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サイケおやじの生活と音楽

あまりに凄いぜっ! 1975年L.A.のストーンズ

2012-04-17 14:19:18 | Rolling Stones

L.A. Friday (Live 1975) / The Rolling Stones (Rolling Stones Archive)


ストーンズ自ら蔵出しのアーカイヴ音源第三弾が、これまた強烈でしたっ!

もちろん公式サイトからのネット配信なので値段は安いし、DL状況所為か、極一部にデジタルノイズが微妙に感じられるものの、そんなの関係ねぇ~~~~!

はっきり言って、これぞっ! 悪魔のバンドの本領が堪能出来ますよっ!

 01 Honky Tonk Women
 02 All Down The Line
 03 If You Can't Rock Me
 04 Get Off Of My Cloud
 05 Star Fucker
 06 Gimme Shelter
 07 Ain't Too Proud To Beg
 08 You Gotta Move
 09 You Can't Always Get What You Want
 10 Happy
 11 Tumblin' Dice
 12 Band Intros
 13 It's Only Rock N Roll
 14 Heartbreaker
 15 Fingerprint File
 16 Angie
 17 Wild Horses
 18 That's Life
 19 Outta Space
 20 Brown Sugar
 21 Midnight Rambler
 22 Rip This Joint
 23 Street Fighting Man
 24 Jumping Jack Flash
 25 Sympathy For The Devil

と、ノッケから暴走気味の興奮状態で書き始めてしまいましたが、ちょいと冷静に当時のストーンズや音源諸々について考察してみると、まず公式発表されている録音データが1975年7月13日ということは、既にブートでは特に有名なマイク・ミラードという偉人によって客席(?)からの隠し録りされた最高に秀逸なソースがあって、アナログLPでは「1975 Nervous Breakdown / L.A. Friday」という名盤を筆頭に、数多くの人気作が出回っていました。

そしてCD時代になっても、それを継承したブツは途切れることなく市場に流通し、タイトルも「L.A. Friday」という通称があったんですが、その7月13日というのは日曜日が本当のところでしたから、後々まで混乱の原因に!?

さらに当時のストーンズは7月9日~13日まで、連続5日間のLA公演をやっており、しかもリアルタイムの金曜日だった7月11日にはプロショットによるライプ映像が撮られているのですから、もしかしたら今回は、それという推察も出来ました。

しかし当然ながらブートとして出回っている7月11日のソースとこのアーカイヴ音源を聴き比べてみると、明らかに異なっていますし、やはりストーンズ側の発表どおり、1975年7月13日のライプをベースにしている事は確定的だと思います。

ちなみに前述したマイク・ミラードは件の5連続ライプを全て録音していたらしく、それぞれの音源がブートで出回っていますので、今回はそれを基準に比較検討したわけですが、それでも流石はストーンズというか、やはり公式アーカイヴで出すからには様々なパートでの手直しや曲間のカット編集は当然の如く行われています。

また、気になる音源の出所はサウンドボードなんで、例によってボブ・クリアマウンテンによるリミックス&リマスターの精彩は言わずもがな、ドカドカに重低音が効いたサウンド作りと右にキース・リチャーズ、左にロン・ウッドが定位するギターはお約束の安心印♪♪~♪

ですから、当時は巡業用の助っ人扱いだったロン・ウッドの緊張感溢れるプレイや今と違って寸止めではないチャーリー・ワッツのドラミング、さらには「後の先」的なビル・ワイマンのペースに歩調を合わせたキース・リチャーズのファジー&ロッキンな遣り口が、まさにこの時期ならではの尖がり状態で、一般的にはミック・テイラーが脱退して流麗な爽快感が失われた云々と言われていることなんて、全くの戯言だと痛感されるはずです。

というか、ミック・テイラー期とは全然異なるファンキーグルーヴ満載のストーンズロックが楽しめるんですねぇ~♪

それはビリー・プレストン(p,key,vo) にオリー・ブラウン(per,ds) という黒人タッグチームの参戦によるところも非常に大きく、また折しもロン・ウッドがファンキーロックの名盤ソロアルバム「ナウ・ルック」をリリースしたぱかりというタイミングもありましたから、ミック・ジャガーのテンションも異常なほどで、ほとんどテンパッたようなハッスルぶりは空前絶後!

こうして繰り広げられる悶絶のロックショウはワンステージが2時間超に拡大され、しかも野暮なほど当然の若さだったストーンズの面々は終りなき日常の中にも、自分達が楽しんでいるが如き良い雰囲気さえ滲ませている様に感じます。

それは初っ端からリズムとビートの至芸を披露する「Honky Tonk Women」、ハードさを増した「All Down The Line」、ファンキーロックの醍醐味という「If You Can't Rock Me」~「Get Off Of My Cloud」の新機軸メドレーにおけるツカミから圧巻であって、「Honky Tonk Women」は歌詞を追加してロン・ウッドにもソロパートを設けてありますし、「If You Can't Rock Me」~「Get Off Of My Cloud」のメドレー展開ではチャーリー・ワッツのファンキーなドラミングが完全に黒人コンビからの刺激によるものとだけは言えない、物凄いヤル気が最高ですねぇ~~♪

あぁ~、何度聴いても既に興奮度は絶頂で、後は一瀉千里に最後まで持っていかれてしまうんですが、前述した「ファンキー」というポイントでは、なんと言っても「Fingerprint File」が極みつきで、ビル・ワイマンがシンセサイザー、ロン・ウッドがベース、そしてミック・ジャガーがギターを担当することによって演じられたドロドロに熱いグルーヴには、ビリー・プレストンのピアノも重要な役割を果たしていますし、キース・リチャーズも大健闘!

