もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

150215 衆参両院の「テロ非難決議」を非難する!「テロの本質」を真面目に語る政治家はいないのか!

 真面目に「テロの本質」を考えれば、その原因が、決して宗教の違いにあるのではなく、世界的に広がる富の偏在、極端な格差拡大、差別構造の継承、及びパレスチナ問題、それらによる<若者たちの絶望>にあることは、実は誰もがわかっていることだろう! それを「世界には凶悪なテロリストが大勢いて、こいつらを叩き潰せばテロが無くなる」なんて話に無理やりすり替えている。誰も、「テロの本質が、日本・世界の社会構造が抱える富の偏在・格差の拡大及びパレスチナ問題の<野放し状態>にこそある」という本質を語らないし、見させようとしない。そして、凶悪なテロリストへの恐怖ばかりを煽りたてている。これはまさにオーウェルの「一九八四年」の世界と同じだ。今回の国会の「テロ非難決議」に社民党・共産党まで加わっていたのには、あきれ果てた。「誰も本質を見ようとしない。」「武力で世界中の<絶望した若者たち>を封じ込めるべきではないし、不可能だ!」

秋原葉月さん「Afternoon Cafe」ブログから

※(1)「もちろん、普通の人間は戦争を望まない。しかし、国民を戦争に参加させるのは、つねに簡単なことだ。とても単純だ。国民には攻撃されつつあると言い、平和主義者を愛国心に欠けていると非難し、国を危険にさらしていると主張する以外には、何もする必要がない。この方法はどんな国でも有効だ」byヘルマン・ゲーリング ※(2)いつの時代も大衆をファシズムに煽動する手口は同じ。なのに同じ手口に何度も騙されるのは過去に学んでいないから。格差を広げ、セイフティネットを破壊し、冷徹な自己責任論が横行する社会を継続させるのは簡単だ。今よりもっと格差を広げ、セイフティネットを破壊する政策をとればよい。そうすれば人々に自己責任論がもっと浸透し、草の根から勝手に右傾化してくれる。

辺見庸さんのブログから

・権力をあまりに人格的にとらえるのはどうかとおもう。口にするのもおぞましいドブの目をしたあの男を、ヒステリックに名指しでののしれば、反権力的そぶりになるとかんがえるのは、ドブの目をしたあの男とあまり変わらない、低い知性のあらわれである。権力の空間は、じつのところ、非人格的なのだ。だからてごわい。中心はドブの目をしたあの男=安倍晋三であるかにみえて、そうではない。ドブの目をしたあの男はひとつの(倒錯的な)社会心理学的な表象ではありえても、それを斃せば事態が革命的に変化するようなシロモノではない。権力には固定的な中心はなく、かくじつに「われわれ」をふくむ周縁があるだけだ。ドブの目をしたあの男は、陋劣な知性とふるまいで「われわれ」をいらだたせ、怒らせるとともに、「われわれ」をして社会心理学的に(かれを)蔑視せしめ、またそのことにより、「われわれ」が「われわれ」であることに無意識に満足もさせているのかもしれない。ところで、「われわれ」の内面には、濃淡の差こそあれ、ドブの目をしたあの男の貧寒とした影が棲んでいるのだ。戦争は、むろん、そう遠くない。そう切実にかんじられるかどうか。いざ戦争がはじまったら、反戦運動が愛国運動化する公算が大である。そう切実に予感できるかどうか。研ぎすまされた感性がいる。せむしの侏儒との「ふるいつきあい」がベンヤミンのなにかを決定した。そう直観できたアレントほどするどくはなくても、研ぎすまされた感性がいる。けふコビトがきた。ミスドにいった。(2015/11/11)

171016 日刊ゲンダイ:安倍への怒号 立憲への熱狂 選挙の生現場と報道の落差

2017年10月17日 02時23分28秒 | 時々刻々 考える資料
10月16日(月):  
日刊ゲンダイ 文字お越し:安倍への怒号 立憲への熱狂 選挙の生現場と報道の落差   2017年10月16日      https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/215633
  1週間後に迫った10.22総選挙。本当に自民党は大勝するのか。
  大手メディアの情勢調査は「自民堅調」(朝日)、「自民単独過半数の勢い」(読売)、「自公300超うかがう」(毎日)と、どこも自民党の圧勝となっている。
  時事通信の調査では、289選挙区のうち、150以上の選挙区で「当選圏内」に入り、「優勢」55、「接戦」45となっている。選挙区だけで250まで議席を伸ばす可能性があるという。占有率は86%になる。定数176の比例区も、前回並みの68議席に迫りそうだという。合わせると318議席である。
  しかし、自民党が大勝するとはにわかに信じられない話だ。なぜなら、選挙の現場では自民党に「風」が吹いていないからだ。むしろ有権者は自民党に冷たい視線を向けている。街頭演説をしても足を止めず、ビラも受け取らない。とても圧勝しそうなムードじゃない。
  なにより、国民は安倍政権をまったく支持していない。時事通信の10月調査は、支持37%、不支持41%と、支持と不支持が再び逆転している。安倍首相が街頭に立つとヤジと怒号が飛ぶ状況である。国民から嫌われ、「ノー」を突きつけられている政権が、どうして選挙で圧勝するのか理解不能だ。
  逆に、急速に支持を拡大させているのが、自民党と真正面から対峙している「立憲民主党」である。驚くのは、枝野幸男代表が街頭に立つと、動員もしていないのに、あっという間に聴衆が集まることだ。週末の14日(土)、新宿で街頭演説した時は、なんと2500人が囲んだ。小池百合子が都知事選で戦った時よりも人数が多い。
  しかも、聴衆の熱気がハンパじゃない。枝野が「上から目線の政治を、草の根からの、国民の声に基づく政治に変えないといけない」と訴えると、大きな拍手が起き、自然に「枝野コール」が湧き上がる。自民党に対する有権者の冷たい視線とは正反対である。

■残り1週間で情勢は大きく変わる
  「自民圧勝」という大手メディアの情勢調査と、選挙の現場には大きな乖離がある。とても、自民党が300議席を奪いそうな雰囲気ではない。  投票日まであと1週間ある。これは、波乱もあるのではないか。橋本首相が退陣した98年7月の参院選も、当初、自民党は70議席を獲得すると予想されていたが、残り1週間で情勢が変わり、44議席と惨敗している。
  政治評論家の森田実氏が言う。
  「立憲民主党への支持が広がっているのは、落選覚悟で小池百合子の“踏み絵”を拒否した態度に共感したことと、安倍首相の暴走をストップさせるためには、リベラル勢力である立憲民主党を勝たせるしかないと有権者が確信しているからでしょう。心ある有権者は、安倍自民党を圧勝させたら大変なことになると強い危機感を持っている。そうした意識の高い人が、立憲民主党を応援しているのだと思う。立憲民主党には、小口の個人献金が殺到しているといいます。身銭を切って政治家を応援するのは、よほどのこと。あっと驚く選挙結果になる可能性がありますよ」
  当初、自民党を脅かすとみられた「希望の党」は完全に失速。「排除の論理」を持ち出したことで、小池代表が有権者から嫌われ、野党第1党を立憲民主党に奪われる可能性も出てきた。
  とうとう、希望の党は候補者が勝手に自分の主張を口にし始め、小池代表も慌てて自民党との連立を否定するなど支離滅裂になっている。
  選挙情勢は大きく変化している。熱狂的な「枝野コール」と、安倍政権の支持率下落を見る限り、選挙結果がどうなるか、まだまだ分からない。

解散後「モリカケ」に触れない大マスコミ
  実際、自民党は公示前の284議席から、50以上議席を減らしてもおかしくない。逆転可能の選挙区が50近くあるからだ。時事通信の情勢調査でも「当選圏内」は150に過ぎない。もし、50以上減らしたら、たとえ自公が過半数を確保しても、選挙後、安倍首相は退陣に追い込まれる可能性がある。
  それにしても、大手メディアの選挙報道はどうかしている。
  もともと10.22総選挙の争点は、モリカケ疑惑であり、解散に大義があるのかどうか、だったはずである。もし、大新聞テレビが、この2つを大々的に取り上げていたら、安倍は追い込まれていたはずだ。実際、解散直後には、自民党は大幅に議席を減らすと予測されていた。
  ところが、解散後、大手メディアは、この2つについてまったく触れなくなっている。大新聞テレビが報じないから、いつの間にか争点からも消えてしまった。結果的に安倍を助けているのは明らかだ。
  公平・中立な報道を隠れみのに、「自民堅調」などと調査結果をタレ流しているだけである。
  「大手メディアの甘い報道に安倍首相はホッとしているはずです。もし、欧米先進国で、国民に支持されていない政権が選挙で圧勝するような情勢調査が出たら、メディアは黙っていないでしょう。有権者に対して、本当にそれでいいのか、民主主義が機能していないと警告を発するはずです。まして、安倍首相は、国民のヤジを恐れて、遊説日程を直前まで明らかにしないようなトップです。平然と『自公300超うかがう』などと報じるなど考えられないことです」(政治評論家・本澤二郎氏)
  なぜか、大手メディアは、枝野代表の街頭演説に聴衆が殺到していることも伝えようとしない。安倍政権の毒が回っているのではないか。

