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OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

ハプニングスの涙のくちづけ

2015-03-29 15:41:39 | Pops

涙のくちづけ / The Happenings (London / キングレコード)

今日ではオールディズマニアやソフトロックのファンから人気を集めるハプニングスも正直、サイケおやじにとっては些か中途半端な存在感が逆に魅力のコーラスグループです。

と、例によって天邪鬼なご紹介になっているのは、最初に邂逅したレコードが掲載のシングル盤だったからに他なりません。

だって、ご覧のとおり、この強烈にサイケデリックなフィーリングが表出したジャケットデザインに接すれば、少なくとも内容はミステリアスなムードが横溢した、所謂フラワーポップな洋楽ヒット!?

そうにちがいないと思うでしょう~~~。

ところが実際はファルセットボーカルを大きく使った、これが日本で発売されていた1969年当時としては、ちょっぴり古い感じの正統派な仕上がりになっていたんですから、まさに大きな肩すかし!

しかし、これにはちゃ~んと裏があり、実は皆様ご推察のとおり、A面収録の「涙のくちづけ / Sealed With A Kiss」は同時期の我が国において、レターメンが大ヒットさせていたリバイバルカバーの人気曲でありましたから、他社が後追いで「柳の下」を狙った企画だったと思われます。

そして、これはこれで、なかなか素敵な名唱なんですよ、残念ながら表立ったヒットにはなりませんでしたが。

もちろん、サイケおやじがハプニングスに興味を抱いたのは言うまでもありません。

それが1977年頃の個人的体験であり、実は既にリアルタイムではハプニングスは消滅していたらしいんですが、ちょうど我が国ばかりか、世界的にもアメリカン・グラフティーに端を発したオールディズブームがあった事から、このアメリカのコーラスグループのレコードや諸々の情報が比較的すんなりと入ってきたのは幸運でした。

で、ハプニングスは有名なトーケンズの庇護を受けたグループとして、中心メンバーのボブ・ミランダ以下、トム・ジュリアーノ、ラルフ・デヴィート、デイヴィッド・リバートが全盛期の顔ぶれだったそうで、1965年の公式デビュー以来、数曲の大きなヒットも放っていたわけですが、このジャケ写にはメンバー入れ替え後の5人組時代のポートレートが用いられていながら、問題(?)の「涙のくちづけ / Sealed With A Kiss」は、1966年頃のレコーディングという真相があったのです。

つまりハプニングスも時代の流行と共に、グループとしての音楽性を変化させていたわけで、デビュー当時は前述のようにトーケンズのプロデュースで出していたレコードを順調にヒットさせていながらも、1968年頃からはソウルっぽいコーラスワークやアレンジを用いた作品を作るようになり、翌年にはレコード会社も移籍し、ますますハイブラウ(?)な活動を目指したのですが……。

そのジャズ系ハーモニーやファンキーなビート感までも入れたスタイルは大衆から遊離した境地であり、当然ながらヒット曲は出せず、1977年頃には解散したと言われています。

しかし、後追いでハプニングスに出会ったサイケおやじにすれば、フォー・シーズンズの影響も色濃い初期のスタイルよりは、後期のファンキーロック調なコーラスバンド時代も侮れずに好きなんですよ♪♪~♪

ということで、ハプニングスは基本的には有名曲のカバーを自分達色に演じるコーラスグループであり、恐らくは現在の人気は初期のレコーディングに依存しているのかもしれません。

もちろん、この「涙のくちづけ / Sealed With A Kiss」も数多世に出た同曲のカバーバージョンの中では、それなりの無難な仕上がりかもしれませんが、ファルセットに被さるコーラスワークの意外な面白さがジワジワと染み入ってくるあたり、既に後年の先進的なフィーリングが潜んでいるように感じます。

うむ、纏まっているのならば、ハプニングスのCD、買おうかなぁ~~♪

好きな後期ハプニングスのレコードは追々にご紹介させていただきますが、アンソロジーとか、探してみようっ!

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