そして驚くなかれ、助っ人参加のビリー・プレストンが主役となった「That's Life」と「Outta Space」のファンキーロック大会も、残されている7月11日の映像でご覧になれるとおり、ミック・ジャガーの宙乗りやビリー・プレストンのダンスに加え、実に楽しそうにギターを弾くキース・リチャーズが憎めませんし、ここだけドラムスがオリー・ブラウンに交代した事も結果オーライでしょう。

まさにその場の観客も、ここで音源を聴くファンも、完璧にノセられてしまう瞬間が提供され、そしていよいよ終盤十八番の展開には、思わず腰が浮いてしまうほどです。

それと同時に素晴らしいと思うのがミック・ジャガーの深淵な企み(?)というか、おそらくは意図的であろうアップテンポにおける原曲メロディの破壊的歌い回しと反比例するようなスロー曲での泣き落とし節で、特にこの日の「Wild Horses」は個人的に大好きです。

ということで、全てのロックファンには絶対に楽しめる音源! と、本日は言いきってしまいます。

特に「スティール・ホイールズ」以降にファンになられたお若い皆様にとっては、ロン・ウッドがすっかりキース・リチャーズの舎弟に満足している様な、極言すればストーンズに居られるだけで納得の姿勢に慣れているかもしれませんが、例えサポートであったにしろ、憧れのストーンズと一緒にやれる喜びを見事な緊張と緩和で表現していた1975年のツアーライプこそ、真骨頂だったと思われます。

なにしろ、そのファンキーなギタープレイがバンド全体をリードしている瞬間さえ感じられるんですからっ!

そして、もうひとつ特筆しておきたいのが、ビル&チャーリーが居てこそのストーンズであるという真実です。全く特有のノリというか、ビル・ワイマンが抜けて以降の妙にタイトすぎるリズムなんて、「現在のストーンズのつまらなさ」を証明する何物でもありませんよねぇ~~。

ご存じのとおり、この当時のストーンズはミック・テイラーの脱退によって新作も出せず、口の悪いファンからは、何の目的意識も無いとまで決めつけられた巡業が、この1975年のライプでした。しかしリアルタイムでの評判は決して低いものではありませんでしたし、実際にブート等々で聴けば、それまでとは別の味わいが出ている事にハッとさせられたものです。

また、これも良く知られているとおり、後に発売されるアナログ盤2枚組ライプアルバム「ラブ・ユー・ライブ」にも、この北米巡業の音源が用いられている事で、つまりは相当数のステージが正式に録音されているはずですから、ここに7月13日とする歌と演奏が蔵出しされても不思議ではありません。

と言う事は、ストーンズが当たり前に得意のライプ盤手直し作業が、ここでもあった懸念(?)は打ち消せず、どうやら前述した本当の金曜日、つまり7月11日の音源もパッチ用として使われた形跡が……!?

あえてタイトルに「金曜日」を使ったのは、マイク・ミラード音源の人気に敬意を表した上でのタネ明かしなのかもしれませんよ??

う~ん、深みから抜け出せません。

現実的には仕事に苦しめられていながら、さあ、もう1回、聴くぜっ!

そんな事を繰り返しているのが、サイケおやじの日常であります。

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転石ネットアーカイヴ第一弾

2012-04-08 15:53:47 | Rolling Stones

The Brussels Affair '73 / The Rolling Stones (Rolling Stones Archive)

すっかりデジタル時代の今日、音楽の売買も急速にネットが主流になりつつありますが、もちろんそれは「音源」中心主義であって、まあ、聴ければそれで良し! みたいな風潮はサイケおやじの様な者にとっては些かどころか、かなり寂しいなぁ……。

しかし「音」という見えない対象を、例えばCDのような見える「物体」に変えない流通手法は、ブートという違法音源業者にとっては僥倖であり、しかもデジタル化したそれらの音源が瞬時に換金出来る商売は、さらなる市場の活性化に繋がったようです。

なにしろブート屋に足を運ばなくとも、ネットで検索すれば海外の業者がどっさり紹介されますし、お目当てのミュージシャンが残した珍しい音源が手当たりしだいにゲット出来る環境なんて、一昔前には相当に難しい事でしたからねぇ。

ちなみにここまでの経緯で書いておきたいのが、ブート業者の流通手法のそれまでの苦労のひとつで、入手した貴重音源からCDをプレスしても、それをジャケット付きのケースに入れて商品化すれば、その過程で触法という事から、CD本体とジャケット&プックレットは別々に運搬し、販売場所で直前にケース収納するという遣り口が一般的だったようです。

したがって、それらの行為を伴わないネットによるDL販売は渡りに船!

業界の活性化も充分に納得出来るわけですが、もちろんミュージシャン側のエージェンドやレコード会社も黙っている事は出来ず、長年の被害者だったストーンズがついに自らそういう手段によっての秘蔵音源蔵出し事業のスタートは大歓迎♪♪~♪

本日ご紹介は昨年晩秋に出た、まさに公式ブートと称されるのも当然が必然の人気作として、ファンには嬉しい1973年秋の欧州巡業ライプからの放送用音源であり、実はブートの定番でもあったんですが、驚いたことには完全なる初出と思われるトラックが入っていたんですから、心底感涙でした。