■あと4年、安倍政権が続いたらこの国はオシマイ
  それもこれも、大新聞テレビに危機感がないからだ。
  この総選挙で自民党を圧勝させたら、安倍政権は4年後の2021年まで続くことになる。そうなったら、この国の民主主義はもう終わりだ。「戦後レジームからの脱却」を掲げる安倍が、安倍政治の総仕上げをしてくるのは間違いない。すでに「自衛隊を明記した条文を追加する」と改憲案を明らかにしている。
  「どんなに支持率が低くても、選挙に勝ったら、安倍首相が『国民に信任された』とやりたい放題やってくるのは明らかです。もちろん、“モリカケ疑惑”など過去の不祥事も帳消しになるでしょう。野党が追及しても『自分は国民に支持された』と一蹴するのは目に見えています。あと4年間、議会も暴走を止められなくなる。それどころか、希望の党と保守大連立を組む可能性さえある。恐ろしいのは、安倍首相は個人の“私的領域”や“思想信条”にまで踏み込もうとすることです。道徳を教科化し“価値観”を押しつけている。個人の価値観にまで干渉するのは、独裁者の特徴です。4年間で国民生活は相当、息苦しくなりますよ。立憲民主党が支持を拡大しているのも、多くの有権者が、安倍政治にストップをかけないと大変なことになると危機感を強めているからでしょう。10月22日の総選挙は、あとから振り返ると、歴史のターニングポイントになる可能性がある。戦後民主主義の存亡をかけた戦いになると思います。なのに、大手マスコミは、国民に比べても危機感が薄すぎます」(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法)
  大マスコミは「自公300議席」などと報じているが、まだ選挙情勢は大きく変わる。有権者は絶対にあきらめてはダメだ。

171016 アベよ、さらば!<毎日新聞調査>「安倍首相続投望まず」47% ※政権への国民不信状態は続く。

2017年10月16日 21時10分17秒 | 時代の記憶
10月16日(月):          

小選挙区制の選挙で自公政権が大勝しても、アベは国民の信用を全く得られていない。国民の支持のないアベを頂く自公政権は安定しない。何かを強行しようとすれば、必ず強い反発が起こり、支持率は急落する。アベをすげ替えない限り自公政権は信頼されない。

選挙後、欺瞞の「希望の党」は分裂するだろう。前原詐欺師や細野・長島らは維新などと会派を作ればよい。今回、リベラル政党として「立憲民主党」が選挙で大勝利し、「希望の党」から分党した旧民進党勢力や参議院民進党と合流して、自由党、社民党、共産党と統一会派を作れば、自公政権に十分対抗できる国民的受け皿になる。そうすれば、多数の議席を持つ自公政権も勝手なことはできなくなるだろう。その際、「立憲民主党」の名前は是非残してほしい。

毎日新聞<毎日新聞調査>「安倍首相続投望まず」47%  10/16(月) 2:35配信
 毎日新聞が13~15日に実施した特別世論調査で、衆院選後も安倍晋三首相が首相を続けた方がよいと思うかを聞いたところ、「よいとは思わない」が47%で、「よいと思う」の37%を上回った。今回の情勢調査で自民党は300議席を超える可能性があるという結果が出たが、首相の人気とは必ずしも合致していない
  安倍首相の続投を「よいとは思わない」は立憲民主支持層で89%、希望支持層で80%、共産支持層で88%に上った。「支持政党はない」と答えた無党派層でも「よいとは思わない」(59%)が「よいと思う」(25%)を大きく上回った。
  逆に自民支持層では「よいと思う」が76%に達した。公明支持層も57%が続投を望んでおり、与党支持層と野党支持層で結果が分かれた。
  「よいとは思わない」と答えた人の比例代表の投票先は、立憲民主党が26%で最も多く、希望の党20%▽共産党11%--などとなった。首相に批判的な層の投票先が野党各党に分散していることがうかがえる。自民党も12%あった。
  一方、「よいと思う」と答えた人の61%は自民党を挙げた。
  主な政党支持率は、自民29%▽立憲10%▽希望9%▽公明5%▽共産4%▽維新3%▽社民1%--など。無党派層は28%だった。
  無党派層の比例代表の投票先は、自民16%、立憲15%、希望11%の順になった。
【吉永康朗】
  ◇調査の方法
  13~15日の3日間、全国289小選挙区ごとにコンピューターで無作為に数字を組み合わせて作った電話番号に、調査員が電話をかけるRDS法を使いJNNと協力して実施した。福島第1原発事故で帰還困難区域などに指定されている市町村の電話番号は除いた。全国の有権者7万3087人から回答を得た。

171016 高橋純子編集委員【政治断簡】負け犬?上等じゃないの ※少し壊れかけてて面白い!

2017年10月16日 20時04分26秒 | 時代の記憶
10月16日(月):  

朝日デジタル【政治断簡】負け犬?上等じゃないの 編集委員・高橋純子  2017年10月16日05時00分
  国難災難非難GOGO総選挙、みなさまいかがお過ごしですか。ごあいさつが遅れましたが私、先月から次長を離れて編集委員に合流致しました。訂正ゼロ、炎上ゼロ、このオレを、守り抜く。オレ・フォー・オレの決意を新たに頑張る所存でございます。
     *
  いやはや。私とて別に好きでやっているわけではないのだが、ふざけずにいられないのはひとえに、ふざけんなと思っているからである。
  何のための選挙なのか、いまだにさっぱりわからない。それでもひとたび号砲が鳴れば、いやが応でも参加せざるを得ない私たちのトホホ。正々堂々と戦うことを誓いまーすって、あれ? 玉入れのカゴ、赤組のだけ大きくない?
  こんな不条理な大運動会が民主主義という広場で臆面もなく繰り広げられ、最後は勝ち負けという結果にのみ集約されてしまうことにおののく。勝ちさえすればいいのか?と問えば、それが民主主義ってもんさ、うまくしてやられて文句を言うのは負け犬の遠ぼえだよと、訳知り顔の人々に諭される不愉快。
  今夏の高校野球東・西東京大会、早稲田実業・清宮幸太郎主将の宣誓を思い出す。
  「野球の素晴らしさが伝わるよう、野球の神様に愛されるように、全力で戦うことをここに誓います」
  1180人の候補者のみなさん、あなたは何のために戦っていますか? あなたの戦い、民主主義の神様に愛してもらえそうですか?
     *
  さて、勝つことと引き換えにされているのは、なんといっても言葉だ。政治は、言葉を手段とする営みである。主張。説明。議論。説得。ところがどうだ。国会でも、選挙でも、その場しのぎの言い訳やごまかし、扇動、攻撃、分断の言葉ばかりが幅を利かせ、吐いたそばからゴミ箱に放り込むかのごとくの無責任が横行している。その究極が「国難突破解散」だろう。
  政権を選ぶとかのはるか手前にある惨状。源流をたどれば当世のはやり言葉「リセット」「革命」に行き当たる。
  疑惑の追及をかわすため選挙でリセットを試みた人(もみ注:アベ?)。上向かぬ党勢に音をあげ「解党」というリセットボタンを押した人(もみ注:前原詐欺師?)。とにかく何でもリセットな人……(もみ注:排除おばさん?)非歴史的で、前だけを見て、過去は力ずくで「なかったこと」にできると考えている節がある。政治家特有の「病」なのだろうか。
  人間は、当たり前だがリセットできない。だから他人の不信を買わぬよう大言壮語は慎み、説明を尽くす。歴史を参照して過ちを繰り返さぬよう注意する。それでも失敗した時は謝り、反省する。人生の負債をため込まぬよう、こわごわ生きていくしかないのだ。しかしリセットできると思えば、いま・ここ・わたしの欲望を解放し、大胆不遜に生きられる。ツケがたまってきたら、はい、リセット!
  選挙はリセットボタンじゃない。そんな簡単にリセットされてたまるか。負け犬? 上等じゃないの。民主主義の番犬となって、ギャンギャン遠ぼえを響かせてやれ。なかったことにはさせない。私は全然納得していないぞと。

