アナーキー小池の反体制日記

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#758 橋(下)

2011年07月30日 | 市内の話題
滝川市にはたくさんの橋があります。
何せ市は大河川の石狩川、その一番大きな支川である空知川に囲まれるように形作られています。
しかし石狩川と空知川を通る道路は殆どが国道か道道です。(一路線だけ滝川市と隣接町の道路です。)
ですから市で管理する橋で長大橋と言われる長い橋は一橋だけです。
多くは十数mで、用水の灌漑溝(かんがいこう)に架かるたった数mの小さな橋もたくさんあります。

調査はまず、目視といって目で外観をみることからはじめます。
コンクリートに亀裂や剥落がないか、鉄骨の錆具合はどの程度か、橋台や橋脚の周りが洗掘されていないかなどです。
たいていの場合何らかの損傷が見られます。

損傷の程度により、より詳細な調査が行われます。
超音波によるコンクリート内部の損傷探査、鉄骨接合部の詳細調査などを行い、それぞれの橋の健全さを評価します。
緊急な措置が必要な場合はこの段階で改修なりを行いますが、極端に危険な場合は即時、橋の通行禁止も行われます。

何せたくさんの橋があり、今まで系統だった調査をしてこなかったのが大半です。
多くの橋の改修が必要になると思います。
しかしお金がないので、いっせいに修理することができません。
そこで、修理の優先を決める計画を立てることが必要となりますが、市財政当局との協議があり、順調には決まらないものなのです。

今現在豪雨に襲われている新潟県や福島県では、多くの橋が流されているとの情報が伝えられていますが、橋桁(はしげた)まで水位が上がった場合は破壊されても仕方がないのです。
洪水以外、橋は老朽化による落橋という最悪な事態が想定されますが、普通は橋上に亀裂が見つかるとかの前兆が必ず見られます。
ただ、鉄道または道路の上を跨ぐ橋は気をつけなければなりません。
1kgのコンクリート剥落片が下を通る車両に当たっただけで、人命に係わる事故となります。
定期的な調査が求められます。(本市はこのような陸橋を定期的に検査し、必要があれば補修しています。)

・・・
橋に限らず、道路、公園、上下水道など全ての社会資本と呼ばれる公共施設は維持管理の時代に突入しています。
造ってしまった物は、かならず維持管理が付いて回るものなのだけど、今まで軽んじられていました。
維持管理にはお金と手間がかかることを理解しなければなりません。
本当は、新設時に十分な検討が必要だったのですが、不十分でした。

"橋"について3回の連載でした。1回目はボクの幼少の頃の思い出、2回目は国の公共投資の実態、今回は本市の橋梁老朽化調査についてでした。
橋の3部作、終了します。
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