 01 Opening ~ Brown Sugar (1st show)
 02 Gimme Shelter (2nd show)
 03 Happy (2nd show)
 04 Tumbling Dice (2nd show)
 05 Starfucker (2nd show)
 06 Dancing With Mr.D. (2nd show) ※
 07 Doo Doo Doo Doo Doo (2nd show) ※
 08 Angie (2nd show) ※
 09 You Can't Always Get What You Want (2nd show) ※
 10 Midnight Rambler (1st show)
 11 Honky Tonk Women (2nd show) ※
 12 All Down The Line (2nd show)
 13 Rip This Joint (2nd show)
 14 Jumping Jack Flash (2nd show) ※
 15 Street Fighting Man (1st show)

結論から言うと既に述べたとおり、基本的にはラジオ放送用に録られたものですから音質は秀逸の極みなんですが、今回は新たにボブ・クリアマウンテンがリミックスを施したらしく、それゆえにストーンズ十八番のパート差し替え技も随所で使われているのは決定的です。

実は不様な言い訳になりますが、本当はもっと早くに書くべき音源でありながら、それらを聴き比べ検証するのに手間取り、今日に至ってしまいました。

で、肝心の音源データなんですが、基本的には1973年10月17日にブリュッセルで行われた2回のステージから抜粋構成してあり、その中の幾つかはアナログLP時代から、例えば「ベッドスプリング・シンフォニー」とか「ナスティ・ミュージック」等々の歴史的名盤となり、CD時代にも「ヨーロッパ'73」や「ロスト・ブリュッセル」等々に受け継がれた有名なものです。

ところが今回、ついに公にされた音源は、そこには入っていなかった「2nd Show」からのトラックが大部分を占めているんですから、たまりません♪♪~♪

もちろんそれにしても、中途半端な音質で流通していたトラックが有るにはあったんですが、ここまでの高音質で、しかも完奏している初出の曲が揃っているとなれば、これは大事件!!

一応、※印がそれに該当するはずですが、逆説的に言わせていただければ、全体に音が綺麗に纏まり過ぎた感も強いリマスター&リミックスにより、手持ちのブート音源の幾つかとはあまりにも印象が異なってしまい、確信が持てないんですよねぇ……。

しかし「All Down The Line」のミック・テイラーのギターは既発音源を聴けば一発! 何故か途中で音が出なくなっていますから、これは差し替えが明らかです。

また「Midnight Rambler」終了後のミック・ジャガーのMCも、おそらくは転用だと思われますし、「Tumbling Dice」や「Honky Tonk Women」等々でキマリすぎるミック・テイラーのオカズのフレーズも、オーバーダビングの疑惑が濃厚!?

ということは、既に本人はストーンズを離れているわけですから、リアルタイムでは表沙汰にはならなかったそういう手直しがあったとすれば、ストーンズは本気でライプ盤を企画していたのかもしれません。

その意味で冒頭の「Brown Sugar」は実に意味深で、ホーンセクションがミックスされたチャンネルの相違が、これまで世に出たブツでは度々問題視されていたところを、今回は右チャンネルに相当大きな音量で入れられるという公認改定版になっています。

ちなみに気になるギターのミックスでは右にキース・リチャーズ、左にミック・テイラーという基本姿勢が遵守されていますから、ご安心下さい。

そしてもちろんキースのヘタウマプレイは言わずもがな、ミック・テイラーの何時も同じようなフレーズが積み重なっていく快感プレイは最高で、例えば「Brown Sugar」では前半がスライド、後半が単音弾きによるギターソロは既にして圧巻ですよ♪♪~♪

また前述したボブ・クリアマウンテンの新ミックスは、得意技である重低音強調主義が貫かれ、ドラムスの重量感やベースのタメとモタレが直截的になっていますから、ヘッドホンでも、あるいはR焼きでオーディオ再生しても、なかなかに強引なライプ音源の楽しみが満喫出来ると思います。

ただし演奏そのものは、この時期のストーンズのライプの中では特別に良いということは無いと思いますし、それだけ安定的に凄いステージが日常化していた、まさにひとつの全盛期の証が楽しめるわけです。

そしてそれゆえにというか、前年の北米巡業時に比べると、なにかスマートさが増したような演奏がサイケおやじにはイマイチ、ノリきれません。

当然ながら、ミック・テイラーはここを境にストーンズを辞めてしまうのですから、とんでない贅沢な戯言なのは自覚しているつもりなんですが……。

ということで、入手はストーンズの公式サイトで簡単&安価に可能なんですが、これをプレスCD化して売っているブート業者も存在するんですから、いやはやなんとも!?

実は同様の事態は他のミュージシャンにもあって、例えばビートルズ物なんかは貴重で珍しい音源が堂々とネット配信販売されていますので、ブート業者の中にはそれ等をプレス盤やR焼きにし、如何にものジャケットを付けて販売するというのが、今日の現状のようです。

う~ん、ブート業界も厳しく変化していますよねぇ。

まあ、それはファンにとっては、良くも悪くも歓迎すべき事なのかもしれませんし、ミュージシャン側が積極的に関わってくれる状況が続くのであれば、結果オーライでしょう。

なにしろストーンズにしても既に1975年のLA、そして1981年のハンプトンという既成ブート音源の定番をネット配信販売しているほどですから、今後の楽しみも尽きないのでした。

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久々に会心のストーンズ

2011-07-03 14:23:54 | Rolling Stones

Shea Stadium 1989 / The Rolling Stones (bootleg = CD)

苦しめられた出張からも無事に帰還出来ました。

そこで本日は届きっぱなしのいろんなブツを開封し、ようやく楽しんでいる次第ですが、とにかくご紹介したいのが、ストーンズのブート2枚組CD!