7 008 池上彰「この日本で生きる君が知っておくべき「戦後史の学び方」 」(文芸春秋:2013)感想4+

2017年10月16日 01時52分36秒 | 一日一冊読書開始
10月15日(日):    副題:池上彰教授の東工大講義 日本編

253ページ     所要時間4:40     アマゾン461円(204+257)

著者62歳(1950生まれ)。長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、73年にNHK入局。報道記者として、松江放送局、呉通信部を経て東京の報道局社会部へ。警視庁、気象庁、文部省、宮内庁などを担当。94年より11年間、NHK『週刊こどもニュース』でお父さん役をつとめ、わかりやすい解説が話題に。2005年3月にNHKを退社し、フリージャーナリストとして多方面で活躍中。12年4月より東京工業大学リベラルアーツセンター教授。

戦後史の流れを大きく押さえながら、テーマを分かりやすく説明してくれている。池上さんのクオリティーを十分に維持されている内容である。

今サイト更新しながら、ネットで「奥田愛基氏 スピーチ 『BOTTOM UP DEMOCRACY』「新宿アルタ前大街宣」2017.10.9 」を観ていた。その中で、前原詐欺師の「名を捨てて実を取った」って言葉に対して、奥田愛基さんが「捨てられたのは(名ではなくずっと民進党の存在を野党第一党として信じてきた)俺たち(有権者)自身なんだ!そのことをわかってないで捨てられたことが本当に悔しい。」旨の発言が、すごく胸に響いた。前原詐欺師の本質が、まさに正鵠を射る形で指摘されていたのだ。昨日、前原は「民進党の再結集は有権者を愚弄であり、絶対にやってはならない」と言っていた。むかついたが無視していたが、奥田さんの言葉を聞いて、改めて指摘しておく。政治をただのパワーゲームとして観て、その中に有権者の姿を見すらしなかった。有権者からどう見られていたのかを考えすらしなかった、この男の方こそが、有権者を最大限に愚弄しているのだ。

【目次】1原子力ー事故からわかる「想定外」のなくし方/2復興ーどうやって敗戦の焼け跡から再生したのか?/3自衛隊と憲法ー「軍隊ではない」で通用するのか/4政治ー55年体制から連立政権ばかりになったわけ/5日米安保ー米軍は尖閣諸島を守ってくれるのか?/6エネルギーーエネルギーが変わるとき労働者は翻弄される/7韓国ー“普通の関係”になれない日韓の言い分/8教育ー学校では教えない「日教組」と「ゆとり教育」/9高度成長ー日本はなぜ不死鳥のように甦ったのか/10公害ー経済発展と人の命、どちらが大事ですか?/11沖縄ー米軍基地はどうして沖縄に多いのか/12全共闘ー1968年、なぜ学生は怒り狂ったのか/13国土計画ー日本列島改造は国民を幸せにしたか/14バブルーアベノミクスはバブルの歴史から学べるか/15政権交代ーなぜ日本の首相は次々と替わるのか

【内容情報】敗戦から高度成長に至ったわけ、学校では教えない「日教組」、アベノミクスとバブルの教訓まで。池上彰教授のわかりやすい戦後史講義を実況中継。池上さんの座右の銘は愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。どん底日本を変えるために、ほんとうの戦後史を学びたい人への一冊です。

171014 【憲法季評】規範なきがごとしの政権 解散・改憲、際立つ不誠実 蟻川恒正

2017年10月14日 17時03分30秒 | 時々刻々 考える資料
10月14日(土):       ◎諦めない。アベだけは変える。許さない。

朝日デジタル【憲法季評】規範なきがごとしの政権 解散・改憲、際立つ不誠実 蟻川恒正  2017年10月14日05時00分
  今回の衆議院の解散は、一言でいえば、不誠実な解散である。
  野党4党などによる臨時国会召集の要求書が6月に出されながら、憲法により召集義務を課された内閣がその要求を3カ月放置した上、ようやく召集した国会を、自民党が選挙で勝つには今しかないというもっぱら政局的な判断から、いきなり解散したこと。8月3日に内閣が改造され、首相が「仕事人内閣」とまで高言した大臣たちに、閉会中審査を除き、国会で「仕事」をする機会を与えぬままの解散となったこと。野党からの厳しい追及を避けるためという以外には説明のしようがない一切の審議を回避した冒頭解散に、取って付けたような解散理由をつけて、臆面もなく「国難突破解散」と自称したこと。
  北朝鮮問題のほか、再来年10月に予定される消費税率引き上げに際しての税収の使途変更という本来であれば国会で論戦すべき問題を、「国民生活に関わる重い決断を行う以上、速やかに国民の信を問わねばならない」と大語して、むしろ国会を閉じる理由としたこと。その結果、自ら煽(あお)った「国難」のさなか、あえて政治の空白を作り出すという自己矛盾をおかして平然としていること。自己矛盾は、国会閉会中の有事に備えた緊急事態条項がぜひとも必要だとして自民党が検討している憲法改正案に照らすとき、一層際立つこと。その全てが、不誠実というよりほか表現しようのない解散劇であった。
    *
  この政権および政権与党は、国会審議の重要な局面において不誠実であることが多かった。今年6月、国民から審議の継続を求める声が強かった共謀罪法案を(「特に緊急を要する」(国会法56条2項但書)という要件を充(み)たさないにもかかわらず)委員会採決を省略する「中間報告」という便法により成立させた。2年前には、安保法制を正当化するために、集団的自衛権に言及さえしていない砂川事件最高裁判決と、集団的自衛権の行使を違憲とした過去の政府見解とを根拠に、集団的自衛権の行使を逆に合憲と強弁した。
  不誠実が、個人の人格あるいは組織の体質の問題なら、道徳的に批判すべき問題にとどまる。不誠実ゆえに法案が成立しても、通常は、結果である法律の内容が適切かどうかを問題とすれば足りる。
  けれども、自らを縛っている規範を物ともしないかのような現政権の不誠実は、法的な不誠実というべきものである。
  「中間報告」は、プライバシー侵害の重大なおそれのある法案に対しては、適切なセーフガードを用意すべく熟議しなければならないとする規範を無視する振る舞いであった。砂川判決や政府見解を恣意(しい)的に援用することができたのは、自衛のための措置は「国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底からくつがえされる」「急迫、不正の事態」を排除するための「最小限度」でなければならないとする規範を、本当に厳重な縛りとは考えていなかったからだろう。
  今回の解散は、解散権は内閣の重要政策が衆議院多数派によって反対されるなど、どうにも行き詰まったときに行使されるものだとする議院内閣制の根本規範をあってなきが如(ごと)きものとする意識(「解散は首相の専権」)の上にのみ可能だった。
  国会議員をはじめとする公権力担当者は、自由な社会が彼らに課した拘束に対して誠実であるべき義務を負う。日本国憲法は憲法違反の行為を無効とするだけでなく、公権力担当者に憲法尊重擁護義務(憲法99条)を課した。憲法に対して誠実であるべき義務とは、憲法違反の行為をしない義務にとどまらない。それは、公権力担当者に対し、憲法が課すハードルに真摯(しんし)に向き合うこと、乗り越える場合にも正面から越えることを要求し、ハードルをなぎ倒したり、横からすり抜けたり、ハードル自体を低いものに替えることを不誠実とする。
    *
  目標としての護憲か改憲か以上に、政権を担う者を評価する上で本質的なのは、憲法に対して誠実であるか不誠実かの対立軸である。憲法改正を主張するとしても、個々の憲法条項による公権力への拘束を重く受けとめ、限界まで解釈を試みた上で、他に選択の余地がないと国民が納得できる仕方で改憲を主張するのが、憲法に対する誠実である。
  自民党による改憲の主張は、この点で、憲法に対して不誠実であるといわなければならない。同様に、「一たん現行の憲法を停止する……今のしがらみとか既得権とか、今のものをどのようにどの部分を……変えるというような議論では、本来もう間に合わないのではないか」(2000年11月30日、衆議院憲法調査会での小池百合子議員発言)という形で、「しがらみ」を「リセット」するように改憲を主張するのも、憲法への不誠実である。
  だが、問われているのは政治家だけではない。政治家が憲法を尊重擁護するのを励まし、支えるのは、国民一人一人の役目である。公権力担当者を縛る規範に対して政治家が誠実であるか否かを、われわれは見ていなければならない。
    ◇
 ありかわ・つねまさ 1964年生まれ。専門は憲法学。日本大学大学院法務研究科教授。著書に「尊厳と身分」「憲法的思惟」。

