■秋色の街 / 国実百合 (日本コロムビア)
秋の歌には失恋ソングが多いという実情は、何もアイドルシンガーに限った事ではありませんが、しかし、やはりティーンアイドルが歌う秋色の失恋ソングには胸キュンフィーリングが格別かと思います。
国実百合が昭和63(1988)年9月に出した本日掲載したシングル盤A面曲「秋色の街」は、まさに曲タイトル共々にそれが前面に押し出された隠れ名曲として、アイドルマニアや歌謡ポップス愛好者にはマストな名唱と言われて久しいわけですが、サイケおやじも全くの同感♪♪~♪
なにしろ作詞:田中俊&作編曲:林哲司が企図したのはミディアムテンポのポップスバラードですし、それを甘え口調の不安定な節回しで歌ってしまう国実百合には確信犯的な憎らしさがあるんですから、たまりません。
このあたりは当時、既に中年者だったサイケおやじだけの感覚かもしれませんし、老境の今も自らの青春時代にこ~した感傷を持ちたかったとさえ思ってしまうんですが、もちろんこんな告白は面映いばかりで、いやはや恥ずかしい限りです。
でも、秋の歌には、そんなこんなの甘酸っぱい記憶を呼び覚ます役目もあるんじゃ~ないでしょうか。
ということで、国実百合は大ブレイクしたアイドルではありませんでしたが、こんな素敵な歌を残してくれたことに感謝しているファンは絶対に大勢存在しているに違いありません。
良い時代でした。