なんとっ!? これまでサイケおやじは部分的にしか聴いたことがなかった、1989年10月10日のライプ音源で、おそらくはこの日の完全版じゃないでしょうか。

しかも客席からの隠密録音ながら、その場の臨場感とステージからの演奏の音圧バランスが、なかなか良好♪♪~♪ 久々に熱くさせられました。

☆Disc-1
 01 Intro.
 02 Continental Drift
 03 Start Me Up
 04 Bitch
 05 Sad Sad Sad
 06 Undercover Of The Night
 07 Harlem Shuffle
 08 Tumbling Dice
 09 Miss You
 10 Ruby Tuesday
 11 Angie
 12 Rock And A Hard Place
 13 Mixed Emotions
 14 Honky Tonk Women
 15 Midnight Rambler
☆Disc-2
 01 You Can't Always Get What You Want
 02 Little Red Rooster (with Eric Clapton)
 03 Before They Make Me Run
 04 Happy
 05 Paint It Black
 06 2000 Light Years From Home
 07 Sympathy For The Devil
 08 Gimme Shelter
 09 It's Only Rock'n Roll
 10 Brown Sugar
 11 Satisfaction
 12 Jumping Jack Flash
 13 Outro.

演目は上記に掲載致しましたが、ご存じのとおり、当時のストーンズはバンド崩壊の危機から奇蹟的な復活を遂げた新作アルバム「スティール・ホイールズ」を携え、7年ぶりの巡業ツアーを敢行していますが、これが賛否両論はあろうとも、ハイテクを駆使した音作りとライティングの新しさによって、確実に若年層を掴んだことは言うまでもなく、また旧来からのファンをも満足させるだけの説得力がありました。

そこには安定期のメンバー5人に加え、チャック・リヴェール(key)、マット・クリフォード(key)、ボビー・キーズ(sax) &アップタウンホーンズ、リサ・フィッシャ(vo)、シンディ・マイゼル(vo)、バナード・ファーラー(vo) 等々の助っ人が相当の働きを演じたことも忘れられません。

そして以降、ストーンズのライプは、こうしたサポートメンバーが欠かせないものになるのですが、だからと言ってバンド本来の持ち味が薄れてしまう恐れなんか、微塵も感じられないのが、この当時の勢いの凄さ!

やはり修羅場の後だけに、意識せずとも気合いがグリグリに入っていたんでしょうねぇ~~♪

ですからストーンズの演奏は十八番のファジーな荒っぽさが良い方向に作用したと言えば、それは贔屓の引き倒しではありますが、ブライアン・ジョーンズ期の楽曲も含めたヒットパレード的な選曲には、サポートメンバーの的確な助演によって新たな魅力が付加されていると思います。

中でも「Paint It Black」から「2000 Light Years From Home」、そして「Sympathy For The Devil」へと続く流れは実に新鮮! ここではサンプリングキーボードを駆使するマット・クリフォードの働きも重要でしょうし、ストーンズ本人達にとっても、様々な想いが交錯するブライアン・ジョーンズを良い意味での思い出に変えられた時の流れが、演奏に表れたんじゃないか?

サイケおやじの独断と偏見による妄想は、そう思いたいのが本音です。

しかし、だとしてもストーンズのサービス精神は流石であり、エリック・クラプトンをゲストにブルースロック大会を演じた「Little Red Rooster」の潔さからキースを主役にした「Before They Make Me Run」と「Happy」の二連発あたりは、まさに唯一無二の和みがいっぱい♪♪~♪

もちろん次々に飛び出すヒット&人気曲の数々には、自ずと夢中にさせられてしまいます。

ちなみに気になる音質は良好と感じていますが、もちろん同巡業から作られた公式ライプ盤「フラッシュポイント」やケーブルTV放送からのブートには及びません。しかし時には音割れするほどの迫力で録られたギターは結果オーライのR&R魂ってところでしょうし、数次上空に飛来する飛行機の爆音や余計な事を喋る観客の声が、これまた既に述べたような臨場感になっています。

まあ、正直言えば、特に「Angie」で顕著なマスターテープの撚れが他にも数か所ありますし、相変わらずテキトーなキースのギターやタイミングが合わずに十八番のゴマカシが目立つミックのボーカル等々、如何にもの状況がブートらしい憎めなさかもしれませんねぇ~。

しかしエリック・クラプトンが参加した「Little Red Rooster」は、文句無しの超目玉! 前述の「フラッシュポイント」やケーブルTVのテイクよりもエグ味の強いギターが凄いですよ♪♪~♪

ということで、発掘音源ブートとしては久々の会心作で、おそらくは1989年の巡業ライプ最良のオーディエンス録音だと思います。

あと、オマケ扱いで付属してきたのが下記掲載のCDで、内容は映画「レディース&ジェントルマン」のサントラ音源でしたので、本篇が公式DVD化された今となっては特に必要も無いでしょう。



ただし、それでもアナログブート時代のジャケットを再現したスリックは嬉しいところ♪♪~♪ ちなみにそこに掲載の曲目は件の初出LPと同じになっていますが、流石は公式盤からの「落とし」ですから、ちゃ~んと全曲収録になっていましたので、ど~せなら、新しくミックスしたライプ盤という体裁を望んでしまうのは、やっぱlり欲張りだと自嘲しています。

う~ん、やっぱりストーンズは最高!

仕事の疲れや諸々のストレスもブッ飛びましたですよっ!

虚心坦懐に感謝です。

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友という絆の確信

2011-06-05 16:07:35 | Rolling Stones

友を待つ / The Rolling Stones (Rolling Stones / 東芝)

ますます脱力させられる永田町のゴタゴタも、元はと言えばお互いの信頼関係が失われたことにあるのは明白でしょう。

もちろん結党から政権を担当するまでの経緯には、寄り合い所帯という「お家の事情」がありますから、外側からは口出し出来無い葛藤やジレンマが、ありきたりの人間関係となって表出しているのかもしれません。

そして、そんなあれこれは、苦楽を共にしてきた盟友であればこそ、複雑な愛憎が尚更に入り混じる結果として、周囲を呆れさせる混迷に……。

これを誰が笑うことが出来ましょうか?