171014 山本太郎は信用できる!日刊スポーツ:山本太郎氏「戦略的投票を」海江田氏らをはしご応援

2017年10月14日 16時54分40秒 | 時々刻々 考える資料
10月14日(土):   衆院選の有権者に“戦略的投票”の必要性を訴える自由党の山本太郎共同代表(撮影・村上幸将)
(外部リンク:http://www.taro-yamamoto.jp/daily-activities/7463)
日刊スポーツ山本太郎氏「戦略的投票を」海江田氏らをはしご応援 10/13(金) 22:40配信
  自由党の山本太郎共同代表(42)が13日、東京12区から立候補した共産党・池内沙織氏と、同1区から立候補した立憲民主党・海江田万里氏を、はしごして応援した。
  山本氏はこの日午後、池内氏の選挙カーに乗ってJR王子駅前に到着すると、マイクを手にこう言った。
  「この人しかいないんです。そして比例では日本共産党! 共産党って書いて下さい! 間違いないから!
  山本氏は、その足で東京メトロ南北線、都営地下鉄大江戸線を乗り継ぎ、大江戸線東新宿駅に向かうと、同駅近くの街頭に立った海江田氏の元に駆け寄って、熱弁を振るった。
  「一部の者たちが、一部の者に対しての奉仕をし続けるような政治で、この国は壊されてしまう。象徴的な出来事が森友、加計問題。この(聴衆)中で8億円…ただ同然で国有地をもらえる方、いらっしゃいますか? いらっしゃったら、海江田万里に献金をお願いします。これだけでも一部の奉仕者と分かる」
  山本氏が東京12区で投票を呼び掛けた共産党は、立憲民主党などとの選挙協力を進めており、海江田氏が立候補した東京1区では候補者を降ろしたという。その点で、山本氏の“はしご応援”に矛盾はない。
  今回の衆院選は、東京都の小池百合子知事が代表を務める希望の党に、民進党が合流すると発表したものの、希望の党側が憲法と安全保障を“踏み絵”にしてリベラル派排除を明確に示し、民進党から立憲民主党が分裂。政局が混迷を深める中、自由党は今回の衆院選に候補者を立てず、小沢一郎共同代表も岩手3区から無所属で出馬した。
  山本氏は「野党結集のアイデアは、共同代表の小沢が言っていたこと。それが違う形にされ、野党第1党の民進党が乗っ取られたようなものだと私は思う」と見解を語った。その上で“はしご応援”の裏にある、本心と信念を語った。
  山本氏 本当だったら私たちに力を、票を下さいという戦いをしたいところ。出来ないのは悔しいけれど現状、どうしたらいいか、誰が1番、その選挙区の中で心ある候補かと考えた人、この人を応援したいという人の応援に入るしかない。今まで応援に入ったのは無所属、共産党、社民党、立憲民主党…全部、入っています。国会の中での仕事を見ていると、共産党は調査能力もすごいし、詰め方も、皆さんインテリなのでお上手。でも行く先によって、比例は立憲民主党など変わる場合も出てくる。
  東京12区では、街を歩く有権者に向けて分かりやすく共産党への投票を訴えたが、その裏には、政局の混迷が一層、深まり「有権者にとってハードルが高い選挙」だという認識がある。山本氏は有権者に向けて「戦略的投票をしないと」と訴えた。
  山本氏 ポスターを見ただけでは分からない。テレビで1番映っているからとか、露出が多いからといって選ぶのは非常に危険。(投票する)選挙区で立候補した人たちのことを、もう少ししっかりチェックして選ぶ。どういう仕事をしてきたか、国会でどういう質疑をしたかなど、議事録を少し、引っ張って見るくらいしてもいいと思う。意見を変えない候補者は誰か、市民の生活をより良くしてくれる人は誰なのかを考えて選ぶべき。有権者がいかに賢くなるか…それが戦略的投票です。
  小池氏らによる“踏み絵”が発覚して以降、支持率を落とす希望の党の候補者にも、心ある人はいるだろうと山本氏は見ている。
  山本氏 踏み絵を踏んだ候補に、何で踏んだんだという有権者のお怒りの声があるのも分かる。ただ、自分の主義主張を通してでも選挙に勝てる自信のある人は踏まずにいけるけれど、踏まなければ、市民の投票だけでは勝てない(党の公認が必要)という人もいる。踏むこと自体は、おかしい話だけれど、踏み絵は踏んだけれど本心じゃなく、当選後に(宗旨変えをする)という人も、いるかも知れない。だから、党名だけで選択肢として、候補者を端から排除するのは危険。

  山本氏は、小池氏が自民党との連立を排除しなかった点を踏まえ「選挙前と変わらないパワーバランスになるのが1番、マズい。自民党と手をつなぐことも選挙結果次第だ、みたいなことを言われているみたいだから、是々非々と言いながら、いろいろな話が前に進んでいくということはあると思う。その時に、割れることはあると思う」と、衆院選後の、希望の党分裂の可能性も予測していると明かした。【村上幸将】

171014 一昨日の171012記事に追記:アベの違法行為は無数にあるぞ!

2017年10月14日 12時01分14秒 | 時代の記憶
10月14日(土):

 171012の追記:

毎日新聞の記事の「報道ステーション」党首討論での<アベの発言>を俺は録画している。さらに言うなら、NHK・「ニュース7」やTBS・「ニュース23」の党首討論も録画している。最近の選挙関係の録画はかなり撮ってある。

その上で言うが、籠池夫妻に対する「詐欺師だから信用できない。昭恵は騙された」発言は、報道ステーション以外の党首討論や自分だけの放送出演でも、講演会や選挙区演説でもアベはしょっちゅう、この弁解になってない違法な個人攻撃の言い訳をずっと繰り返し続けている。こいつの低レベルの頭の中ではこれが国民に対する丁寧な説明になっているのだろう。それをニュース映像として見る度に「こんなこと言っていいのか!?誰も何も言わないのか!?」とアベの精神の根っこに染み付いた見え見えの卑怯さ・ずるさに対して強い違和感と不快感を覚えてチャンネルを変えながら録画だけは残していた。

アベの「俺様の権力」意識(権力の私物化意識)と遵法精神の低さはすでに大きく矩(のり)を超えているし、実際の卑劣な行動として違法行為を繰り返して、マヒ状態にあった、というのが真実だ。

「報道ステーションの発言」だけで告訴するよりも、もっともっとたくさんの事実の集積の上でアベを訴えるべきだ!

171012 卑怯卑劣な無知無恥、お粗末すぎる…、これが一国の宰相か?! 毎日新聞:<首相>「籠池被告は詐欺を働く人物」 法曹関係者が批判

2017年10月13日 02時08分45秒 | 時代の記憶
10月12日(木):

「世の中には言っていいことと悪いことがある」という社会常識すら守れず、しかも何百万人が観ているTVの中で「(自己弁護のために、)他者の名誉・基本的人権に関わる不確定な発言を言っても済まされる」と思っているこの甘さ、幼稚さ、幼児性の堪え性の無さは、どう論評してよいものやら。卑怯卑劣な無知(小学生レベル!)の恥知らず、これが一国の宰相か?!こいつがまだ三年間ニッポン国総理大臣として居座るのか…。悪い夢以外の何ものでもない。こいつ以外であれば、誰でもいい。自民党政権のままでかまわないから、このアベ・アソウだけは変えてくれ。日本人であることが恥ずかしい。

籠池夫妻は、拘置所から今すぐにでも、アベを名誉棄損罪で告訴するべきだ!証拠は揃っている!絶対に負けないぞ!

