおやじの好みのツボにジャストミートしておりましたし、演奏パートのキリリッとしたロッキンソウルなグルーヴもニクイばかりでしたから、アッという間に、お買い上げ (^^♪

そして、あらためてレコードやスリーヴを確認してみれば、なんとっ!

この「ユア・ラブズ・アウェイ」はB面収録であり、しかも作詞作曲:沢田久美子&編曲:竹田和夫、そして演奏:クリエイション!!?!

――という、驚愕のクレジットがあったんですから、心は騒ぐばっかりだったんですねぇ~~♪

えっ、沢田久美子って、シンガーソングライターなのかっ!?

また、もちろん、竹田和夫と云えば、GSブーム衰退後に全く商業ベースから外れた日本のロックを牽引したギタリストであり、自ら率いるブルース・クリエイションでブルース&ハードロックを実践演奏し、その英語詞に拘った楽曲や重苦しい(?)サウンドスタイルは決して当時の日本の芸能界には馴染まないものでしたから、数回のメンバーチェンジを経ながらも、ついにアメリカでジョニー・ウインターキッス等々の前座を務めるまでの活躍は日本ロック界の伝説でありましょう。

しかし、日本における成功とされるのはクリエイションとバンド名を変えた昭和50(1975)年頃からでしょうか、あのマウンテンをプロデュースしていたフェリックス・パパラルディや内田裕也との共同作業、そして例のザ・ファンクスの入場テーマ曲として爆発的なプロレスブームを煽ったヒット曲「スピニング・トーホールド」を出して以降と思われますが、これは皆様ご存じのとおり、ハードロックというよりも、当時流行のフュージョンロックであり、だからこそ、ソウルやファンクに接近した演奏を披露するクリエイションの新しい路線が鮮明になっていた頃、ここに沢田久美子とのコラボが実現したのかもしれません。

―― とはいえ、それはサイケおやじの思い込みかもしれず、まず以て沢田久美子のプロフィールを今に至るも全く知り得ていない以上、独断と偏見でしかありません。

しかし、そんなこんなを抜きにしても、ここでのクリエイションの演奏は素晴らしく、レコーディング参加メンバーは竹田和夫(g)、桜井久夫(key)、奥本亮(key)、竹内正彦(b)、樋口晶之(ds)、ペッカー(per)、包国充(sax)、清水保男(back vo) 等々とされている内実については、後に入手した彼女のLP「ラブ ミー オア リーブ ミー」の記載データからの情報でありますが、いゃ~~、流石ですよねぇ~~♪

そして肝心の収録A面曲「イマジネーション」は、これまた作詞作曲:沢田久美子&編曲:竹田和夫の歌心が素晴らしいミディアムテンポのメロウソウルな歌謡バラード♪♪~♪

う~ん、ここでも沢田久美子が持ち前のハスキーボイスを活かした節回しと演奏の相性はバッチリであり、泣き節が滲むテナーサックス、味わい深いピアノ&エレピの伴奏、しぶとくグルーヴするベースや芯の強いビートで演奏をダレさせないドラムスの存在感は、今でも全く色褪せていないと思うばかりです (^^♪

ただし、だからと云って、こ~ゆ~シングル盤が当時の我が国芸能界でヒットし難いのは厳しい現実であり、つまりはニューミュージックでも扱いが苦しいという時代性の問題からでしょうか、そのあたりに沢田久美子が何時しかフェードアウトしてしまった要因があるとしたら、サイケおやじとしても、全くライブギグに接する事が叶わなかった「幻」への憧れは強まるばかりでございます。

ということで、先日発見したんですが、ここにご紹介したシングル盤収録の両面2曲を含むLPが現在、見事にCD化され、普通に発売されていたんですよっ!

気になる皆様は、お楽しみくださいませ (^^)

うむ、日本の再発状況も、満更捨てたもんでもありませんねぇ~~♪


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