アナーキー小池の反体制日記

世界中のひとが 仲良く助け合い ほほえみながら 平和に暮らしていくために (イマジン)

#2193 方丈記

2017年01月17日 | 教育・文化・芸術・スポーツ
第2弾は方丈記(ほうじょうき)です。
800年前、鴨長明(かものちょうめい)が記した随筆集を、作家・高橋源一郎が現代語訳したものです。
この現代語訳が面白いのです。
あえて英語や外来語を多用しています。

方丈記とのタイトルは、鴨長明が方丈(3m四方)の粗末な庵(いほり)に住んでいることから付けたものですが、高橋源一郎はそれを”モバイル・ハウス・ダイアリーズ”としているのですから愉快です。

方丈記と聞けば、災害の記録として重宝されていることを思い浮かべます。
800年前は災害が多かったことがわかってきています。
今の日本のように災害が多発していたのです。
その模様を丹念に見聞きし、記し残したのですから貴重です。

しかし方丈記は、それ以外の部分に面白さがあります。
鴨長明は高名な神官の子として生まれましたが、親が早逝したこともあり”見た目”不遇な生涯を送ります。
しかしそれは見た目であり、長明自身は”満足な生活”だったようです。
必要最小限のもので満足する、そんな生き方が方丈記に記されているのです。
現代人にも通ずる彼の生き方のもと、同時代の貴族や下賎の民の欲に満ちた生き方を嗤(わら)っています。
これも現代に通じるものです。
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