似たような状況は、自分の身にも確かに覚えがありますし、これからだって明日は我が身という思いを禁じ得ません。

しかし、だからといって、相手をペテン師と周囲に言い放ったり、あるいは裏取引の暴露から厚顔無恥の居直りまで演じてしまったら、誰も同情はしないし、バカ扱いは必至というのが、この世の理なのも、また事実!

そこで本日も、思わず口ずさんだのが、この「友を待つ / Waiting On A Friend」でした。ご存じ、ストーンズが1981年9月に出した畢生の傑作アルバム「刺青の男」に収録され、後にシングルとしても大ヒットした素敵な歌謡パラード♪♪~♪

ギターやパーカッションが不思議なラテンの香りを心地良く演出し、また美しいピアノやファルセットのコーラス、さらにはソニー・ロリンズによるテナーサックのアドリブは名演といって過言ではない存在感を聞かせてくれますが、やはりミックとキースの人間関係が滲み出た歌詞も深いところでしょう。

実は当時のグループ内は、既に良く知られているように決して良好ではなく、ミックとキースの確執や自分勝手なビルにマイペースなチャーリーという傍らには、ロニーがオロオロするばかりだったとか!?

まあ、このあたりは数え切れない修羅場を経験してきたストーンズのオリジナルメンバーであればこそ、本当は「分かっている」状況なんでしょうが、外様のロニーには入って行けない部分があったのでしょう。

ただし、そこにはイアン・スチュアートというストーンズ生え抜きのサブメンバーが絶妙のクッション役を果たしていたようですし、土壇場ではきっちり仕事をやってしまうのが、ストーンズという世界一のR&Rバンドです。

この「友を待つ」にしても、実際には1972年末頃にレコーディングされていたマテリアルを引っ張り出して再加工するという、ストーンズの得意技で完成されたと言われていますし、特筆すべきは英文法的に、あえて「Waiting On」とした言葉の使い方に意図的な絆の強調が表れているというのは、今や定説になっています。

ちなみにサイケおやじが、既に前述のLPを持っていながら、何故に掲載のシングルをゲットしたかと言えば、それはご推察のとおり、この日本盤に収録されているのはイントロを一部カットし、フェードアウトも相当に早いという編集バージョンですからねぇ~~♪ 全く油断出来ませんよ、ストーンズのやる事はっ!

おそらく未だ、公式CD化も無いと思われますので要注意ですよ。

ということで、なんだかんだと思惑ばかりが優先している現状の中、このジャケ写も妙に意味深ではありますが、ここまで来てしまうと、なるようにしかならないでしょうねぇ……。

もう、これ以上の虚脱感は勘弁して欲しい気分で、この歌を口ずさんでいるのでした。

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これぞっ! R&Rなキースの生き様!

2011-05-22 16:06:57 | Rolling Stones

ライフ / キース・リチャーズ自伝 (楓書店)

海外では昨年晩秋に発売されていたキース・リチャーズの自伝本!?!

そして先月に出た日本版をようやく読み終えました。

結論から言うと、最高に面白い!!◎☆♪~♪◎☆!

なにしろ、ミックやブライアンも含めて、仲間の事をここまで暴露して問題にならないかっ?

しかし所謂暴露本とは決定的に違うんうですよねぇ~~♪

当然ながら自らのセックス・ドラッグ・ロックンロ~ルについても、強烈な懺悔(?)と心情吐露を貫いていますし、リアルタイムで体験してきた音楽史とも言うべき評論も迫力がありました。

ちなみに「自伝」とされていますが、正確には語り下ろしというか、片っぱしからキースが話した内容をライターのジェイムズ・フォックスが纏めた体裁になっていますから、翻訳が如何にも一般的なキースの口調になっているのは高得点♪♪~♪

まあ、このあたりは十人十色の思い込みかもしれませんが、サイケおやじは好感が持てました。

ですから六百頁超の分厚い本ですが、かなり一気に読めるんじゃないでしょうか。

ネタバレがあるんで、あまり内容には触れませんが、とにかくストーンズファンならば歓喜悶絶は必至ですし、R&Rに少しでも興味がある皆様ならば、一度は読んでも損にはならないでしょう。

極言すれば、これを読んで何も感じないとしたら、おそらくはR&Rを楽しむ感性に欠けているとさえ思えます。

最後になりましたが先日、「シングルボックス 1971 - 2006」について、「買ってはいけない商品ではない」と書きましたが、これは訂正し、心からお詫び申し上げます。

というのは、既にご存じの皆様もいらっしゃると思いますが、期待の大きかった「I Think I'm Going Mad」にデジタルエラーがあります!

これが、とんでもない音飛びっ!

最初は自分が買ったブツだけ、欠陥品と思ったのですが、各方面に探りを入れたところ、少なくとも「Made in the EUと記載されたPolydor製」の商品はダメ! もちろんサイケおやじも、それをゲットしての大失敗でした……。

このあたりについて、メーカーからは何かフォローがあるんでしょうか?

そして、そういうモヤモヤした気分の中で読み始めた「ライフ」に溜飲の下がるのも当然だったというわけです。

やはり修羅場を潜り抜けてきた70年の人生経験は、凄い!