毎日新聞<首相>「籠池被告は詐欺を働く人物」 法曹関係者が批判  10/12(木) 20:08配信
  安倍晋三首相が11日夜のテレビ朝日系「報道ステーション」の党首討論で、小学校建設にからむ国の補助金を詐取したなどとして起訴された森友学園前理事長、籠池泰典被告(64)について「詐欺を働く人物」と述べた。法曹関係者は「司法の独立を侵す問題発言だ」と批判している。
  安倍首相は討論で、籠池被告への国有地売却の経緯について検証の必要性を問われ、自身や妻昭恵氏の関与を否定。「こういう詐欺を働く人物のつくった学校でですね、妻が名誉校長を引き受けたことはやっぱり問題だった。やはりこういう人だからだまされてしまった」と述べた。
  首相は行政府の長として、刑事事件で検事総長に指揮権を発動できる法相の任免権を持つ。元検事の郷原信郎(ごうはら・のぶお)弁護士は毎日新聞の取材に「刑事事件では推定無罪の大原則がある」と指摘。「籠池氏は起訴されたが黙秘しているとされ、公判も始まっておらず、弁明の機会がない。行政の最高責任者が起訴内容をあたかも確定事実のように発言するなど司法の独立の観点からあってはならない」と話す。【岸達也】

7 007 池上彰「学び続ける力」(講談社現代新書:2013)感想4

2017年10月13日 01時36分23秒 | 一日一冊読書開始
10月12日(木):  

184ページ    所要時間2:00     ブックオフ108円
著者62歳(1950生まれ)。長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、1973年、NHK入局。2005年まで32年間(54歳で退職)、報道記者として、さまざまな事件、災害、消費者問題、教育問題などを担当する。1994年から11年間は「週刊こどもニュース」のお父さん役を務めた。現在は、フリージャーナリストとして多方面で活躍中。2012年より、東京工業大学リベラルアーツセンター教授

読み終わって改めて「池上彰にハズレ無し」という言葉が思い返された。池上さんは、まず読者の立場に立って本を書いている。読者の求めていること、読者の姿がよく見えていると言ってもいい。だからいつも、読み終わった後に、実のある達成感を感じさせてくれるのだ。

本書は、東工大リベラルアーツセンター教授に就任した池上さんの考え方、実践がまとめられている。リベラルアーツとは教養のこと、東工大は高度な科学・技術の最前線に学生を送り出す大学として、彼らに社会常識としての「教養」を身につけさせたいと考えてこの学科を作った。

俺は池上さんの本にいつも充足感を覚えるのだが、その池上さんが「すぐに役に立つ知識や技術は、すぐに役に立たなくなる」ということを強調しているのが面白かった。そして、学ぶこと、学び続けることの楽しさ、大切さを様々な角度から本書で論じている。

池上さんの推薦図書として、いじめ問題では、吉野源三郎『君たちはどう生きるか』(岩波文庫:1937)、学ぶことの意味を問うものとして福沢諭吉『学問のすゝめ』が紹介されていた。読む気にさせてくれる紹介だった。

【目次】第1章 学ぶことは楽しい(名刺の力をはずして/まずは刑法、刑事訴訟法から勉強した ほか)/第2章 大学で教えることになった(理科系の大学で教えることになった/リベラルアーツとはどんなものか ほか)/第3章 身につけたい力(ノートのとり方/キーボード入力への懸念 ほか)/第4章 読書の楽しさ(人生を変えた一冊の本/ショーペンハウエルの衝撃 ほか)/第5章 学ぶことは生きること(いまの教養/アメリカの大学の教養教育 ほか)

【内容紹介】池上さんの等身大の学びと生き方論。初めて語った、父の背中に学んだこと。記者時代、コツコツ独学したこと。そして、いま大学で一般教養を教える立場になって考えること。いまの時代に自分らしく生きるための「学び」について考えるエッセイ。 /学ぶことは人生を豊かにする。NHKの記者時代。独立してから。いま大学で教えて。自身の経験から語る「現代版教養のすすめ」

171011 107万PV超: 今、すごく虚しい不思議な気分だ。立憲民主の躍進と希望からの集団離党、合流だけが<真の希望>だ。”リベラル”とは。

2017年10月12日 20時35分48秒 | 閲覧数 記録
10月11日(水):記録ですm(_ _)m。ブログの開設から2195日。  

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トータル:閲覧 1,070,450PV/訪問者 283,649IP

ランキング:1,660位 / 2,773,364ブログ中  週別 2,426位

2017年10月11日 日刊ゲンダイの記事の一節、
立憲民主が躍進すれば、選挙のために嫌々、小池の「踏み絵」を踏んで希望に参加した、かつての仲間が集団離党し、戻ってくる可能性も出てくる。希望が分裂すれば、選挙後の政治状況は大きく変わる。立憲民主が40議席に届くのかどうか。届けば「安倍・小池」体制を阻止する可能性が、俄然高くなってくる。」

今は、この言葉に日本の未来への希望をつなぐしかない。そのためにも、立憲民主党の躍進と前原詐欺師に騙されて希望の党に移籍した旧民進党議員たちの健闘を祈り、応援する気持ちのみである。

それにしても、俺は相当に歴史に詳しいつもりだが、戦後72年間でこれほど愚劣な政治の5年間を知らない。しかも、その政治がさらに3年延長する可能性が濃厚になってきている。アベ・アソウほど知的に低劣で、人格的に卑しく尊敬できない為政者の存在が許された時代を知らない。彼らは知的に低いだけでなく、門閥を誇り、国民の生活を上から見下ろし、それに寄り添おうという意思が全くない。それでもアベ・アソウの自民党に投票する奴隷根性の日本国民が圧倒的に多数存在することを理解できない。

日本人が本当の平和ボケで、戦争の惨禍の実態を知らず、その知らないことを恥じない国民が急激に増えている。「憲法を変えて、実際に戦争できるようにしなければ、北朝鮮なんかに舐められるじゃないですか。」と無知を恥じずに平然と答える姿を観るたびに、「恐ろしく、情けない時代になった」とつくづく思う日々である。戦後72年間、そのうちの50年以上を生きてきたが、これほど日本人であることに誇りを持てない時代は、かつてない。 今、すごく虚しい不思議な気分である。

リベラルを理解できないということをよく耳にするが、1990年代後半(村山内閣頃か?)、自民党総裁の河野洋平が、某番組で「リベラル・自由主義とは、幸せだと思う人がたくさんいる国が良い国なのだ、という考え方である。これに対して、国家主義は、立派な国に住めてお前たち国民は幸せなんだぞ、だからお国のために尽くせ、という考え方である。すなわち、民(たみ:の幸せ)あっての国(くに)がリベラルで、国家(の尊厳)あっての民が国家主義である。ベクトルの向きが真逆なのだ私たちはリベラルでなくてはいけない。」という旨の説明をされているのを聞いたことがある。若い俺は非常に腑に落ちて得心し、それ以来俺の中でリベラル・自由主義の定義は揺らいでいない。

171010 再掲:170620 居直り恫喝の嘘つき野郎の萩生田光一官房副長官、こいつだけは絶対に許せない。/170803 居直り恫喝の嘘つき野郎の萩生田光一が<自民党幹事長代行>かよ!?

2017年10月10日 21時40分13秒 | 時々刻々 考える資料
10月10日(火): 
今、NHKのニュース9に、アベの夜郎自大の萩生田光一の姿が出てきた。俺はこれだけは言っておきたい。自民党の萩生田光一に投票した日本人は恥を知れ!無知の愚か者!”  
無党派層の皆さまは是非、立憲民主党の高橋斉久に結集して投票して下さいませm(_ _)m。」


 以下、再掲する。

「 170620 居直り恫喝の嘘つき野郎の萩生田光一官房副長官、こいつだけは絶対に許せない。 」  2017年06月21日 00時48分52秒 | つぶやき
6月20日(火):
 報道ステーションとニュース23の録画を観た。この録画は記録として残す。繰り返し見続ける。森友学園の籠池は嫌いだが、潔く立派だった。安倍晋三と安倍昭恵と萩生田光一は最低の最低の最低だ!

居直り恫喝のウソつき野郎萩生田光一官房副長官、こいつだけは絶対に許せない!!。息を吐くようにウソをつく安倍自民党のシンボルだ。権力を私物化しているチンピラが、やったことでも「やってない!」と言い切って恫喝すれば、明白な証拠があってももみ消すことができるのか? どこまで有権者、国民を舐め続けられると思っているのか!? この恥知らず!腹を切れ!切腹しろ! 日本はいつの間に独裁専制国家になったのか? いつの間に北朝鮮と同じ国になったのか!?

「 170803 居直り恫喝の嘘つき野郎の萩生田光一が<自民党幹事長代行>かよ!?無反省の極み、大バカヤロー! 」
     2017年08月03日 18時14分40秒 | つぶやき
8月3日(木): 金に汚い愚か者内閣の改造に思うこと。

森友、加計の「国有財産不正払い下げ事件はどうなったんだ! 何も解決していないぞ! みんな覚えているぞ! 誰も何も忘れていないぞ! それなのに、居直り恫喝の嘘つき野郎萩生田光一が自民党の幹事長代行に横滑りの御栄転ってか!?
どこまで有権者、国民を舐め続ければ気がすむのか!? 無反省の極み、不愉快の極み、この大バカヤロー!

