OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

渡瀬麻紀のビフォーアフター

2020-05-30 19:21:17 | 歌謡曲

パールモンド・Kiss / 渡瀬麻紀 (ポリドール)

所謂「1980年代アイドル」と称された女の子シンガーには、少なからず松田聖子の影響が拭い去れないと思えば、昭和62(1987)年に発売された本日掲載のシングル盤で歌手デビューした渡瀬麻紀も、そのひとりでしょう。

実際、作詞作曲:松宮恭子&編曲:船山基紀が提供のA面収録「パールモンド・Kiss」を聴いてみれば、ど~してもそれが散見され、極言すれば、イモっぽい松田聖子みたいな感じではありますが、裏を返せば、それだけストレートな歌謡魂は、決して松田聖子には無いイノセントなフィーリングとして、サイケおやじには好感が持てます。

また、楽曲そのものがAメロ、サビ、そして大サビまでもが、どっかで聞いた事があるようなメロディばかりのツギハギ的な構成で、おまけにアレンジが松田聖子っぽいというは、如何にもマイナスのベクトルが強いんじゃ~ないでしょうか。

サイケおやじは、このシングル盤を知り合いから発売前の「見本盤」として頂戴した手前、あんまり悪くは書けないという実情もありますが、その直後に異郷の地へ仕事で島流しにされたもんですから、この「パールモンド・Kiss」が、どれだけヒットしたのかは知る由もありません。

ところが、時が流れた平成6(1994)年、ようやく帰参してみれば、アイドルシンガーだったはずの渡瀬麻紀がリンドバーグと名乗るロックバンドのボーカリストに転身し、大成功していたという現実には驚くと共に、納得出来るものがありましたですねぇ~~♪

それは既に述べたとおり、彼女のイノセントなボーカルスタイルが、例え歌謡曲の亜流と軽んじられたとしても、そのストレートな心情をリスナーに伝えるエネルギーは、ロック魂に変換されていたんじゃ~ないでしょうか。

だからこそ、リンドバーグの渡瀬麻紀は、例えローティーン主体のファン層を相手にしていたとしても、既存のアイドルとは異なる「何か」を伝える魅力があったのでしょう。それこそがロックシンガーとしての人気を支えていたのかもしれません。

もちろん、それはサイケおやじの勘違い、あるいは不明と的外れな思い込みでありましょう。

なにしろ、渡瀬麻紀がリンドバーグのボーカリストになってからブレイクするまでの活動には直に触れていないという弱みがありますからねぇ……。

告白すれば、リンドバーグのレコードやCDは、ひとつも持っていないのがサイケおやじの実情であり、ラジオ等々でヒット曲に接しただけの印象である以上、お叱りは覚悟しております。

それでも、アイドルシンガーとしての渡瀬麻紀には、不思議に光るものを感じていたのは確かです。

うむ、中古でも漁り、ベスト盤ぐらいはゲットしないと、これ以上は書けないところと思うばかり……。

そ~ゆ~、本気モードの入り口に導かれてしまうのは、やはり渡瀬麻紀のイノセントな魅力なのかもしれません。

コメント
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