素直に勉強になりました。

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ブラウン・シュガーは何処へ

2011-05-10 16:00:37 | Rolling Stones

Brown Sugar / The Rolling Stones (Rolling Stones Records)

この世に痛快ロック曲ランキングなんてものがあれば、必ずや入るであろう、まさに問答無用のこの一発!

ご存じ、1971年春の公式発売以前、既に1969年の北米巡業時から今に至るもストーンズのライプでは必須の演目になっているほど、絶対に外せない大ヒットですから、これが嫌いなストーンズファンは極めて少ないと思われますし、とにかくロック好きには広く、そして強くアピールする名曲名演でしょう。

冒頭からエグイばかりに炸裂するギターカッティング主体のハードリフ、それを根底から煽るビートが効いたバンド全体のグルーヴが最高にダイナミックですから、ミックのボーカルも猥雑な本音をシャウトしまくり、キースのコーラス&ハモリもヤケッパチという、これがストーンズ流儀のR&R完成形といって過言ではないと思います。

そして実際、これをラジオで最初に聴いた瞬間のサイケおやじは、未だ十代だった青春の血の滾り以上の興奮を痛感させられましたですねぇ~♪ 特に野太いリズム隊のグイノリは、時としてタメとモタレが逆説的に前ノメリなる部分もあり、つまりはストーンズ特有のビート感が、この曲の大きな魅力です。

そこで当然ながらサイケおやじもギターでコードを探りつつ、レコードに合わせてカッティングを弾いてみたのですが、どうにも上手く出来なかったのは当たり前だのクラッカー!?

それは今日、徹底解明されているとおり、キースのギターはオープンG! つまりDGDGBDのチューニングで、しかも6弦が外されていたので、いきなりモロGが弾けるという、なかなかの省エネ的効率の良さがその秘密だったのです。

尤もそんな真相が伝わったのは1970年代も末のことで、それよりも重大な情報だったのが、どうやら「Brown Sugar」のシングルはアルバムとは別バージョン!?

実はサイケおやじはリアルタイムで奮発し、これが収録されたLP「スティッキー・フィンガーズ」を買い、連日連夜に聴きまくっていたので、その細部まで身体に馴染んでいたのですから、これは看過出来ません。

そこで勇躍ゲットしたのが掲載のシングル盤なんですが、結論から言うと、これは該当するものではなく、この日本盤はアルバムと同一のマスターから作られたものでした。

では、その真偽は如何に?

それが次に掲載するイギリス盤3曲入りシングルで、ここに収録の「Brown Sugar」こそが、モノラルミックスのオリジナルシングルバージョンだったのです。

その違いはミックスがモノラルとステレオに仕様が異なっている事はもちろん、ベースや間奏のサックスソロがモノラルバージョンの方は強く出ている感じですし、最後の掛け声がステレオバージョンでは「イェ~~ィ」なのに、モノラルバージョンでは「オ~ラィ」になっている点に顕著です。

ただし演奏の基本的な骨格やテイクは、ほとんど同一じゃないかと思いますねぇ。

しかし、それゆえに奥の細道へ踏み込んでしまうのがストーンズ中毒者の宿業……。

さて、そこで最近、またまた問題のブツが出てしまい、それが既に各方面でボロクソに叩かれている「シングルボックス1971-2006」です。



これは上記に掲載したメーカーからの写真でもご覧になれるとおり、ストーンズ自らが設立した「ローリング・ストーンズ・レコード」で発売した45枚のシングル盤をCD復刻&再発した高額商品セット!

ですから、今や貴重なオリジナルシングルバージョンが完全復刻されていると思うのがファンの当然の思い込みだったんですが、これまた結果は見事な裏切りがどっさり!

本日ご紹介の「Brown Sugar」は通常のステレオバージョンでしたし、他にも???の仕打ちばっかりという、とんでもない蔵出し商売でした。

ただし決して「買ってはいけない」という商品ではなく、それなりに珍しいテイク&バージョンが簡単に手に入る事に加え、なんと今回が初登場なんでしょうか、丸っきりこの企画用に作られたと思しきバージョンが幾つかあるような気がしています。

そのあたりについては現在、鋭意聴取中なので何とも断言出来ませんが、とにかく「Brown Sugar」のオリジナルシングルバージョンがまたしてもCD化されなかったのは残念……。

ちなみに以前に出た「シングルコレクション」にもステレオバージョンが収録されていましたからねぇ、これじゃ何時までも喜んでいるのはブート業者だけでしょう。

ということで、しかしストーンズファンは絶対に挫けないでしょうねっ!

そういう「深~い業」の中で煩悩に苦しむのも、人生の勉強とは言いませんが、味わいのひとつじゃないでしょうか。

問題は今も昔もファジーなストーンズの体質に振り回され、お金を資本家に吸い上げられている現状を納得してしまう自分ですね。

いやはやなんとも、情けない……。

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転石求む!