これで年金支給を75歳まで引き上げるってか!? 笑けてきて、涙ちょちょ切れるわ。この泥棒!

171010 アベというパンドラの箱を開けてしまった後には、「希望」しか残っていないだろう。小池は嫌いだが…

2017年10月10日 21時25分14秒 | 時代の記憶
10月10日(火):

俺は、アベを当初から「パンドラの箱」だと思っていた。その後の日本の政治のあり様は、俺の最悪の予測・想像を軽々と超える常識を超えたひどいものだったことは、多くの人々が目にしており周知のことだ。
「 120929① 安倍政権というパンドラの箱を開いた責任は誰にあるのか? 2012/9/29 14:59 国家の信頼メルトダウン。民主党を打倒せよ 」

先週末、俺は民進党から希望の党に移籍した俺の選挙区の候補者事務所に初めて行って「今でも間に合うから枝野の立憲民主党に移る」よう訴えた。対応した若い衆(一人だけど)は、真面目に話を聞いていたが、やる気は感じられなかった。「希望の党のままなら、今まで○○さんに入れてきたが、もうやめる。共産党の候補に入れる」と伝えて去った。

その後、不遜な排除を振り回した小池の「希望の党」は急速に勢いを失っていった。そして、自分の中の考えと思いのありかを改めて確認してみた。今も確認中である。まず、俺の投票(信頼)順位は、1位「社民党」、2位「立憲民主党」、3位「共産党」、4位「希望の党」内の前原詐欺師に騙された民進党出身者&民進党出身の「無所属」、5位「公明党」、評価外(絶対入れない)は、「維新の会」、「自民党」。ちなみに「こころ」はなぜNHK他で政党として扱われるのか?それだったら「幸福実現党」も政党扱いになるだろう!?

さて、先週末、希望の党なら入れないと言ってしまったが、前原詐欺師に騙された民進党出身者を切って捨てるよりも、俺の選挙区の候補も含めて「希望の党」の中の前「民進党」議員がトロイの木馬として存在し続けてくれることの方が今後につながる気がするのだ。

今回の選挙の最優先の目標は、安倍という歴史的に見ても「想像を絶する最低最悪の邪悪なファシスト」を駆除することだけは間違いない。俺は、カタカナばかりの嫌味な「小池百合子」は大嫌いだし、「希望の党」を全く信用していない。しかし、岸田、野田を代表に立ててもできたはずなのに、「安倍を代表に立てて解散した自民党」を認めることは絶対にできない。その意味で、安倍阻止の選択肢を作ってくれた「希望の党」を評価しているし、「希望の党」に勝ってもらわないと困るのだ!。だから敢えて言う「どこに入れたらいいかわからない」「誰に入れたらいいかわからない」という人は、必ず投票の権利を行使して、「希望の党」に投票してほしいm(_ _)m。安倍自民党の継続だけは許してはいけないのだ!

そこで、タイトルを繰り返します。
「 アベというパンドラの箱を開けてしまった後には、「希望」しか残っていないだろう。小池は嫌いだが… 」

この5年間のアベ政権の政治(?)は、結局、下のことに尽きる。安倍には、国民の生活の姿は見えていないし、見る気もないのだ。秋原葉月さん「Afternoon Cafe」ブログから
※(1)「もちろん、普通の人間は戦争を望まない。しかし、国民を戦争に参加させるのは、つねに簡単なことだ。とても単純だ。国民には攻撃されつつあると言い、平和主義者を愛国心に欠けていると非難し、国を危険にさらしていると主張する以外には、何もする必要がない。この方法はどんな国でも有効だ」byヘルマン・ゲーリング ※(2)いつの時代も大衆をファシズムに煽動する手口は同じ。なのに同じ手口に何度も騙されるのは過去に学んでいないから。格差を広げ、セイフティネットを破壊し、冷徹な自己責任論が横行する社会を継続させるのは簡単だ。今よりもっと格差を広げ、セイフティネットを破壊する政策をとればよい。そうすれば人々に自己責任論がもっと浸透し、草の根から勝手に右傾化してくれる。

仕事があるけど、これから2週間できる範囲で、社民党と立憲民主党と希望の党を応援していくつもりである。共産党はゴメン、一人で頑張ってくれ。とにかく、「安倍政権の継続だけは潰す!」。岸田や野田聖子が総裁になれば「自民党」でも俺はとりあえずOKだ!

171010 「安倍的」なるもの 家業3代目、究極の世襲 青木理さん(ジャーナリスト)/傍観者でいるとツケ ノンフィクション作家・保阪正康氏

2017年10月10日 13時36分18秒 | 時代の記憶
10月10日(火):
朝日デジタル「安倍的」なるもの 家業3代目、究極の世襲 青木理さん(ジャーナリスト) 2017年10月4日05時00分
  長期政権を築き、戦後日本の「かたち」を変えようとしている首相「安倍晋三」とは何者なのか。父方の祖父で戦前、戦中の衆議院議員、安倍寛(かん)、そして父である元外相、晋太郎の周辺を地元、山口県で徹底して取材しました。
  寛は、1942年の選挙で大政翼賛会の推薦を得ず当選しました。古老たちは、寛が東条英機内閣の方針に反対し反戦を貫いたと証言しています。だが、彼は終戦翌年に病気で亡くなりました。
  安倍首相は生前の寛に会ったこともなく、今何かを語ることはほとんどない。元首相で母方の祖父、岸信介のことは、誇らしげに口にします。岸は幼い頃の安倍首相を大変可愛がり、週末は箱根の旅館で一緒に過ごしたそうです。
  安倍首相は、東京の私立成蹊学園に小学校から大学まで在籍しました。学友や恩師、神戸製鋼社員時代の上司らに話を聞くと、みな「彼が政治的なことを語ったのを聞いたことがない」「いい子だったが、あまり印象に残っていない」と口をそろえるのでした。
  おそらく安倍首相には、もともと強固な右派思想などなかった。根本にあるのは岸信介への憧れと敬愛、そして岸を批判した左派への反発といった程度の感情でしょう。若いころを知る元上司は「子犬がオオカミの群れと交わり、オオカミになってしまった」と表現する。政界に入り右翼政治家やイデオローグと付き合い、強い影響を受けたのでしょう。首相自身、それが時代の空気に合っているという打算があったかもしれない。
  突き詰めれば、政治をなりわいとする名門一家の3代目として、立派な政治家をいかに演じるか。つまり安倍首相を形作った縦軸は、大きな志もなく家業を継いだ単なる世襲政治家。横軸には中国や韓国を敵視し、時に蔑視し、「強い日本」の復活を夢見る、社会の薄っぺらな風潮があり、相互に共鳴もしている。
  斜めの軸があるとすれば、北朝鮮の存在でしょうか。特に日本人拉致問題で日本は戦後初めて朝鮮半島との関係において“被害者”になった。その拉致問題を熱心に取り上げ、政界の階段を駆け上がった。今回も「国難突破解散」と称して北朝鮮への対応を争点にしようとしています。
  現在、衆議院議員の2割以上が世襲です。自民党や閣僚になると、さらに比率は上がる。老舗の和菓子屋や歌舞伎の世界とは異なり、政治は公のものです。3代目ともなれば地元の選挙区から離れ、東京で育つことも多い。安倍首相は世襲の究極系です。
  代議制民主主義は、政治家が民意をくみとり、政治に反映させるもの。世襲ばかり増え政治を牛耳れば、民主主義をゆがめます。世襲議員の立候補に一定の制限を設けることを真剣に考えるべきでしょう。(聞き手・桜井泉)
     *
 あおきおさむ 66年生まれ。共同通信社でソウル特派員などを経てフリーに。著書に「安倍三代」「ルポ 国家権力」など。


