OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

染み入る紅い花

2020-05-28 19:35:45 | 歌謡曲

紅い花 / ちあきなおみ (テイチク = CD)

昭和62(1987)年春から、仕事とはいえ、異郷の地で暮らしていたサイケおやじが、ようやく平成6(1994)年に帰国した時、当然ながら所謂「浦島太郎」となっていた事は、これまでも度々書いていますが、殊更日本国内の諸々の流行やその移り変わりには全く疎くなってしまい、それを取り戻す努力は楽しくもあり、驚きの連続でもありました。

で、その中のひとつが、ちあきなおみの芸能活動休止であり、それは夫で俳優の郷鍈治との死別が要因らしく……。

それが現在に至るほど長期間になろうとは、全く思ってもいなかったんですが、それにしても……、ちあきなおみのレコードというか、当時は既にCD時代になっていたんですが、とにかく彼女の残した多くの名曲名唱が有名ヒット作ばかりのベスト盤でしか聴けない状況になっていたのは、悲しい事でした。

つまり、ちあきなおみの大ファンであるサイケおやじは、冒頭で述べたとおりの日本国内でのブランクがあった所為で、その間に世に出たオンタイムでの彼女のレコードやCDをゲット出来ず、それゆえに、じっくりと聴くことも叶わず……。

中でも平成3(1991)年に発売されたらしい「紅い花」は、それこそ一度聴いた瞬間から決して忘れられなくなって、速攻で入手を試みたのですが、既に廃盤!?

ところが、そんなサイケおやじの苦界を察した知り合いから、掲載したシングルCDをプレゼントされ、新品ではありませんでしたが、それはそれで自分の蒐集魂にはビシッとアクセスしていましたから、大いに感謝&大満足でありました。

で、その「紅い花」は作詞:松原史明&作曲:杉本真人、そして編曲:倉田信雄が提供した、幾分地味な楽曲とはいえ、聴くほどの味わいが深まるスローテンポの歌謡フォーク演歌という感じではありますが、ちあきなおみの歌唱力があればこそ、淡々とした流れの中からジワジワと哀切の心情が伝わり、本当に泣きそうになってしまうんですねぇ~~。

もはや、これは名人芸と言うよりも、この歌の制作に関わった全てのスタッフの思いが、ダイレクトにリスナーの心の内へ染み込んでしまうミラクルな名曲にして、名唱と思うばかり!

そして……、ちあきなおみにとって、これが実質的なラストシングル曲になっている現実を我々は、どのように受け止めれば許されるのでしょう。

少なくとも、サイケおやじは、ちあきなおみに再び新曲を出して欲しく願っていますし、ライブステージの現場へも復帰してもらいたいわけですが、全ては本人次第であり、それを大切にする事がファンならずとも、人の道と分かっていながら、本音としては、それを自分に言い聞かせている次第です。

それと気になるのは、この私有の「紅い花」はCDシングルなんですが、アナログの7吋盤が存在するのならば、それも絶対にゲットしたい野望に燃えております。

あぁ……、

 あの日 あの頃は 今どこに

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1 コメント

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アナログ盤恋しや (中山道の板橋渡りたい)
2020-05-29 10:42:10
「ちあきなおみ」のアナログ盤は31枚確認出来ます。
1969年6月10日発売のデビューシングル「雨に濡れた慕情c/wかなしい唇」を筆頭に1988年10月5日発売の「紅とんぼc/w片情」です。
1990年以降はCD媒体での発売となってますので2001年を最後に6枚のCDシングルが確認されてます。
従いまして「紅い花」のアナログシングル盤は存在しません。
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