2011-04-15 15:31:12 | Rolling Stones

ウィー・ウォント・ストーンズ / The Rolling Stones (Decca / キングレコード)

「実況録音盤」というキャッチも眩しいストーンズのコンパクト盤ですが、内容はもちろん1965年にイギリスで発売された33回転のEP「got Live if you want it!」から、何故か「Route 66」を抜いたものです。

 A-1 We Want The Stones
 A-2 Everybody Needs Somebody To Love ~ Pain In My Heart
 B-1 I'm Movin' On
 B-2 I'm Alright

しかし、このジャケットのアイドルノリに近いショットは、ライプステージの写真を上手く使った前述のイギリス盤とは雲泥というか、まあ、リアルタイムの我国ではこれで良かったんでしょうが、このあたりを結果的に後追いだったサイケおやじにとっては些かトホホの気分が打ち消せません。

おまけに掲載したジャケ写をご覧いただければ、その右端にある腕と手に違和感がありませんか? 常識的にはキースなんでしょうが、妙に捻じれたような感じの写り方はズレた義手にようでもあり、極言すれば心霊写真のようでもあります。

またミックとチャーリーの間から出ているブライアンの手にしても、何か生気が感じられない雰囲気がアブナイですよねぇ……。

それとこういうショットになると妙に顕著なビルのラリルレロ系の目線と表情は、これ如何に!? もちろんミックの脱力したムードもノリが悪いなぁ……。

そんな中、ひとり本気なのがチャーリーというオチャメが憎めません。

結局、この当時のストーンズはバリバリの不良バンドというイメージでありながら、やはりショウビジネス=芸能界にどっぷりのスタアグループだったという、これもひとつの証なんでしょうねぇ。

そこにイマイチ、納得していないメンバー達の本音もあるでしょうし、本来は決して育ちが悪くない出自ゆえに、時としてそれが自然に表れるのは当然かもしれません。

ただし、内容は本当に熱いです!

狂熱の歓声だけを印税目当て(?)に曲扱いにした「We Want The Stones」からガッツ~~ンっと叩きつけられる「Everybody Needs Somebody To Love」、そこからグッと重心を低くして演じられる「Pain In My Heart」を聴くだけで、当時のストーンズの魅力が堪能出来ると思います。

そして実に生々しい録音とミックスダウンは、英国ロックの音を作り上げた偉人のひとりといって過言ではないグリン・ジョンズですからねぇ~~♪ 正直、この日本盤はイギリス盤に比べると音そのものが些かメリハリに欠ける部分は物足りないところではありますが、リアルタイムのストーンズが持っていた躍動的突進力は圧倒的に感じられますよ♪♪~♪

しかもB面ではそれが尚更に顕著となって、ブライアンの強烈なスライド&リズムギター、ドライヴするベースとビシバシのドラムスは言わずもがな、本当に上手いミックの煽りと猥雑なボーカルは絶品!

今ではすっかりヘタなバンドの代名詞となった感もあるストーンズにしても、ロクなモニターやPAも無く、凄まじい嬌声の中でこれだけの演奏が出来ていたという事実が忘れられてはならないでしょう。実際、恵まれた環境にある昨今のバンドが、同じ状況ではどうなのか? そんな疑問が思わず心を過るほどです。

ということで、なんとなくストーズ擁護論に走った部分もありますが、しかしこれは正直なサイケおやじの気持なんですよっ!

と思わず力んでしまうほど、ストーンズは初期から現在まで途切れることのない魅力的なバンドでしょう。例えそれが芸能界だろうが、セックスドラッグロックンロールであろうが、ストーンズはストーンズだし、今もって転がり続けている真実こそ、大切だと思います。

ウィ~・ウォント・スト~~ンズ!

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ストーンズで晴らす気疲れ

2011-02-16 16:33:10 | Rolling Stones

19回目の神経衰弱 c/w クモとハエ / The Rolling Stones (Decca / キング)

これも今回の旅先でゲットしてきた1枚で、実は既に所有しているシングル盤でありながら、中古の状態が良くて、しかも値段が信じられないほど安い!?

思わず夢かっ!?

と思った瞬間には、しっかりと手の中にありましたですねぇ~♪

実は現在、某国から仕事関係のお偉いさんが来日していて、その案内を仰せつかり、あちらこちらと国内をウロウロさせられているんですが、昔は外人接待なんて、しゃぶしゃぶ食わしてソープランドという定番コースが、今は何かと我儘を言う奴が多くて、それだけじゃ通用しません。

そこで必要以上に気も遣い、珍しく精神的にも追い込まれる感じだったりしますから、このシングル曲邦題「19回目の神経衰弱」も暗示的でした。

ちなみに楽曲そのものはミックとキースのコンビが書いた原題が「19th Nervous Breakdown」で、ストーンズは1965年12月の北米巡業中にレコーディングし、翌年の2月には発売するという、まさに当時の勢いがダイレクトに伝わって来るギターロックの大傑作! 終盤でキメとなるギターとベースのテケテケが、たまりませんよねぇ~♪

またB面の「クモとハエ / The Spider And The Fly 」は、我国独自のカップリングとされた脱力系ブルースロックの名演で、一応はメンバーの共作とクレジットされていますが、根本的なオリジナルは黒人ブルースマンのジミー・リードですから、そのフニャフニャでイナタイ雰囲気を個性的に表現するミック・ジャガーが流石の存在感だと思います。もちろんブライン・ジョーンズがリードする2本のギターのアンサンブルも味わいの深さを彩っていますよ。

ということで、このあたりは拙サイト「サイケおやじ館」の「転石音盤史 1966 part 1」をご覧いただければ幸いでございますが、いゃ~、それにしてもストーンズの魅力って不滅と再認識しております。

それは実際、気疲れした今回の出張も、このシングル盤に針を落した瞬間から霧散した現実と符合するのでした。

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ストーンズなら、これが最低ジャケット!?

2011-01-05 16:19:54 | Rolling Stones

この世界に愛を c/w ダンデライオン / The Rolling Stones (Decca / キング)

ここ2日、トホホなジャケットのシングル盤を掲載しておりますが、なんとストーンズでは、おそらくこれが最低じゃないか!?