毎日新聞傍観者でいるとツケ ノンフィクション作家・保阪正康氏  2017年10月9日 東京朝刊
  今回の衆院解散で、安倍晋三首相は「国難突破解散」と述べた。私は「国民愚弄(ぐろう)解散」だと思う。森友、加計両学園の問題で何の説明も議論もないまま、臨時国会を平気で冒頭解散した。以前、安倍首相は国会の答弁で行政府の長である自分を「立法府の長」と述べた。間違いだが、これまでの国会運営を見る限り、本当にそう信じているのではと思わざるを得ない。
  戦前の軍部独裁は、軍が行政を握り立法と司法を従えたもの。軍部がない現代でも行政による独裁はあり得る。私たちはそれを知るべきだ。
  選挙の争点の一つが北朝鮮の問題。安倍首相は、「必要なのは対話ではなく圧力」ということを強調している。核実験やミサイル発射を繰り返す北朝鮮に圧力が必要だとしても、それだけでいいのか。相手がどんな国であれ、対話の道も確保しなければならない。
  もう一つは憲法改正だ。9条に第3項を付け加えると安倍首相は言うが2項との整合性がとれない。改憲するとしても何をどう変えるのか、またそのプロセスも大事だ。そもそも自民党が掲げる憲法が国民主権なのか、国家主権なのかを見極める必要がある。
  これまでの自民党長期政権を振り返ると、最後は多数の力で採決するにしても、手続きを踏んで、それなりに時間をかけていた。今の内閣にはそういう知的な営みが感じられない。こんな内閣を持っていたら、私たちは50年、100年後の国民に指弾されるだろう。
  与野党の国会議員と話す機会がある。よく勉強して、社会に通じ、人の話を聞き議論ができる。国民のことを思う。そういう議員もいる。しかしなかなか主流にならない。要領がよくて風ばかりみている政治屋が多い。立法府の役割を果たしているのか、と疑問だ。しかしそういう政治屋を抱えていることは我々の責任でもある。
  前回衆院選(2014年12月14日)の投票率は小選挙区で52・66%、戦後最低だった。「どこに投票しても同じ」「こんな政治はダメだ」などと傍観者でいるとそのツケは我々に来る。【聞き手・栗原俊雄】

171008 【寄稿】総選挙、日本の岐路 作家・中村文則 ※感想5 よく整理されている。

2017年10月08日 12時27分40秒 | 時々刻々 考える資料
10月8日(日):    
amamuの日記:以下、朝日新聞(2017年10月6日05時00分)から。
【寄稿】総選挙、日本の岐路 作家・中村文則
  衆議院が解散となった。解散理由の説得力のなさは、多くの人がすでに書いているので、ここでは繰り返さない。僕もその件に関し首相の発言を様々に観(み)たり読んだりしたが、わからなかった。
  でも今回の解散は、ある意味首相らしいとも言える。首相はそもそも様々なことに対し、もう国民を納得させる必要をそれほど感じていないように見える。本当の説明をせず、押し通すことに、もう「慣れて」しまっているように見える。これは、とても危険なことだ。
  安倍首相を積極的に支持している人達は、共謀罪をあのような形で成立させても、森友学園問題で首相夫人を私人と閣議決定しても、親友で何度も会っている、加計学園の理事長の長年の目標(15回申請していた)の獣医学部への想(おも)いを今年の1月20日まで知らなかったと言っても、その件で関係者達が国会で「記憶にない」を連発しても支持してくれる。だからそういった層には、元々説明する必要性は薄い。
  (ちなみに付け加えて書くと、これらを全く問題ないと強く首相を支持する人達と、蓮舫議員の二重国籍問題を批判した人達はかなり被るので、少し想像していただきたいのだが、もしこれらが全て「蓮舫首相」がやったことだったらどうだろうか。蓮舫首相が獣医学部の規制に「ドリルで穴を開けた」結果、蓮舫首相の長年の親友の大学のみがその対象に選ばれたとしたら。果たして彼らは同じように「全く問題ない」と言うだろうか。少なくとも、ネット配信が盛んなあの保守系の新聞が、打って変わって「蓮舫首相の加計学園問題」を喜々として叩〈たた〉く様子が目に浮かぶ。ちなみに僕は無党派というのもあるが、もし「蓮舫首相」が同じことをしても絶対批判する。逆に安倍首相に蓮舫氏のような「二重国籍問題」があっても絶対批判しない。強い安倍政権支持は、もう論というより感情の世界に入り込んでいる危険がある)
  首相に対しどちらともいえない、いわゆる中間層に対しても、首相は説明の必要性をそれほど感じていないように見える。
  実際、そういった人達が政治にうんざりし、選挙に来ないでもらえたらそれでもいいし(投票率が下がれば組織票に強い自公政権は有利)、北朝鮮の脅威を煽(あお)れば自分達に投票してくれるだろうし、森友・加計問題も、このまま関係者達の大半を今のように隠しておけば、いずれうやむやに忘れてくれると思っているのではないか。安保関連法であれほど支持率が下がっても参院選で大勝した結果、中間層までも「甘く見る」ようになってしまったと感じられてならない。あの選挙での大勝は本当に大きな出来事だった。だからこれらは首相の資質というより、我々有権者がそうさせてしまったことが大きい。
  そして政権を批判している人達に対しては、首相が都議選で野次(やじ)のコールをした人々に対し「こんな人達に負けるわけにはいかないんです」と言ったあの言葉が浮かぶ。一国のトップである首相が、国民の間に線を引いた瞬間だった。「こんな人達」はつまり「敵」として線を引いているので、そもそも説明する必要を感じていない。
  どの層に対しても、そうなってしまっているのではないか。今回の解散も、その延長にあると僕は思う。国会を見ていると、事実より隠蔽(いんぺい)の、説明より突破の、共生より排他の強引な政治のように感じる。そしてそれらを、論というよりは感情によって支える人達が様々に擁護していく。
     ■     ■
  一連の感覚は世相にも現れているように思う。「中村(僕)は安倍政権を批判したから売国奴」とある人物から言われたことがある。
  首相という立場は、国民から厳しい目で見られ、時に批判されるのは当然のこと。とても辛(つら)い立場だ。正直そう思う。でもそれらに懐深くいられる人物であるからこそ、逆に首相という困難な立場にいることができるともいえる。政権批判=売国奴(非国民)の幼稚な構図が出来上がったのは、小泉政権でその萌芽(ほうが)はあったが、安倍政権で本格化したと僕は感じる(他の首相では滅多にそうならない)。事実が重視されないフェイクニュースの問題も顕在化している。理性的とは言えないヘイト・スピーチや揶揄(やゆ)や罵倒がネット上に溢(あふ)れるようになったのはもっと前からだが、年々酷(ひど)くなっている印象を受ける。安倍政権を熱烈に支持する「論客」などには、彼らなりの愛国のせいか、どうも排他的な人達が散見され、そういった言説を広げようとする傾向がある。
  知人と憲法の話になり、僕が個別的自衛権と集団的自衛権の違いなどの話をしながら現憲法を擁護していると、面倒そうに説明を遮られ、「でもまあ色々あるんだろうけど、(憲法を変えないと戦争できないから)舐(な)められるじゃん」と言われたのはつい先月のことだった。「舐められるじゃん」。説明より、シンプルな感情が先に出てしまう空気。卵が先か鶏が先かじゃないけれど、これらの不穏な世相と今の政治はどこかリンクしているように思えてならない。時代の空気と政治は、往々にしてリンクしてしまうことがある。論が感情にかき消されていく。
  今回の解散の結果、政治は混乱している。「野党の準備が整う前に解散したのでは」とよく報道で目にするが、永田町論理では当然のテクニックなのだろうが、一般の我々からすると、それは本来「有権者の選択肢に不都合を与える行為」でしかない。解散権の乱用については一度議論が必要だ。でもそれも関係ないのかもしれない。支持する人達は感情で支持してくれるし、あとは北朝鮮の名を連呼して突破する。
  この強引な解散によって、小池都知事によるかなり右よりの保守政党「希望の党」が登場し、前原誠司氏は事実上民進党を解体した。
  希望の党が旧民主党のリベラル派に対抗馬を立てるとの報道があるが、あまりにもくだらないと感じる。反・安倍政権の野党候補の一本化を、邪魔するためにのこのこ出てきたわけではあるまい。仮に自公政権が勝利すれば、その勝因は希望の党が野党共闘を破壊したことも大きいことになり、そうなれば、小池知事も前原氏も、最高の安倍政権アシストとして歴史に名を残すことになる。まさかそんなチンケなことは望んでいないだろう。希望の党は、他の野党候補と今からでも選挙区の棲(す)み分けをするべきだ。そうでないと、希望の党が選挙に出る大義は薄れるのではないか。
     ■     ■
  選挙の先にあるのは何だろう。
  現政権が勝利すれば、私達はこれまでの政権の全ての政治手法を認めたことになる。政権は何でもできるようになる。あれほどのことをしても、倒れなかった政権ならすさまじい。友人を優遇しても何をしても、関係者が「記憶にない」を連発し証拠を破棄し続ければよい。国民はその手法を「よし」としたのだから。私達は安倍政権をというより、このような「政治手法」を信任したことを歴史に刻むことになる。
  感情的に支持する人はより感情的になり攻撃性も増し、本当の説明は不要だから、発展途上国の独裁政権のように腐敗することも理論上可能となる。「私は悪いことをしている」と公言する独裁者はいない。いい加減な説明をし、国民は納得していないのに権力に居続けるのが典型的な独裁政権だからだ。明治というより昭和の戦前・戦中の時代空気に対する懐古趣味もさらに現れてくるように思う。そもそも教育勅語を暗唱させていた幼稚園を、首相夫人は素晴らしい教育方針ともうすでに言っている。
  改憲には対外的な危機感が必要だから、外交はより敵対的なものになり、緊張は否応(いやおう)なく増してしまうかもしれない。改憲のための様々な政治工作が溢れ、政府からの使者のようなコメンテーター達が今よりも乱立しテレビを席巻し、危機を煽る印象操作の中に私達の日常がおかれるように思えてならない。現状がさらに加速するのだとしたら、ネットの一部はより過激になり、さらにメディアは情けない者達から順番に委縮していき、多数の人々がそんな空気にうんざりし半径5メートルの幸福だけを見るようになって政治から距離を置けば、この国を動かすうねりは一部の熱狂的な者達に委ねられ、日本の社会の空気は未曽有の事態を迎える可能性がある。
  北朝鮮との対立を煽られるだけ煽られた結果の、憎しみに目の色を変えた人々の沸騰は見たくない。人間は「善」の殻に覆われる時、躊躇(ちゅうちょ)なく内面の攻撃性を解放することは覚えておいた方がいい。結果改憲のために戦争となれば本末転倒だ。
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  最後に、投票について。こんなふざけた選挙は参加したくない、と思う人もいるだろうが、私達はそれでも選挙に行かなければならない。なぜなら、たとえあなたが選挙に興味がなくても、選挙はあなたに興味を持っているからだ。
  現在の与党は、組織票が強いので投票率が下がるほど有利となる。彼らを一人の人間として擬人化し、投票日の国民達の行動を、複眼的に見られる場面を想像してみる。「彼」は、投票日当日のあなたの行動を固唾(かたず)を飲んで見守っている。自分達に投票してくれれば一番よいが、そうでない場合、あなたには絶対に、投票に行かないでくれと願う。あなたが家に居続けていれば、よしよしと心の中でうなずく。結果投票に行かなかった場合、「彼」はガッツポーズをし、喜びに打ち震えワインの栓でも抜くだろう。こんな選挙に怒りを覚えボイコットしている国民に対しても「作戦成功」とほくそ笑むだろう。反対に、野党は投票率が上がるほど有利となる。野党の「彼」は、当然あなたに選挙に行って欲しいと固唾を飲んで見守り続けることになる。有権者になるとは、望んでいなくてもつまりそういうことなのだ。
  この選挙は、日本の決定的な岐路になる。歴史には後戻りの効かなくなるポイントがあると言われるが、恐らく、それは今だと僕は思っている。
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 なかむらふみのり 1977年生まれ。「土の中の子供」で芥川賞。最新作は近未来のディストピアを描いた「R帝国」。作品は各国で翻訳されている

150329 タガ外せば歯止め失う 長谷部恭男・早稲田大学教授/「未来志向」は現実逃避 杉田敦・法政大学教授

 杉田 先日ドイツのメルケル首相が来日しました。戦後ドイツも様々な問題を抱えていますが、過去への反省と謝罪という「建前」を大切にし続けることで、国際的に発言力を強めてきた経緯がある。「建前」がソフトパワーにつながることを安倍さんたちは理解しているのでしょうか。  / /長谷部 そもそも談話が扱っているのは、学問的な歴史の問題ではなく、人々の情念が絡まる記憶の問題です。記念碑や記念館、映画に結実するもので、証拠の有無や正確性をいくら詰めても、決着はつかない。厳密な歴史のレベルで、仮に日本側が中国や韓国の主張に反証できたとしても、問題はむしろこじれる。相手を論破して済む話ではないから、お互いがなんとか折り合いのつく範囲内に収めようと政治的な判断をした。それが河野談話です。  / /杉田 談話の方向性や近隣との外交について「未来志向」という言い方がよくされますが、意図はどうあれ、それが過去の軽視という「見かけ」をもってしまえば、負の効果は計り知れない。安倍さんたちは、未来を向いて過去を振り払えば、政治的な自由度が高まると思っているのかもしれません。しかし政治の存在意義は様々な制約を踏まえつつ、何とか解を見いだしていくところにあります。政治的な閉塞(へいそく)感が強まる中で、自らに課せられているタガを外そうという動きが出てくる。しかし、それで万事うまくいくというのは、一種の現実逃避では。  / /長谷部 合理的な自己拘束という概念が吹っ飛んでしまっている印象です。縛られることによってより力を発揮できることがある。俳句は5・7・5と型が決まっているからこそ発想力が鍛えられる。しかし安倍さんたちは選挙に勝った自分たちは何にも縛られない、「建前」も法律も憲法解釈もすべて操作できると考えているようです。  / /杉田 俳句は好きな字数でよめばいいのだと。  / /長谷部 あらゆるタガをはずせば、短期的には楽になるかもしれません。しかし、次に政権が交代したとき、自分たちが時の政府を踏みとどまらせる歯止めもなくなる。外国の要求を、憲法の拘束があるからと断ることもできない。最後の最後、ここぞという時のよりどころが失われてしまう。その怖さを、安倍さんたちは自覚すべきです。 =敬称略(構成・高橋純子)朝日新聞『考論』

0015 オルテガ「大衆の反逆 (桑名一博訳;久野収解説)」(白水社イデー選書;1930)評価5

以下は、オルテガ所論の久野収による抜粋の抜粋である:///  オルテガによれば、政治のなかで「共存」への意志を最強力に表明し、実行していく政治スタイルこそ、自由主義的デモクラシーである。共存は、強い多数者が弱い少数者に喜んで提供する自己主張、他者説得の権利である。敵、それも最も弱い敵とさえ、積極的に共存するという、ゆるがない決意である。/その意味で、人類の自然的傾向に逆行する深いパラドックス(逆説)であるから、共存を決意した人類が、困難に面してこの決意を投げ出すほうへ後退したとしても、それは大きな悲劇ではあっても、大きな不思議とするには当たらない。/「敵と共存し、反対者と共に政治をおこなう」という意志と制度に背を向ける国家と国民が、ますます多くなっていく1930年代、オルテガは、「均質」化された「大衆」人間の直接行動こそが、あらゆる支配権力をして、反対派を圧迫させ、消滅させていく動力になるのだという。なぜなら、「大衆」人間は、自分たちと異類の非大衆人間との共存を全然望んでいないからである。略。///  「大衆」人間は、自分たちの生存の容易さ、豊かさ,無限界さを疑わない実感をもち、自己肯定と自己満足の結果として、他人に耳を貸さず、自分の意見を疑わず、自閉的となって、他人の存在そのものを考慮しなくなってしまう。そして彼と彼の同類しかいないかのように振舞ってしまう。/彼らは、配慮も、内省も、手続きも、遠慮もなしに、「直接行動」の方式に従って、自分たちの低俗な画一的意見をだれかれの区別なく、押しつけて、しかも押しつけの自覚さえもっていない。/彼らは、未開人―未開人は宗教、タブー、伝統、習慣といった社会的法廷の従順な信者である―ではなく、まさに文明の洗礼を受けた野蛮人である。文明の生み出した余裕、すなわち、贅沢、快適、安全、便益の側面だけの継承者であり、正常な生存の様式から見れば、奇形としかいいようのないライフスタイルを営んでいる新人類である。略。///  「自分がしたいことをするためにこの世に生まれあわせて来た」とする傾向、だから「したいことは何でもできる」とする信仰は、自由主義の自由の裏面、義務と責任を免除してもらう自由にほかならない。/われわれは自由主義の生みだした、この「大衆」人間的自由、自己中心的自由に対し、他者と共存する義務と責任をもった自由を保全しなければならないが、一筋縄でいかないのは、この仕事である。(160626:イギリスEU離脱について思うところ=もみ=)