そう思うのが、本日ご紹介の1枚です。

英米で発売されたのは1967年8月ですから、歴史的にはサイケデリックが流行の頂点を極めていた、所謂サマー・オブ・ラブの全盛期ということで、音楽的にも同路線に踏み込んだストーンズの最高傑作になるはずが……。

実は当時のストーンズは人気絶頂でありながら、グループ内はゴタゴタが絶えず、我国の洋楽マスコミで報道されるニュースにしても、巡業ライプでの暴動とか悪いクスリの云々が先行していたと記憶しています。

ちなみに今はストーンズ命の世界に入っているサイケおやじも、それは翌年に発売される「Jumpin' Jack Flash」以降の事ですから、リアルタイムでストーンズに関心があったとは必ずしも言えません。というか、一般的な洋楽ファンの認識としては、当時はビートルズが何でも一番で、それ以外は例えストーンズであったとして、その他大勢のポップスグループのひとつ!?!

そういう受け取られ方だったと思います。

で、詳しい内容については拙稿「転石音盤史1967 part-5」をご一読願いたいのですが、そういう事ですから、このシングル盤をサイケおやじが買ったのは完全な後追いでした。

しかも当然ながら中古で、昭和45(1970)年だったんですが、それにしてもジャケ写を見た瞬間、脱力したメンバーの不統一なショットには???の気分になりましたですねぇ……。

率直に言えば、これはフォトセッションのアウトテイクというか、公式ストーンズグッズのポスターや雑誌へのグラビア等々には絶対に使われないボツ写真でしょう。

う~ん、これが日本で発売されたのは昭和42(1967)年10月なんですが、その頃のレコード会社は、こんな写真しか入手出来ないほど力が無かったとすれば、如何に日本のマーケットがストーンズ側から軽視されていたか、まさに証拠となるべき物件かもしれません。

言うまでもなく、その頃のサイケおやじは既にストーンズのレコードは蒐集の対象になっていましたし、以降もそれは継続している中で、これ以下の写真が使われたジャケットは思い当たらないほどですが、強いて掲載すれば、同時期に発売されたコンパクト盤が、この時と同じボツ写真の別テイクが使われているのが、尚更に別の意味で興味深いところです。

ということで、「ジャケ買い」なんて言葉が堂々と罷り通るご時世ではありますが、その正逆にあるトホホなブツも確かに存在している事実には、あらためて衝撃を覚えています。

それが大物ミュージャンであればあるほど、特に大きなインパクトになるのは当然が必然!

これからも機会があればご紹介する所存ですが、既に手持ちのレコードを一部ではありますが再調査しておりますので、これからもお付き合い願えれば幸いです。

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Stones At Budokan

2010-09-25 16:52:34 | Rolling Stones

Honky Tonk Women c/w Street Fignting Man
                          / The Rolling Stones (London / キング)

9月23日、ストーンズの武道館リベンジ公演に行ってきました。

と言っても、いよいよオフィシャル化も間近という1972年のライプ映画「Ladies & Gentlemen」が武道館で先行上映され、そこへ参加しただけなんですが、それでも昭和48(1973)年の来日中止騒動をリアルタイムで体験したサイケおやじにとっては、リベンジ以外の何物でもありません。

と意気込み、悪天候にも負けず、所謂「1st Show」に出かけたわけですが、そこには同世代の中年者が多かった所為もあり、もしかしたらスタンディングでの騒ぎまくりも想定していたサイケおやじの気分は空回り……。

ちょいと肩すかしのイベントではありましたが、流石に武道館とあって、大音量で迫って来るライプ全盛期の勢いは圧巻! 特にビル・ワイマンのペースは地響きでしたねぇ~♪

気になる画質&音質は、それなりに良かったと思いますが、最近のデジタル処理で作られたブートと比べても、そんなに品質が向上したとは言い難いです。つまりブートも、それなりに健闘していたんですよ。

ちなみに集客は、まあまあでしょうか。おそらくは2&3回目の上映はリピーターも含めて、もっと入りが良かったのかもしれません。

あと、不思議にも残念だったのは「Midnight Rambler」のブレイクの時、恒例の「カッチョ、イィ~~」が出なかったことでしょうか。あ~ぁ、自分でやれば良かったと苦笑いですが、やっぱりストーンズは最高!

さて、そこで本日掲載のシングル盤は、その来日中止なんて理不尽があろうとは夢にも思わなかった昭和48(1973)年1月、来日記念発売として特にカップリングされた思い出の1枚♪♪~♪

実はこの時は他にも数種類の記念盤が出たんですが、サイケおやじが何故にリアルタイムでこれを買ったかと言えば、それはB面収録の「Street Fighting Man」が、もしかしたらシングルバージョンのステレオミックス?◎?!▲??

なぁ~んていうスケベ心を全開にしたからなんです。しかし結果はアルバム「ベガーズ・バンケット」収録のステレオバージョンと同じでした。

またA面の「Honky Tonk Women」もベスト盤に採用されることが多い、通常のアルバムバージョンですから、結局は珍しくもないわけで、結果的にジャケットに印刷された「来日記念発売」という文字だけが心の支えというわけです。

ということで、書き遅れましたが、武道館では映画上映とはいえ、ちゃ~んと開演前のBGMも本番コンサート的に流れていましたし、始まりと終りには拍手が自然発生する等々、やはり参集したファンの心意気が感じられました。

そしてサイケおやじは、あの昭和47(1972)年11月、チケットを求めて東急地下に並んだ事、その後の落胆や憤り、さらに抑えきれないストーンズ熱の高まりやアメリカで接した1981年のツアーでの驚き等々が、まさに走馬灯のように浮かんでは消える感慨に耽ったのです。

あれから幾年月……。

ついにやってきた武道館リベンジ公演は、やっぱり凄かったっ!

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